もはや古典の装い。「応援ブック(創刊号)」(リライト企画)

もはや古典の装い。「応援ブック(創刊号)」(リライト企画)

2014年2月3日発売。本体743円+税。

ソチ五輪の直前に創刊。「ゆづ中心写真集系雑誌」の元祖です。「フィギュアスケートファン通信」の第一号が2015年7月発売だったので、約1年半も早く先を行っていたのですね。

ちなみに、アマゾンで「通信」を調べてみたら、中古品でさえものすごい値段になっています。第12号の最安価格に7300円台の値段がついていますね。そんなに古い雑誌ではないですから、書店で新品を見かけるチャンスはまだあるはず。私も4冊ほど「抜け番」があるので、隙を見てゲットしようかと思っています。

さて、応援ブックです。まず、表紙の「羽生結弦」の上の一文に注目してみてください。

「天使の微笑の下に猛獣の牙 燃え上がる闘志が日本を引っ張る」

とあります。繰り返しますが、この本が出たのは、ソチ前です。中国杯の衝突直後に演技を強行したのは、ソチ五輪の9カ月後ですから、この時点で、勝利のためには猛獣にでも野獣にでも変貌して、闘争心むき出しになるような、彼の性格に注目していたのは、恐るべき慧眼ですよ。

誌面には、写真とともにいわゆる「萌え系」テキストが満載。いまの感覚だと「邪魔」で「ウザい」ことこの上ないですが、それも「歴史の1ページ」と受け止めれば、懐かしく思います。

実際、そういう雑誌は減ってきていて、羽生君の写真がたくさん入っていれば何でも売れるわけではなく、「良い写真を良い画質で、余計なテキストは(写真のページでは)極力排除して」という誌面構成が評価されるようになっています。

まだシェイは振付に関与していないので、当時はこの4人ということになりますか。

でも、デイヴィッドも「ノッテ・ステラータ」や「春よ、来い」でいい仕事をしてくれているので、そう考えると、羽生君は素晴らしい人たちと出会い、その絆を大切にして、この4年間を過ごしてきたのだなぁと思います。

メダル候補のライバルとして、パトリック、ハビ、デニスを挙げている所が、何気にドンピシャで的中していますね。プルさんの「コーチに・・・」という話は、おそらくそういう質問をされたから彼もそう答えただけで、それをわざわざ紹介プロフィールに載せる所が、この頃は雑誌編集者も「勉強中」という感じだったわけですね。

私もコンプしているわけではないので、何冊か「抜け番」はあります。ブックオフで見つけて400円で購入したら、すでにウチにあったという話も、もはや遠いむかしのようです。

2014年~2015年あたりと比べると、特に平昌五輪後は、表紙もスッキリして良くなってきたなと思います。

応援ブックは、この創刊号の後、ほぼ「月イチ」ペースで新刊を発売していきました。「羽生中心」「低価格」「月イチ出版」という3本柱で、フィギュアスケート雑誌の世界で「革命」を起こします。

このスタイルを「通信」も踏襲するわけですけど、「応援ブック」よりもはるかにクオリティが高かったので、実際かなり売れていたはずです。それが「闇の勢力」の目に余って、潰されてしまいました。

ふと思ったのは、もしかしてマガジンも「やりすぎ」てしまってお休みになってるの?と嫌な予感もしているのですが、あの雑誌はちゃんと取材して、写真も自社のカメラマンが撮影していたものでしたから、そうでないことを祈って、9月を待つことにしましょう。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. おの より:

    こんばんは
    懐かしい写真ですね
    羽生くんって、勝負の時はほんとに鋭い顔つきになって、ハラハラします
    見てるこちらも胃が痛くなる事もありました。

    本気過ぎて周りが見えなくなるんですよね
    集中力半端無い!
    だから面白いんです
    タレントじゃないので、ヘラヘラ出来ません
    私が見に行った会場で、鬼みたいな怖い顔してるって言うオバサンがいて、その方の方がよっぽど怖い顔でした。
    どうやら○○君のファンだったようで、遠いトイレに向かいました。(笑)

    マガジン、ずっとお休みなんでしょうか?
    羽生くんを愛してくれる雑誌、お金儲けの為の雑誌
    見極めて買いたいと思います。
    自信無いけど(笑)

    酷暑過ぎて、とうとうダウンしてしまいました
    Junさまも気を付けて下さいね

    • Jun より:

      おのさま

      羽生結弦はあくまでアスリートでありファイターでもある。この部分が最近では忘れられているようですね。

      昨シーズンはケガもあって発言する機会自体が少なかったですが、今季、コンディションが戻って、にも関わらず、不本意な演技をしてしまった場合、そんなファイターの側面が久々に見られるかもしれません。私自身、密かにそれを期待している自分がいます。

      毎日暑いですね。私はクーラーは好きではないんですけど、さすがに今年はそんなことは言ってられません。ただ、28度設定でも喉が乾いて調子が悪くなることがあるので、私の場合は、寝る前にキンキンに冷やして、寝るときは消してしまうようにしています。

  2. 名無しの猫 より:

    こんばんは。

    応援ブック創刊号、懐かしいですね。
    ソチ前に羽生くんメインのフィギュア本が出たのは、すごく嬉しかったのを覚えてます。
    今、本棚から引っ張り出してきて読み始めちゃいました。

    トキメキ胸キュンポイント 男らしいゆづに恋しよう とか、大笑いしながら懐かしく
    読んでます。応援ブック最新号と比べると隔世の感ですね。
    ファン通信が潰されたのは、本当に悲しいのですけど、応援ブックが長く続いているのは
    低価格本でファン通信に売り上げ抜かれて、目を付けられなかったのが、却って幸いした
    のでしょうか?

    マガジンは、写真の通信 文字のマガジンの双璧ですごく売れていたので、ちょっと心配
    していますが、9月を待ちます。

    そして、大型書店にたくさん入荷したプリンスがラス1になっていました。
    今まででいちばん売れたかもしれませんね。

    今はフィギュア本コーナーが、ほぼ羽生くんコーナーという幸せな状況ですが、
    永遠に続くわけではないので、良いものはどんどん買いたいです。

    これからも記事を楽しみにして、購入の参考にもさせていただきますので、
    どうぞよろしくお願いいたします☆彡

    長々失礼いたしました。

    • Jun より:

      名無しの猫さま

      すべてに納得・同意したくなるコメントをありがとうございます!

      応援ブックの「月イチ発売」は、1年中続けていたわけではなく、3~8月辺りに集中的に出して、シーズンが始まるとややペースダウンする印象でした。一方、通信は本当に毎月出していたので、よけいに目立ってしまったのかもしれません。

      やはりプリンスは売れてますか!しばらく新刊雑誌も出ませんし、そして羽生君はいままさにトロントに缶詰状態なので、いわゆる「砂漠」状態に耐えられない方々がプリンスにも手を伸ばしているのでしょうね。

      購入の参考にしていただきありがとうございます!今回ブログがこんなことになってしまったので、またタイミングを見つけてバックナンバーのご紹介もできたらと思っています。

  3. sennin より:

    応援ブックには目もくれてなかったので持っていないだろうと思ってましたら一冊ありました。白のプリンスが欲しくて一番に目に入ったのがこの雑誌でした。悔しさは先に進もうとしてるとかドラマチックなゆづ等表紙だけでも楽しめますね。いいものを見せていただけました。これだけ本があるとjunさんのお家に専用のお部屋があるのでしょうね。財産が増える一方ですね。通信は私の楽しみだったんですよ‼️だからNo.1が欠けてるだけなんです。BOOK・OFFにでもあるのかなあ?ブログをみてAmazonみたら通信の高いこと購入するひといるのでしょうか?持ってる通信大事に保管します。
    マガジンも見たいですね。9月に出るといいなあ…。

    • Jun より:

      senninさま

      以前、自室の本棚をご紹介する記事を書きましたが、まだまだ収納スペースに余裕はある感じです。少なくとも北京五輪の頃までは頑張りますよ!

      私も通信の価格高騰にはビックリしました。そして、マガジンもけっこう高くなっていますね。ウチの場合、通信よりもマガジンの方が「抜け番」は多いので(とくに15-16シーズン以前)、頑張って入手すべきなのかどうか思案中です。

  4. ととちゃん より:

    幻の応援ブックを紹介して頂いて、ありがとうございます!

    今見ると、表紙もカオスで、目次を見てもアイドル本かと錯覚する内容ですね。でも、なんだか微笑ましいですし、やはり先見の明があると思います。これを皮切りに一気にフィギュア本が増え、淘汰されながら今に至ったわけですから、感謝したいですね。

    表紙一覧で、自分が かなりの号を所有していることに気づき、ちょっとクラクラしています。あまり買わなくなったのは、通信が勢力を持ち始めてからかと思います。そして、やはりマガジンは新鮮でした。

    junさんは復活すると踏んでおられるんですね。私は、山口氏離脱と共にほぼ諦めていましたが、可能なら復活に期待したいです。

    思えば、ブツ切りのインタビューばかりでも、いずれマガジンが出るから、とゆったり待っていられたものです。今季は特に、色々な思惑がらみで編集されそうなので、書き起こし記事を切に望みます。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      たしかに、もし万が一マガジンが出ないとなると、不可解な編集のなされた「羽生会見録」を読まされなきゃならないというのは痛手ですね。唯一、例外的に信用できるのはジュエルズですが、あの雑誌はいかんせん出るのが遅いのでね・・・。

      もっとも信用できない、日刊・日経は論外としても、最近はNumberも田村さんの件があって怪しいし、こうなったら婦人画報バックアップで中谷さんを毎試合派遣するわけにはいかないものかと。

      まぁ、今から心配ばかりしてもしょうがないので、まずは羽生君の新プロと、来たるべくトロント取材記に関する、各メディアの報道姿勢を比較する所からやってみましょう。