「Ice Jewels Vol.19」(6)

「Ice Jewels Vol.19」(6)

今回で「Ice Jewels Vol.19」のレビューもラストです。田村岳斗さんのインタをご紹介しましょう。

――羽生結弦さんについて。東北高校の後輩でもあり、仙台のリンクの後輩でもありますよね。

高校の後輩って言っても、年齢がだいぶ違うので在学中はもちろんかぶっていないんですけど、試合で顔を合わせたり、あと彼が最初の五輪金メダルを取ったあとの仙台でのショーに呼んでもらってすごくうれしかったな。羽生さんは大スターになっても先輩の僕のことをけっこう立ててくれたり、助けてくれたり。

以前、「メダリスト・オン・アイス」かな。(宮原)知子が飲んでいたサプリがきれてしまって、同じものを彼が持っているって聞いたんです。ちょうどオープニングとフィナーレの振付けをしている時にフェンスのところで休んでいた彼に声をかけたんですよ。「あとでいいから、アレもらえるかな?」って。そうしたら、「いいですよ。僕、いま出番じゃないから取ってきまーす」って、タッタッタッて走って取ってきてくれて。試合が終わったばかりで疲れているのに走らせてしまって申し訳なかったです(笑)。彼とはいろいろと思い出はあるんですけど……。

あのね、今思うと、もうちょっと羽生さんと写真撮ってもらっておけば良かったなと(笑)。選手だったから疲れているところに負担かけたくないとか、邪魔になりたくないとか思って声かけなかったんですが、心の中では「一緒に写真撮りたいな」って思ってました(笑)。今は競技から離れたから、もし機会があったら写真撮りたいな。でも、競技から離れたと言っても、彼はまだ闘っているから難しいかな。

田村さんと言えば、濱田美栄コーチの右腕として、教え子の試合のために世界中の試合に帯同していたのをよく覚えています。今回のインタの中では、「いろいろあって前の仕事を辞めて」と発言していましたが、独身だし愛犬のミニチュアダックスちゃんとのんびりしたかったということでした。現在、プロスケーターとして復帰されて、浅田真央さんの『Everlasting33』に参加しています。

「仙台のショー」というのはもちろん「Together on Ice」のことで、2014年6月にソチ五輪の凱旋ショーとして仙台ゼビオアリーナで行われました。私も現地で観たんですよ!・・・ということは、改修中のゼビオアリーナのこけら落としが来年とも言われてますから、「TOI 2nd」として田村さんの参加もあるかもしれません。

知子ちゃんのためにサプリを取りに行ってくれたエピソードは、彼の性格を思えばまったく自然に感じますが、田村さんにとっては鮮烈な印象だったのでしょうね。五輪で金メダルを獲ろうが、世界記録を塗り替えようが、羽生さんは、そんなことで偉ぶるような志の低いアスリートじゃあありませんからね

「写真撮りたかった」というのも、田村さんのお人柄というか、年下に対してもフレンドリーな所が、コーチとして適正バッチリだったのかな?という気もします。でも、まぁ、コーチは後でもできますからね!

ゼビオの再オープンの際、「写真撮影」もすぐに実現するんじゃないですか?「TOI 2nd」が実現したら、宮城・仙台ゆかりのスケーター、それこそ現役選手も呼んでもいいんじゃない?と思いますね。

メタルジョギング・チャレンジは198日目。OPETHの『Heritage』(2011年9月)です。このバンドもMASTODONと同様、2000年代中頃に大注目されました。彼らの音楽性は、「古ロック」(コ・ロック)とか「ヴィンテージ・ロック」というか、1960年代のフォークロックあたりの香りを漂わせつつ、70年代のプログレッシブロックがベースにあって、でも、音圧は21世紀仕様のメタルということで、これまた「古くて新しい」音楽だったんですね。

私もかつては彼らの作品は何枚か持っていて、特に『Ghost Reveries』の1曲目の「Ghost of Perdition」なんかは、いきなり「地獄の咆哮」と邪悪サウンドから始まるものの、1:30ぐらい我慢すると、歌唱自体もマイルドに豹変して、確かなテクニックに裏打ちされた幻想的なワールドが始まります。この音楽にこのデス声必要ですか?と、とにかく極端な音楽でした。

本作は、『Ghost Reveries』の2作後、6年後に発表されたんですが、デス声やめたんですね!でも、かつては「このデス声いらんよ!」とか不満をぶちまけていたものの、いざ無くなってみると、普通のプログレって感じでどうも物足りない。4曲目の「Slither」は、モロにDeep PurpleというかRainbowみたいでカッコいいんですが、これは特別な一曲で、本作は基本的に高品質なプログレメタルという感じです。

個人的には好きな音楽性で、聴き込みに足る仕掛け満載で個性的なバンドです。ですが、デス声時代の方がインパクトはあるかな・・・。失ってみて、その価値が分かるというケースですね。

では、また明日!

Jun


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