スケアメ（女子SP）感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。すでに最終順位は出ていますが、今日は女子のショートを。

テネル。75.10で首位。このスケートが75点に値するかどうかは置いとくとして、身体が硬いというか、カックカクのロボット的な動きは相変わらずですね。例年通り、鋭角的で前衛的な振付が随所にあるんですが、紀平さんのような柔らかい動きのできるスケーターのプロに入っているなら、いいアクセントになるんですけど、この人がそれをやってもそのまんまというか、味噌ラーメンに味噌を増量してもねぇ・・・と。味噌ラーメン好きには最高の味。好きじゃない人にはくどくて胸焼けモノ。彼の国で、アリサを持ち上げたくなるのも分かるような気がします。

坂本さん。73.25の2位。昨シーズンはデヴィッドに振付してもらって、「手がもみじになっとるがね！」と指導されたと聞いていますが、このシェイのプログラムを見て、なるほどねぇ・・・と思わず唸ってしまいました。何がなるほどかというと、彼女の弱点をうまく消すようなプログラムに仕上がっているからなんです。上下左右に激しい動きを取り入れて、おそらく、顔の位置や視線の向きもリズムにピタっと合わせるようにと指導されてるんじゃないかと。ダンサブルでアップテンポな曲調なので、彼女の苦手としている「肘から指先にかけてのしなやかな動き」に、注目が集まる余地がない。

3Aどころか、ルッツ無しでこの得点というのはけっこうMAXなはずなんですが、でもまだまだ伸びそうな感じはします。いいプログラムだと思いますね。

樋口さん。71.76で3位。今季は正直GPシリーズは間に合わないかな・・・と思っていたんですが、渾身のスケートでしたね。絶好調時と比べると多少動きが重い印象もありましたが、やっぱり、音を掴んでそれを身体で表現する力が、日本女子の中でもずば抜けていると思います。コンディションさえ整ってくればトップで戦える選手なので、焦らずに全日本に向けて仕上げてもらいたいです。

シェルバコワ。67.60の4位。いつもエテリ組には文句ばかり言ってる私ですが、シェルバコワはけっこう好きなんですよ。クワドが売りの同門のトゥルソワよりも所作は柔らかいし、このチームお約束のトンデモ編曲も、彼女に関しては記憶にないので、嫌な印象が無いのです。このプログラムも、彼女の儚げなキャラによく合っています。

セカンドループは軸が傾いていたので、やはりURが取られましたか。ステップの所での転倒って、紀平さんもジュニア時代にあった気がしますが、フリーであの動きをしていたので、怪我の心配はなさそうで良かったです。

リーザ。67.28の5位。スコアと順位を事前に目にした時は、3Aは失敗したのかな？と思っていたのですが、3Aは決まったものの、他の2つのジャンプでミスがありました。ジャンプの上手な彼女にしては珍しいです。フィンランディアからほとんど休み無しでアメリカに来ているはずで、お疲れかもしれません。3Aはまるでダブルみたいにスパっと決めていて、驚異的な成功率だと思います。

山下さん。46.21の12位。彼女の実力からしたら信じられないスコアですが、明らかにどこか痛めているんだと思います。高得点が期待できないコンディションでも出場するというのは本人が一番辛いはずで、でも、まだ若い選手ですし、コーチ含めて、周りの人たちが彼女をしっかりケアしてほしいです。

男子も女子も最終順位が出て、日本にとっては厳しい結果ですが、しっかり各選手の状況をチェックしたいと思います。

では、また明日！

Jun