全米選手権(女子フリー)感想

全米選手権(女子フリー)感想

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アンドリューズさん。フリーは117.04の7位。合計175.70の8位。選曲、振付、衣装、すべてが個性的で、こういうスケートを見ているとワクワクしてくるんですが、この選手はジャンプがなかなか決まらない・・・。スピンもポジションが本当にキレイなんですが、後半はちょっと疲れて、ジャンプの着氷後もヨレったりしていて、フィジカル面でもまだまだこれからという感じです。ギラリと光る個性を持った選手なので、成長を楽しみに待ちたいと思います。

ハンナさん。フリーは134.95の5位。合計203.11で4位。いいじゃないですか!上半身の動きが自信と確信に満ちていますよ。特に腕の使い方は、キビキビとハッキリとした所作で、小柄な体格なのに、演技が大きく見えます。

ラストのフリップの2本は着氷が怪しくて、スピンももうちょっと練習してほしいですが、これでスピンがアンドリューズさん並に上手だったら、それこそ台乗りしていたかもしれません。でも若いんだし、練習を積めば、ナンボでも上達するでしょう。雰囲気的には、新葉ちゃんのような選手に成長しそうなイメージです。いろんな曲を滑りこなせそうな才能を感じますね。

テネル。フリーは136.99の4位。合計213.59の2位。課題の3Lz-3Loは、着氷こそ乱れましたが、転倒やURは無かったので、まだ良かった方なんです。・・・しかし、後半の3Lz-3T予定が、ルッツで転倒して痛恨のコンボ抜け。これで10点近く失っています。これは痛すぎる!

ただ、PCSの「69.38」というのは全体で2位で、後述するマライアの「69.99」には及びません。この全米選手権は、特に男子は、ルール無用の空前絶後の「盛り盛り選手権」と言われていますが、全日本の女子フリーを見ると、宮原さんのPCSは「75.09」、4位の三原さんでも「69.77」でしたから、この全米女子のPCSの渋さは何を意味するのか?アリサを勝たせるために抑えた?・・・この動画は滑走順に並べているんですけど、そもそもアリサが3Aを2本降りる確証なんて無いわけで、いやぁ、分かりませんね。

アリサ。フリーは143.62の1位。合計217.51で優勝。何度も言いたくないですけど、3Aは2本ともに明らかに回転が足りてないと思うけどなぁ。ただ、GOEがジャッジによってバラけているのが、その「ギリギリさ」の証拠でもありますよね。特に2本目は、+4もいれば-1もいるって、どんだけだよと。

ハンナちゃんと比べると、一つひとつの動きが洗練されていて、スピンも上手だし、非凡なものを感じます。ただ、3Aに限らず、フリップやルッツも回転がギリギリで、この年齢でこれだけ余裕がないと、今後、成長していく中で、国際大会ではどう判定されるか?という不安はあります。

アリサちゃんは、2005年8月8日生まれなので、来季のJGPの年齢制限(2019年6月30日まで13歳になっていること)をクリアしています。ただ、この間ご紹介した、エテリ組の驚異のノービス選手ワリエワが、2006年4月26日生まれなので、彼女もジュニアに上がってこれるんですよね。どんな勝負になるか楽しみですね!

マライア。フリーは142.10の2位。合計212.40の3位。この選手は、顔の小ささと手脚の長さとのバランスという点で、いわゆるモデル体型といってもいいスタイルの持ち主なんですが、その長い手脚を持て余してしまって、どうも演技がビシっと決まらない印象を持っていました。

しかし、この日のフリーは良かったですね。後半の単発の3Lzの転倒以外は、ほぼノーミスといっていい内容でした。このクオリティの演技を安定して披露できていたら、とっくにアメリカ女子のエースの地位を確立していたわけですが、この演技をきっかけに自信をつけてもらいたいですね。

さて、四大陸選手権のエントリーが明らかになっていますが、女子はかなりの激戦になりそうです。日本からは、坂本、紀平、三原の3名が出場。アメリカからは、テネル、マライア、そして全米5位に入ったティン・クイが派遣されます。韓国も、ウンスとキム・イェリムが来るので、日本勢も、SPから良い演技をしないと最終グループも危ないメンバーとなっています。

いくら「ロシア抜き」とはいえ、このライバル勢を相手に日本が表彰台独占に近い結果を残すようだと、「世界制覇」も現実味を帯びてきますね。

明日は、NHKの例の番組を挟んで、明後日・明々後日で男子のレビューを片付ける予定です。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    うーーーん。全体的に心が動かされませんでした。煽り採点が当然の全米で女子のPCSが抑えめなのも、そもそもの期待値が低いからでしょうか。この国では競技じゃなくてエンタメですから。

    私はアリサをあまり脅威に感じませんでした。Junさんご指摘の通り、3Aの回転が足りてないし、現時点でジャンプが低くて、グリ降りもあるので、成長と共にかなり水物かなぁと。ルッツのエッジも?

    テネルだけでなく、コストルナヤもなんですが、同じロミオとジュリエットだからといって、バレエとニーノ・ロータ版とデカプリオ版をツギハギにするのなんとかして欲しいです。それぞれ別々の作品なんで、こんなに切り替えられると忙しくて、世界に入り込めません。
    ユーロに比べてテンションが低くてすみません。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      この全米でのテネルやマライアのPCSは、国際大会よりも高めに出てはいるんですけど、そんなのお構いなしにやる連中じゃないですか、男子のスコアを見れば。
      だから、女子のスコアの「自重気味」なのはなぜかな?と疑問に思いました。まぁ、あんな仕事をしている方々の思惑なんて知りたくもないですが。

      ロミジュリも、コストちゃん、ジュンファン、テネル、今季の編曲はどれも好きじゃないですね。でも、そんなハンデがありながら、3選手ともによく頑張っていると思います。

  2. ととちゃん より:

    アリサとハンナの動画が見れず、残念です。

    テネルの動画は今回大丈夫でした。本当に世界観に入って行けないようなロミジュリですね。ただ、PCS、そこを差し引いても、マライアの方が高いのは納得でした。ワン転けはあったけれど、それ以外はシームレスな演技で透明感を感じました。

    これからアメリカ女子はアリサちゃん押しでしょうか。可愛いですがGGのような ザ・アメリカンなゴージャスさとは違う魅力なので
    人気の方はどうでしょう。そうすると、アメリカはしばらくネイサン頼り→だから点数の
    大盤振る舞いとなるのでしょうね。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      記事をアップした時点では視聴できているんですよ。ただ、その後に削除されることもあるので、興味がおありでしたら、YouTubeで探してみてください。私も気づき次第差し替えます。

      「アリサ押し」は、なんだかアメリカの悲壮感を感じます。テネルじゃロシア勢に勝てないから、若い子を持ち上げるという発想。
      来季JGPで彼女がワリエワに負けても、ちゃんとサポートしてあげるの?マスコミや、そこに乗せられたファンが、期待の裏返しで、彼女を叩きに走らないか心配ですね。