「日刊ゲンダイ 新春特別号(2024.12.29発売)」感想

「日刊ゲンダイ 新春特別号(2024.12.29発売)」感想

「新春特別号とはいえ、400円は高いなぁ・・・」なんて思いつつ、さほど期待せずに1面をめくると、2面すべて使ってのインタの文字のギッシリ具合に驚きました。通常、スポーツ紙をブログでご紹介する場合、掲載紙面はすべて画像を貼っているのですが、今回は「1月3日(金)まで販売」とあるので、1面のみのご紹介としました。Echoes黒パーカーで4ショット掲載のポスターもありますよ。

さらにビックリしたのは、インタビューでは、挨拶・社交辞令の類はいっさい無しで、質問もぐだぐだと長くなく非常に簡潔で、とにかく羽生さんに喋らせようという理想的なやり取りでした。それに羽生さんもガチ&マジで答えているんですね。

なんといってもインパクトのある発言は、「バスケットボールを研究している」という部分。これは間違いなく初出の内容です(メンシプですら聞いたことない!)。その前段の、「フィギュアスケートはマイナースポーツ。独自にトレーニングを研究・開発している」という羽生さんの発言自体はさほど驚く内容ではないのですが、これに対して、「どういう研究を?」とゲンダイの記者が突っ込んだことで、バスケというワードを引き出せた感じです。

メジャーなスポーツでフィギュアと動きが近いと思ったのがバスケットボールでした。バスケの場合は対人でボールという道具を使いますが、切り返しの動きが多い点、ジャンプ力が必要になってくる点、プラス前側の動きだけじゃなく、横側と後ろ側の動き、また周辺視野といった点でも共通点があるのかな、と。特にディフェンスのロールの動きが、フィギュアの回る動きと共通していると思いました」

疲労困憊のメディアデーの囲み取材ではこんな話題にはならないわけで、「特別インタビュー」だからこそ引き出せた発言ですね。バスケと言うと、将棋の棋士で豊島九段や増田八段のような戦術面でバスケに注目している人はいますが、フィギュアスケートのトレーニングの部分でバスケを研究しているという話は、選手・コーチ含めて私は聞いたことがありません。

てか、フィギュアスケートの練習ってめちゃ辛そうじゃないですか。氷の上で練習できる時間も限られているし、お金もかかる。でも、バスケのトレーニングでフィギュアに必要な筋力や動きを鍛えられるメソッドが確立されれば、グループで楽しく取り組めるし、マイナーで閉鎖的なこの競技をより広い視野で見ることもできるかもしれません。

実は、記者の最後の問いかけもとてもよかったんですよ。「ショーでは、プロジェクションマッピングなどテクノロジーを積極的に取り入れ、類を見ない世界観をつくり上げている。一方で、芸術の分野がAIなどに脅かされている懸念もあります」という質問。この質問を見た瞬間、「これ足んないよ!」と思わず声を上げてしまいました。

これに対する羽生さんの応答は、特に「AI云々」の部分へのコメントはキレイにまとまってたんですけど、羽生さんはもっと湯水のように言葉が出てくる人だし、多少編集が入ってるのかな?とは思いました。実際、このインタってどれぐらいの時間行われていたんでしょうね?この紙面だけだと超濃縮還元って感じで、フルテキスト掲載ならもっとボリュームがあるのでは?と感じずはいられません。

とはいえ、いろいろ思う所のある方もいらっしゃるはずで、購入を声高に推すようなことはしません。ただ、取材者の質問のクオリティは非常に高いですし、これに対して羽生さんもいつも通り誠実に本気で答えている点は申し述べておきます。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. みつばち より:

    こんにちは 更新ありがとうございます

    私はEchos of Lifeタマアリ両日行きました。
    自宅からだと東京都を横断して埼玉まで行く感じなので中日はメトロポリタン池袋に宿泊するという自分で考えたでたらめなプランでした。

    初日は1Fだったのでプロジェクションマッピングがよくわかりませんでしたが、二回目は2Fで、ショートサイド中央だったのでリンク面がよくわかりました。
    あれは自分自身を俯瞰できないとプランが成立しません。

    モニターの羽生さんは近未来SF映画にあるような廃墟を一人行き、Novaという人工知能と会話するストーリーを演じてましたね。
    顔がもやもやするNovaは羽生さんをAI化したものではないですかねえ。

    ハインラインやフランク・ハーバートっぽいです。藤子不二雄先生のショートSFにもこういう傾向あったような・・・?
    一篇の映画を見たような感じ。それを一人で企画して演じちゃうんだから。
    ともかくびっくりでした。

    来年の仙台ノッテも行くつもりです。当たれば、ですけど。
    ゲストが萬斎さんですからねえ。

    • Jun より:

      みつばちさま

      Echoes埼玉、2日とも当選されて、しかも座席の位置がはっきり違うことで、大いに楽しまれたようですね。

      池袋だとホテルの数も多いし、埼京線で一本ですから拠点としてはベストな選択のように思えます。会場に近い大宮近辺だとまず取れないでしょうからね。

      今回のショーは間違いなく「最高傑作」で、もっと多くの人に知ってほしいですよね。現状、TELASAの紹介CMでしかショーの映像を見られない状態なので、せめてYouTubeでもプロモーションしてほしいなぁとは思いました。

      ノッテは私はライブビューイングで初日に見られればと思っています。チケット当選されることをお祈りしております!