『奇跡なんて、起きない。』(7)17年4CC

『奇跡なんて、起きない。』(7)17年4CC

正直言うと、この17年の4CCの振り返りは、当初はあまり「乗り気」ではなかったのです。ネイサンに負けた試合でもあるし、そしてこの第4章の中でも扱いが小さい。もし、羽生さんが来月の4CCに出場しないのであれば、わざわざ記事で取り上げなかったかもしれません。

ところが、このフリーに関しては、いま見返してみても驚異的なパフォーマンスで、「振り返って良かったなぁ・・・」という感動がありました。YouTubeは映像が残っていないので、まずは、下記のデイリーの動画をご視聴いただければと思います。

羽生さんの演技は「2:50~」から。フリーは、206.67で1位だったんですが、合計303.71で、ネイサンに2.75点及ばず準優勝。これ、プロトコルを見ながらぜひ演技を見直してもらいたいんですが、ものすごいリカバリーを見せています。はたして今できるかどうか?・・・というぐらい「奇跡的」な内容です。

この大会、ショートも含めて、4Loは2本ともに成功。4Sはちょっと危なかったですがきっちり着氷。で、このシーズン鬼門とされた「4S-3T」のサルコウがダブルに抜けて、シングルループをつけました。これについては「1つコンビネーションを無駄にした」と羽生さん本人も悔やんでいますね(「マガジン 2016-2017 シーズンクライマックス」52頁)。

もし、ここまでノーミスで来ているなら、ヘルシンキワールドのように、この後のジャンプは

「4T, 3A-2T, 3A-1Lo-3S, 3Lz」

となります。ところが、この4CCのフリーでは、

「4T, 3A-3T, 4T-2T, 3A」

後半の4本のジャンプ、4Tと3Aしか跳んでないじゃん!と、ホプレガの中でもメロディアスな曲展開になる所で、高難度ジャンプをこれでもかと詰め込んでいます。なんたるギャップ!私の拙い表現ではとてもじゃないけどこの興奮は伝えきれないので、ぜひ映像でこの怒涛のリカバリーを見てほしいですね。

つまり、試合に負けはしたものの、「フリーでの4回転4本。3Aを2本」をこの時点で達成していたわけです。あの伝説的なヘルシンキホプレガは突如生まれたのではなく、この4CCでの経験が自信になっていたのだなぁ・・・と再確認しました。

ぜひ来月の4CCも、全日本の悪い流れを断ち切って、ワールドに向けて「自信を得る場」にしてほしいです。

では、また明日!

Jun

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)

コメント

  1. おの より:

    山口さんの本もまだ最後まで読めてないのに、次々買うのでダメですね
    そんなこんなしてるうちに確定申告の時期が来てしまい、これから必死で頑張ります

    羽生くんのリカバー力は、ほんとに凄いです
    瞬間に考えてと言うか、体が反応するのでしょうか?
    そう言う練習はしてきていると思いますが、中々出来ない事ですよね
    全身全霊で挑んでくるので、やらない事もやれちゃうのが羽生結弦さんなんです

    しかし4CC大丈夫なんでしょうか?
    新型コロナウイルスが凄い事になってますね
    羽生くんはこのタイトルを取るために、努力していると思いますが…
    余計な心配かも知れませんね
    すいません

    • Jun より:

      おのさま

      ゆっくり読めばいいと思いますよ。16-17シーズン以降は、マガジンの内容がかなり収録されていますので、サクサク行けると思います。

      コロナウイルスは、どうなるでしょうね・・・。開催地が韓国なので中止ということは無いでしょうが、お客さんの入り具合は多少影響はあるかもしれません。

  2. Fakefur より:

    ヘルシンキワールドのFSのインパクトが強すぎて、私もこの4CCのことは忘れていました。改めて見ると、凄まじい難易度と秀玉のクオリティですね!

    正しいジャンプのエッジ、音楽と一体感、後半の叙情的に盛り上がる音楽と共に、怒涛の如く繰り広げられる一連のリカバリと対比的な冷静な表情・・・。リカバリを地上波の視聴者が話題にするのって日本だけ、しかも羽生さんの功績ですよね。

    今度の4CCはネイサンも宇野さんもいませんから、気負いなく、そして、怪我なく、世選への飛び板にして欲しいです!

    しかし、H&Lのイントロは、今聴いてもお腹がキュルキュルしてきます・・・(ヘルシンキ現地応援組です)

    • Jun より:

      Fakefurさま

      4CCには、ネイサンも出ないことが決まりましたね。「床で寝るって、本当にインフルかよ?」と胡散臭いエピソードがここに来て付け加えられたりして、あちらの陣営も「必死」なのかなと思います。

      出場メンバーについては文句なしですので、心から楽しめる内容になることを期待しています。

  3. ととちゃん より:

    2017、4CCフリーは大好きで、この後の世選と同じぐらい見返しています。後者が完璧な世界観を見せた珠玉の芸術作品なら、前者はザ・アスリートと言える闘志の結晶のようだと感じます。次々と繰り出されるリカバリーに何度見ても興奮し、この選手の能力の高さに舌を巻くのです。

    翌日、フジで放送された、羽生選手本人の解説も面白かったです。特に 最後の3Aは割と直前に決めたという発言に驚きました。最後を3Aにしなければ 元々の3Aからの3連の方が点数的には上だったことを考えると、ここでは4回転4本の実現をより重要視していたのかも知れません。
    何であれ、リカバリーを完遂出来る能力に脱帽です。来たる4CCでは何が見られるのか、
    本当に楽しみです。どうか、何事もなく開催され、無事終わりますように。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      羽生さんは、1シーズンの中でも、良くも悪くも波の激しいスケーターで、よくそれで五輪を連覇できたな!と改めて思います。

      ただ「波が激しい」と言っても、すべての試合を全力で戦った結果であり、必ず未来への糧にするから、ここぞという場面で力を発揮できたのでしょう。

      日々の積み重ねと、失敗から真摯に学ぶ謙虚さ。彼のスケーターとしての生き様には、我々一般人でも、よりよく生きるためのヒントがたくさん詰まっていますね。

  4. Sennin より:

    2017年の4大陸ですね?私は秘湯好きで宿で友人達と私のiPadに皆んなで頭をくっつけて観ました。あの驚愕のリカバリーにはひっくり返りそうになりましたよね?「なんだ?なんだ?」とあれよと言う間に演技が進み確か最後の方は3Aでしたかね?興奮しましたね!
    後でフジが録画放映した時に実況がリカバリーのことを本田、高橋さんにどこがどうなっているのか聞いているのに2人とも驚いているだけで何にも発せず、すごーくガッカリしたものでした。それ以来本田解説者には期待しておりません。
    羽生結弦という選手はエレメンツを自由自在に操ることが出来る実力、器用、判断力等多彩な能力の持ち主なんですよね。それだけ練習もしているのでしょうけど。私の中ではそれ以来失敗したらタダでは行かないぞ何を持ってくる?と気持ちがワクワクするようになりまして、それが国別、怪我のロシア、今季のNHK杯でした。だから、全日本の体調不良はただ事ではなかったということですね。
    4大陸本当に新コロナウイルスでどうなるのでしょうかねえ?中国ではスポーツのイベントも中止になりました。アスリートは厳しい練習で免疫力低下しますしボーヤンくん達も心配です。中国フアンの方々旅行会社で参戦する予定だった人は払い戻しという情報もありますね?Ajinomotoさんも韓国行くようで食事は安心^_^です。運営の韓国が感染などないように徹底的に予防して選手が安心して試合に臨めるようにお願いしたいですね。

    • Jun より:

      Senninさま

      おっしゃる通り。「ただでは負けない男」が羽生結弦なんです。もちろん、演技中の彼は勝つつもりでやっているはずですが、その必死さが多くの人の胸を打つんですよね。

      地上波でフィギュアスケートの放送があると、「羽生だけは見よう」というライトファンが大勢いると聞きます。むしろ、心優しい熱心なゆづファンの中には、「怖くて見れない・・・」と布団にくるまって、羽生さんの演技が終わるまで静かに息をひそめている方もいるんじゃないかと。

      私はライストでも地上波でも普通に生で演技を見ますが、さいたまワールドのSPの現地観戦の際、前のグループでお腹が痛くなって、ヴィンスたちのグループを見れませんでした。いまとなっては懐かしい思い出です。