四大陸のことはキレイさっぱり忘れて、こちらを見ていきましょう。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。
島田君SP。69.29の2位(TES: 36.91)。冒頭の3Aで珍しく転倒。アクセルでのミス自体、今季はほとんど見た記憶がないです。一方、残りの2つのジャンプはしっかり降りて、特に、3Lz-3Tはいつも以上に柔らかいランディングでかなり余裕がありました。調子が悪いということでは無さそうです。
そもそも島田君がこの試合のシニアカテゴリーに出場したのは、さいたまワールドのミニマムスコアを取得するためでもあります。SPのミニマム(TES)は34.00なので、アクセルの転倒があっても、無事にクリアできました。
木科君SP。59.92の7位。3つのジャンプすべて着氷が乱れてしまって、本人的には悔しい内容だったと思います。ただ、今季ずっと私は言ってきたんですが、木科君の場合、ショート・フリーともにキャシー振付で、どっちも曲が難しいんですよ。
フラメンコ調のリズムのこのショートは、音ハメの優劣がモロに出てしまうので、ジャンプを残している部分では、しょうがないことなんですが、やや動きが小さいかなと。むしろ前半は、スケーティングがよく伸びているなぁ・・・と感じました。ジャンプを終えた後は、ピタ!ピタ!とハマっているので、見応えがあります。意欲的で、見ていて面白いプログラムだけど、本人は大変だろうなぁといつも思います。
島田君フリー。141.51で1位(TES: 72.49)。合計210.80で優勝。4Tを2本、3Aを1本挑戦していますね。冒頭の4T-3Tは、クワドはかなり余裕があり、しかしセカンドトウは軸が傾いて危なかったです。3Aはショートに続いて失敗。軸が手前側に折れていました。
コレオの後に、プロトコル上で2Tになっている所が、4Tにトライしてパンクしたジャンプです。ジュニアの試合では、コレオは無くて、ジャンプは2A-3Tを跳んでいました。振付の関係上、前半にクワドを固められなかったのでしょうが、シニアに上がったら、さすがにこの中盤に4Tは入れないのかな?という気がします。
ワールドのミニマムスコアは、64.00なので、楽々クリアです。3Aが気がかりですが、4Tはかなり確率が上がっているので、本人も自信を深めたと思います。
木科君フリー。125.96の3位。合計185.88で4位。冒頭の3A-2Tはキレイに決めましたね。離氷時の角度といい、柔らかなランディングといい、GOE+1.60はちょっと渋いのでは?という、素晴らしい出来でした。
その後の単発の3Aは残念ながらパンク。後半の3FのURはちょっと厳しいかな?という気もしますが、ミスらしいミスは、この3Aと最後の3Loの両足着氷、最後のスピンぐらいでしょうか。
木科君は、全体的にキレイでカチっとまとまったスケートが持ち味だなと感じます。だから今季は、ショートよりもフリーの方が彼のスケートには合っているように思います。まぁ、悪く言えば、ワイルドさが無いんですが、その「キレイさ」を武器に、ミスを減らしていけると、評価がグッと上がるような気がしますね。
明日は女子の宮原さん&青木さんのレビューを予定しています。
では、また明日!
Jun
コメント
贅沢を言えば、島田君には圧倒的に優勝して欲しかったんですが、結果良ければ全て良しですね。
おっしゃるとおり、今期の木科君は両プロとも難プロですが、サマになってますし、滑り慣れてきたことで、見応えも出てきてますね。同じ年頃の日本男子の中でも所作の綺麗さでは、頭一つ抜けているように思います。
PCSが渋い大会でしたね。本来、知子さんクラスの選手が参加する大会ではないので、ジャッジが8点以上の付け方を知らないのか、遠くまで来てもらったのに申し訳ないです。
同じ会場の9月のネーベルホルン杯では、ザキちゃんの緊急参戦に浮き足立って、シーズン初めなのにFSに158点も献上したりして、ブレブレです。
Fakefurさま
女子についてはこの後アップしますので、そこで議論するとして、木科君は、この難解なプロをよく頑張っていますよ。
日本のジュニアのプロは、選曲面でマンネリ感を感じる部分もあるので、この木科君のプロはなかなか斬新です。特にショートの方はもう1シーズンやってもいいのでは?と、表現面での殻を破るターニングポイントにしもらいたいなと思っています。