矢野桂一さんインタ(Number Web 1.23)

矢野桂一さんインタ(Number Web 1.23)

Number Web」で矢野桂一さんのインタがアップされました。全体としては「3部構成(全9ページ)」になっていて、(1)『プロローグ』の6分間練習のための「天と地と」の楽曲編集、(2)『プロローグ』の裏話、(3)「GIFT」への関わりと、かなり濃密な内容になっています。ぜひ、まずは本文をご一読ください。以下、興味深く感じた部分をご紹介します。

この6分間練習では2020-2021、2021-2022シーズンのフリーで使用し北京五輪でも演じた『天と地と』の曲がバックグラウンドで流れていた。ただ、試合のプログラムで使用していたものとは異なっていた。プログラムでの長さは4分ほど。6分間練習には長さが足りないため、新たに編集された曲であったからだ。

言われてみれば確かにそうですよね。普通の感覚だったら、「フリー用の曲をリピート再生して6分経ったらブツっと切る」という判断になりそうですが、そこで妥協しない所が、羽生さんらしいです。

演技を披露したくても、曲の使用の承諾が得られなければかなわない。手続きで苦労したプログラムの1つは2018-2019、2019-2020シーズンのショートプログラム『Otonal』だった。

どうしても連絡をつけることができなくて、(11月の)横浜公演ではできませんでした。でも羽生さんは演じることを切望していました」

「Otonal」が八戸から追加されたのは、羽生さん自身の練習含めた準備の面で横浜に間に合わなかったと思っていたんですが、権利関係の問題だったわけですね。ロミジュリも含めて、その代替音源を作る作業もギリギリの綱渡りで、文章を読んでいるだけで胃が痛くなります(笑)。でも、チケットが即完売するような公演で、しかも羽生さん自身が誰よりもストイックで、なおかつ常に周囲への感謝も忘れない「ボス」ですから、そりゃ多少の「無茶ぶり」もスタッフは頑張りますよね。

「演技のとき、プロジェクションマッピングでリンクに映像が動いていきますよね。最初はその上を滑っていたんですけれど、公演が進む中でMIKIKOさんに、『前半は映像よりも先に滑る、前を行く形にして、後半は「何か」を追いかける形にしたい』と話をして、修正をしていました

「(「GIFT」の)音響は別のところでやることになっていたので、もともとは携わる予定ではなかったのです。ただ、今までアイスショーをやったことがないので音響のプランを一度見てほしいということで見させていただき、この形だと羽生さんが大切にする音とのシンクロができないんじゃないかとお話ししました。その後、羽生さん側から依頼されてアドバイザーとして入ることになりました。彼が何を望んでいるのかを伝える、通訳的な立場と言うのでしょうか。直接オペレートするのではなく言葉で、というのはもどかしい部分がありますし、東京ドームという会場は構造的に音響のプランを作るのが難しいところがあります。お客さんが見て『音と動きが合ってない』とはなってほしくないですし、彼が現場に行って困らないように、できるだけお手伝いしたいと思います

演者の動きに合わせるだけでなく、プロジェクションマッピングも考慮しなきゃいけない。しかも、「映像の前を滑る形から、映像を追いかける形へ」というのは、当然そこにメッセージが込められているはずで、矢野さんのような存在が不可欠ですよね。羽生さんが頭の中で考えていることを形にできるとともに、MIKIKO先生のようなコラボ相手に、羽生さんの頭の中のアイデアを「通訳」できる役割が、まさに彼なんですね。しかし、今回言及の無かった「notte stellata」は、撮影技術の面で新たな試みがあるでしょうし、内村さんの演技中は音楽はどうするのだろう?無音で行くの?等々、ここも気になる所ですよ。

東京ドームは確かに音が反響するんです。私も20年ぐらい前ですが、エアロスミスのライブをドームのスタンド席で観たことがあるんですけど、風呂場でラジカセで音楽をかけているように反響していて、音楽と客の手拍子が合っていない感じはしました。ただ、ずいぶん前の話なので、施設の音響面もアップグレードされているでしょうし、羽生さんもドームでやることが決まった段階で、その問題は承知していると思います。それをどうクリアするか注目です。

では、また明日!

Jun


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