「KISS&CRY ShareHearts号」感想(2)

「KISS&CRY ShareHearts号」感想(2)

キスクラのレビューの続きです。本号のテキストで非常に興味深かったのが、デヴィッド・ウィルソンのスペシャルインタです。田村明子さんが取材・文を担当。全文必読ですが、個人的に印象に残った部分を3つご紹介します。

――『ファンタジー・オン・アイス2022』のアンコールで羽生さんが披露した『ノートル・ダム・ド・パリ』はご覧になりましたか?

はい、ユヅが映像を送ってくれました。『若い頃はあなたが求めているものを表現し切れなかった。今はできるようになったと感じているので、もう一度演じてお見せしたかった』というメッセージがついていて、とても感動しました」

なるほど・・・。デヴィッドは今回のダムパリの振付には関わっていなかったわけですね。たしかに、あれはサプライズ的な演出でしたし、わざわざデヴィッドに依頼するのは「申し訳ない」という羽生さんの判断だったのかもしれません。でも、あれによって、過去のダムパリを改めて「通し」で滑ってほしいと願うのは私だけでしょうか?クリケット移籍後のプロの中でも、最も「地味(?)」な評価に留まっていると私は思っているので、チャンスがあればお願いしたいです。

――そして、羽生さんはプロへの転向を表明しました。プロになるメリットは何でしょうか?

「ISU(国際スケート連盟)が毎年行っているルール変更にいちいち左右されなくても良くなったことでしょうか。私は振り付け作業をとても楽しみながらやっているのですが、毎年細かく変わっていくルールに辟易することもありました。そして僕だけではなく、同世代のほかの振付師からも『昔のような心に残るプログラムを見る機会が少なくなった』という声を聞きます。プロになれば、そのような制約もなく、自由にユヅのクリエーティブな面を引き出すことができます。そしてそこには、無限の可能性があると思います」

近年のデヴィッドのプロにはそれほど感じませんでしたが、ここ数シーズン、例えば「本当にコレがシェイの作ったプロ?」というのを数多く見かけたのは、振付師としては「仕事に徹した」ということなんでしょうね。そして、その流れはさらに加速することでしょう。もはや有名振付師の名前がクレジットされていればそれでいい、なんて考えている陣営もあるかもしれません。その流れを変えるのが羽生さんのプロ転向でしょう。いままで羽生さんとのコラボが叶わなかった振付師の「売り込み」が彼の元に殺到するのも必至でしょうね。

――今後、羽生さんにどんな活躍を期待しますか?

「・・・現在のプロスケーティングはスポンサーもいなくなり、クリエーティブなものがなくなり、衰退してしまいました。でもユヅなら『ぜひ、投資したい』というスポンサーはいくらでも見つかると思います。ユヅなら自分のショー、自分のスケートの集大成のようなものを創れると思っていますし、それを見るのが楽しみですね」

よくTLに北米の試合やショーの客席の画像が流れてきますが、まぁ、それはそれはひどい有様ですから、デヴィッドも正直にその惨状を語ってくれていますね。日本のショーだって、全公演満席なのはFaOIぐらいなもので、今後は試合の方もどうなるか分かりません。しかし、羽生さんが主催するショーなら話は別でしょう。どんなスポンサーがつくのか、リンクサイドの看板も楽しみですね。もしかしたら、今回の「記念式典」をきっかけに、中国企業も名を連ねるかもしれません。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. おの より:

    こんばんは(*^^*)
    羽生さんに関わる人達にお願いしても羽生さんのような演技にはならないと言う事ですね
    確かに同じ振付師なのかな?って思う事もありますが、そこはプロ
    その選手に合った振付になりますね
    益々今度のプロが楽しみです
    羽生さんが滑ってこそ生きるプログラムなんですね
    しかし毎日色々な情報が出てきて追い切れないです(笑)
    友達がブログを初めてて、ネタに困らないと言ってました(^ ^)
    明日は何があるのか、楽しみです

    • Jun より:

      おのさま

      こう言うと怒られそうですけど、「この選手すごい!」っていうスケーターが、正直まったくいないですからね。

      でも、それはフィギュアスケートに限った話じゃなくて、例えばサッカーも私はまったく見なくなって、W杯が迫っているのに今の日本代表はまったく分かりません。でも、実際スターらしき人は出てきてないですからね。

      音楽はポツポツ聴いていて・・・そうだ、久々にゲームを買いました。「龍が如く7」なんですが、続編の「8」の2024年発売が発表されたので、いま少しずつやっています。