あの「通信」を超えた、捨て身の一冊。「フィギュアスケートニュース ACI2018最速特集」

あの「通信」を超えた、捨て身の一冊。「フィギュアスケートニュース ACI2018最速特集」

2018年9月29日発売。定価「1,000円+税」。アマゾンでは発売日直前に商品情報が削除されて購入不可。楽天ブックスでは、発売後、数日間は購入できていたようですが、いまは取り扱い中止品になっています。

で、hontoで在庫を調べてみると、「こちら」のようになっています。「在庫○」と堂々と表示している書店もありますので、直接問い合わせてみても良いと思います。もちろん、お近くの書店にも置いてある可能性は十分にありますので、入手を試みてください。

さて、内容について。一言でいって、全盛期の「通信」を超えるゆづ濃度でありつつ、しかもすべてがオータムの新しい写真で、これ以上の質・量を求めるのは罰当たりというものです。至高の逸品であり、もはや、今回のような「処置」を覚悟しての「捨て身の出版」のような気がしています。

表1(表紙)・目次・奥付・表4(裏表紙)は上の通り。この他、表2・表3はOriginでした。

(1)9月20日公式練習(6~23頁)→代表ジャージでの現地会場入り。今季の白と蛍光イエローを基調とした代表ウェアと、黒のUA練習着での公式練習を収録。「FOR VISITING」というシールの貼られた赤いボードに羽生君が黒マジックでサインしているショット(9頁)がちょっと珍しいですね。

(2)9月21日公式練習&SP(24~31頁)→前日と同様のウェアでの練習。ただ、当日だけあって表情はより引き締まった印象。現地入り際の一枚(24頁)は目つきからして違います。

(3)SP『秋によせて』(32~59頁)→Otonalだけで24ページの28ショット。それ以外は白黄ジャージを羽織ってのキスクラや囲み取材の写真。ここでは、ぜひOtonalの衣装の細部をチェックしていただきたいと思います。個人的にOtonalの衣装は背中のデザインがやたら凝っている印象で、39頁や49頁のショットでも確認できます。

(4)9月22日公式練習&FS(60~69頁)→上述のように2種類の代表ウェアとUAウェアでのショットが中心。6連時の「Originの衣装お披露目の瞬間」(68~69頁)をしっかり収録。アイリン黒手袋にフォーカスした写真(68頁)がチョイスされているのも嬉しいですね。

(5)FS『Origin』(70~89頁)→Originだけで、18ページの24ショット。表彰式でもOriginの衣装ですから、Otonalよりも若干少なめの配分にしたのでしょう。Otonalのショットと見比べてみると、目つきの鋭さが全然違うことがわかります。これはたまたまでしょうか?ラスボス感というか魔王感の雰囲気をまとった衣装から受ける「私の勝手な錯覚」かもしれないですが、2シーズン前のレックレとホプレガぐらい違う印象を受けます。これは、今後発売される他誌でもチェックしてみたいですね。

(6)表彰式(90~99頁)→ジュンファン君、サドフスキー君とともに明るい表情のショットが中心。このOriginの衣装でクシャクシャな笑顔のギャップが新鮮です。メダルをクンクン嗅ぐ一枚(97頁)も収録。

(7)その他の出場選手(100~113頁)→ジュンファン、サドフスキー、ジェイソン、エイモズ、トマン、ジュリアン、ケヴィンと、2位~8位の選手をそれぞれ見開き2ページずつで紹介。なかなか市販の雑誌では見られないマニアックな選手も登場しているのは嬉しいですね。当人たちも欲しいんじゃないでしょうか?

以上、内容はこんな所です。奥付に「次号予告」がなされていますが、ほぼ発売は絶望的と思われるので、何が何でも本誌だけは入手していただきたく思います。こんな形で本誌および応援ブックが嫌がらせを受けたのだから、カンゼンの「Memorial」やインロックの「FIGURE SKATERS」もどうなることか。まぁ、あまりこの件は考えたくないですね。明日の記事では「応援ブック」をレビューします。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. 名無しの猫 より:

    ニュースのレビュー、ありがとうございます。

    ずっとファン通信を買ってきて、今回の復活を心待ちにしていたのですが、期待と
    不安半分でしたが、不安のほうが的中してしまいました。
    数日置いてくれていた書店も回収されてしまいました。
    明日、置いてあった別の書店を覗いてみて、もしあったら、もう1冊買おうかと思って
    います。あの伝説のananだって、私2冊買いしましたし。

    メディアックスさんに問い合わせをしたブロガーさんによると、
    理由はお答えできない、今後フィギュアスケート誌を出すことはない、
    という返答だったようです。

    小学生の作文みたいな感想ですが、
    とても悲しいです。

    • Jun より:

      名無しの猫さま

      今となって思うのは、「ニュース」の編集の人たちも、こうなることを予想して、玉砕覚悟の出版だったような気がしてなりません。

      だって、内容面でまったく躊躇も遠慮もなくゆづ尽くし&最新写真のみで、宇野選手を完全に排除した誌面でしたから。

      ただ、書店関係者の方々からすると、余計な仕事が増えて迷惑な話でしたね。

  2. みつばち より:

    更新ありがとうございます。
    「捨て身の」ってすごく面白い表現ですね。

    肖像権が問題といいますが、そこらへんの線引きがどうもよくわかりません。
    ディ○ニーやジャ○ーズ事務所などは自社キャラやタレントの管理がものすごく厳しくて勝手に載せるとすぐ弁護士が飛んでくるとか。
    しかしそれだけではないような・・・報道の域を越えてデタラメやってるとこは他にもあるじゃないか、と思ってみたり。

    焚書坑儒は滅びへの道筋ですよ、なんてね。でもこれ羽生さんだからなんですよ。

    • Jun より:

      みつばちさま

      裏で圧力をかけた連中の発想が、まさに「The 芸能界」というか「The TV界」というか、「人気は自分たちで作り出せる」と思っているんでしょうね。

      くだらないドラマやバラエティのキャスティングについては、どうぞご勝手にと思いますが、フィギュアスケートはスポーツです。心技体そなわった絶対王者を押しのけて、不可解な「ゴリ押し」をしようものなら、すぐにバレてしまいます。

      フィギュアスケートにも嫌な大人たちがけっこう群がっていて、その点では暗い気持ちになりますね。

  3. ダイアナ より:

    初めまして、おはようございます。

    ニュース回収の騒ぎをネットで知り、ヤフーショッピングHMVで取り扱い中で即注文、
    応援ブックはセブンネットで注文、セブンネットは直ぐに出荷完了で本日到着予定のメールが来ました。こちら地方なので発売日より最低1日は店頭発売日が遅れるので、ネットで話題になっていた9月29日の時点では全く店頭には無く、入荷するかどうかも不明の状況。その後毎日店頭を覗くも10月1日夕方の時点でも店頭には全くなかったので入荷はないなと諦めていました。10月1日にHMVからメールで入荷不可につきキャンセルのメール着。hontoネットで受付中で注文完了も、取り寄せ状態のため、いまだ手に入るか未定。

    しかし昨日昼間先ほどの店頭に出向くとニュースも、応援ブックも普通に並んでいて、即座に購入しました。いつまた回収されるかもしれないので…。閉店際に行くもちゃんと並んでいてホッと安心しています。 ちなみにこの書店は全国展開でショッピングモールで展開されることの多い、○○○○書店(○は全てひらがなで、「く」から始まります)。

    大手は軒並み店頭回収と聞いていて、遠出して買いに行こうかと考えていた上、地方なので入荷は無理かと思っていたので嬉しさもありますが、不思議な状況に戸惑っています。
    セブンも現在は取り扱い無し、ネット上はほぼ不可の状況です。hontoのネット注文も取り扱い無しになっているので、私が注文した物もキャンセル通知が来るのではと思っています。 今日もう一度昨日買えた書店で店頭にあるか確認してみようと思います。

    • Jun より:

      ダイアナさま

      はじめまして。最新の詳しい情報をありがとうございます。

      私が予約購入したのは近所の小さな書店ですが、その伏せ字の書店についてもよく知っていますよ。

      応援ブックの方が入手しやすくなっていますね。ただニュースの代替品としてどうかと考えると、編集方針も、写真の配分もわりと違うので、手放しでオススメできないのが辛いところです。

  4. ととちゃん より:

    今回は、地方であることが幸いしたのか、地元の書店で手に入れることが出来ました。内容は… junさんが仰る通り、嬉しい悲鳴でしたね。

    会場入りから表彰式まで時系列で、無駄なコピーもなく写真中心に構成されているため、オータムを追体験している気分です。だから、ご指摘のように視線の鋭さの違いにも気づけるなど、満ち足りた気分になりました。

    仮にロンバルの宇野選手を1枚加えていれば差し止めは免れていたのかと思うと、惜しい気がします。読者的には、オータム特集にオータム出場選手を網羅したのだから何の文句があるのかと言いたいですが。

    こちらのブログへの介入と言い、フィギュア界隈、気持ちが悪いことが多過ぎて、羽生選手を見届けたらもういいか、という気持ちになってしまう今日この頃です。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ロンバルの写真が入っていたら、こうはなっていなかったでしょうか?応援ブックにもこのようなことが発生しているので、どうだったかな・・・と思います。

      私のブログの件は、完全に私のミスが招いたことなので、ちょっと質が違うとはいえ、フィギュアスケートのようなマイナーなスポーツにおいても、そこに関わる出版人たちはいろいろと神経質にはなっているようです。

  5. おの より:

    おはようございます
    私は書店で買いました
    今は一冊も置いて無いのですが、撤収されたのか売り切れだったのか分かりません。
    しかし、この騒ぎは何なのでしょうか?
    羽生サイドからのクレームとは思えません

    Twitterでは憶測の呟きが色々出ていて混乱してますが、今後どうなる事やら…
    羽生くんを使うと、売れるので利害関係なんですかね?
    羽生くんはこう言う騒ぎを知らないといいのですが、何とも後味の悪い事ですね

    • Jun より:

      おのさま

      「羽生サイドからのクレーム説」もどこかで目にした気がしますが、昨年の通信潰しの「五輪前」というタイミング、そして、五輪連覇後の新シーズン開幕と、「なぜこの時期なのか?」という部分の説明がつきません。

      羽生君や彼の周りの人間の「思想と行動」を考えれば、この種の圧力をもっとも嫌うと思います。「もっと良いものを出す」という発想になるはずですよ。

  6. ふくこ より:

    JUNさま
    こんにちは。

    「ニュース」あの時点で楽天は注文できたのですがいまだ音沙汰なし。
    これからキャンセルのアナウンスが来るのかもしれませんが・・・。
    出かける用事があるので書店のぞいてみようと思います。
    こういうことがあるとやはり羽生君には早くプロスケーターになってほしいと思ってしまいます(^_^;)。

    • Jun より:

      ふくこさま

      すでに楽天からは購入できないようです。

      hontoなどを参考に書店に直接問い合わせしつつ、地道に回るしかないですね。ただ、新刊雑誌なので可能性はゼロではないはずです。入手されることをお祈りしております。

  7. sennin より:

    私は、早々に友人の分もAmazonに予約済でした。キャンセルの連絡がくるのが遅い!よ。運悪くお彼岸から田舎にいたので地方な上に離島と来てますからTSUTAYAしか知らない。そこに走り取り置きしてくれるというので、喜んでいたら不備で回収と電話。通販はみんな全滅、他の書店に念のため電話してみるとスケートの雑誌は取り扱っていません。流石に田舎。そこで自宅のいつもの書店に電話したら売り切れ、売ってたんだと悲鳴、そのあと隣駅まで田舎にいながら電話を掛けまくりしました。大手は不備があって回収、このあとも出ませんとの返事、ではいったこともない本屋に電話してみることに。私は、どうしてもニュースが欲しいので必死でした。その一軒、「フィギュアスケートニュースありますか?」「フィギュアスケートニューズですね」「いえ!ニュースです」「はい、ニューズですね」「メディアックス社のニューズではなくニュースです」「ありますよ、表紙が羽生君の、オータムクラッシックのでしょ?ありますよ」「二冊取り置きお願いします!」「わかりました、ちょうど二冊しかないんです」Junさん、それゃあ田舎にそれも離島だからって在りますけど、なんで本を買うのにこんなに大変な思いをしなきゃいけないのでしょう。回収された本はどこに行くのでしょうか?行く末を案じてます。
    今新幹線で、まだ手にしているわけではないので少々不安ですがJunさんや読者の皆様の感想を聞いてワクワクしますね。帰ったら行ったこともない書店にダッシュします!。

    • Jun より:

      senninさま

      いやぁ、様々な不運が重なったとはいえ、たいへんなご苦労をされた心中をお察し申し上げます。しかも、新幹線で・・・。

      無事に入手されることをお祈りいたします。私のレビュー内容については、他の読者さまも同意してくださっているので、満足してくださると思います。

  8. マリィ より:

    こんにちは
    ニュースのレビューありがうございます。
    しかしながら、昨日はあちこちの本屋さんにあたってみましたが、全て回収済みでした。
    親切な本屋さんでは出版社に問い合わせて下さったところもありましたが、やはり出版中止とのこと(涙)
    台風の影響がなければもう少し私も行動が早く出来たのに、私の情報仕入れも遅かったと後悔。
    応援ブックを注文して来ましたがこれは大丈夫ですよね?
    ニュースとちょっとだけ(そこがネックですよね)違うみたいですがせめてこの本だけでも手に入れたいです。
    ニュースを手に入れるのは方法がみつかりません。
    通信7号からずっと購入してきたのにな。

    • Jun より:

      マリィさま

      どうしても入手が難しそうであれば、中古品が出回るのを待ってみるのもひとつの有効な策ですね。

      最初はかなりの高値がつくと思いますが、今後出版される雑誌のクオリティによっては、ガクっと安くなる可能性もあります。

      あまり慰めの言葉にはならないかもしれませんが、そもそも、オータムの羽生君のパフォーマンスもまだまだ課題は山積みでしたし、彼の演技が今季徐々に進化していくように、もっとよい写真をいくつも見られるようになると思いますよ。

  9. Yuki より:

    junさん こんにちは
    私は金曜日に発売中止の件をTLで見て
    すぐに楽天で注文→これは30日(日)に届きました。
    土曜日の朝近くの書店(チェーン店)に行き購入。
    結局ニュースも日本男子応援も2冊ずつ手に入れました。
    確かにニュースの方が価値がめちゃくちゃ高いですね。
    ニュースはネットも大手書店も回収や注文できない商品になってしまいました。
    でも昨日(火曜日)スーパーに買い物に行ったらそこに入っている書店では2冊売っていました。いつも羽生くんの本は5冊以上は入っているので3冊は売れたのだろうと思います。こういう小さな書店では回収云々の伝達が行き届いていないので案外残っている可能性があると思います。
    それにしても薄気味の悪い動きですね。フィギュアスケーターズ12もMemorialのフィンランド杯とロステレコム杯も予約済みなんですが無事発刊できるように祈るような気持ちです。

    • Jun より:

      Yukiさま

      まさに、「スーパーに入っている書店」は狙い目です。私が入手したお店もそういう感じの本屋さんでした。

      ただ「スーパーに入っている」といっても、有名な大型書店だとその辺りをしっかりしている可能性があるので、いま何としてでも入手するとしたら、そのような「穴場」を狙っていくしかないでしょうね。

      「最速発売」を売りにしているニュースや応援ブックが「人柱」にされてしまった今、他誌がどう出るか・・・。ゆづ濃度の薄いものを作ったら、すぐに口コミが広まってしまうし、関係者は頭を抱えているはずです。