高山真さんの「最新エッセイ」が8月28日にアップされました。先日の24時間TVの「ノッテ・ステラータ」に寄せて、という主旨で、執筆してすぐに公開したことになりますから、臨場感たっぷりの内容です。
プロのライターさんがあの企画のどこに注目したかについて、まず興味があったのですが、エッセイの冒頭部分では、やはり、羽生君と楢葉町のお母さんたちとの会話の部分が取り上げられていました。
その後、エッセイでは「ノッテ・ステラータ」の分析に入っていくのですが、さすがのマニアックな内容。私の知識ではすべてを消化するのは困難なので、理解できる部分のみ拾ってみました。24時間TVの映像はブロックされまくっているので、平昌五輪のEXでお許しを。
バレエ『瀕死の白鳥』は、ダンサーが片足のつま先で立っている場面がごくわずかと言っていいと思います。・・・そのバレエの「基本」をリスペクトしているのでしょうか、羽生のこのプログラムは、あえて両足滑走にしている部分が非常に多い。また、片足で滑っているときも、フリーレッグを高く上げている箇所はほとんどありません。
トリプルアクセルに入る前にツイズルを入れ、着氷後にただちにツイズルへとつながるテクニック。ジャンプに入る前のトランジションは、平昌五輪のエキシビションからツイズルを組み入れたのではないかと……。着氷する前もした後も、そのトランジションにいったいどれだけのバリエーションを持っているのでしょうか。
トリプルアクセルの前後のツイズルは私も「ハッ!」とした部分で、この点は読者の方にも賛同いただきました。で、この動画はロステレのEXなんですが、3Aの後はツイズル有りなんですけど、3Aの前の部分には入っていませんね。じゃ、あの怪我明けのオリンピックのために、スワンにも手直ししていたんだなぁ・・・と今さらながら気づいた次第です。この部分を発見できただけでも、このエッセイを読んだ価値がありました。
で、これは「24時間テレビの感想記事」で書こうとして削った部分なんですけど、「ビールマンスピンってもともと入ってたっけ?」ということなんです。結論から言うと、実は、16-17シーズンの時点でスワンにビールマンは普通に入っていたんですが、「ホプレガでビールマンを抜いていたから、スワンも抜いていたはずだという先入観」が私の中であったようです。ちなみに、ホプレガは、16年初戦のオータムではビールマンを抜いているんですが、次戦のスケカナ以降は組み込んでいます。参考までに、スワン初披露の16年スケカナの映像をどうぞ。
そして、こういった「スケート」を実施している間、上半身、特に「アーム」は、一本芯の入ったようなしなやかさ、たおやかさをキープしたままになっている。このプログラムを見て「白鳥そのもの」というご感想を持つ方が多いのも当然と思わせる素晴らしさだと思います。
芯というか針金というか、「スワン」の振付では、上半身の軌道を意図的に鋭角的にしているように見えていて、でもそれは「スワン」に限らず、今年のFaOIの「Wings of Words」や「春よ、来い」にも受け継がれているよなぁ・・・と感じます。
そういう上半身の動きが羽生君の中で「マイブーム」なのだとしたら、新プロでも見られそうです。でも、振付をする人が、ジェフとシェイだとすると、「それはそれ、これはこれ」と、それぞれのプログラムのストーリーやコンセプトに沿ったものに仕上がるのかもしれません。
まったく新しいものを準備しているのか。あるいは、近年のプログラムのなんらかの影響を受けているのか・・・。結局、新プロの話に結びつけてしまっている、私です。
では、また明日!
Jun
コメント
3A前のツイヅルなんですけど
私も全部の動画を見返した訳じゃないので
確かとはいえないですが
最初のスケカナの時からツイヅルから入ってるので
最初からツイヅル3Aツイヅルだったんじゃないかと
でもジャンプの成功率が低いのでイーグルから入った試合もありましたよね
わたし平昌のEXみて
「やっとキレイに決まった最後の最後だよ」って思ったんですけどw
ちがったのかな?
iriyaさま
おっしゃる通り、「16年スケカナの3A前はツイズル有り」ですね。このスケカナの動画はビールマンの部分だけ確認してリンクを貼ってしまったので、お恥ずかしい限りです(汗)。
ところが、17年のロステレ杯の映像をもう一度確認すると、やはり3A前には入っていない。高山さんもエッセイの中で断言はしていないので、すべての映像を見て、しかも記憶していないといけないですから、なかなか大変ですね。
高山さんのエッセイ、紹介して頂いてありがとうこざいます!難しい中にも、いつも敬意と愛情が感じられて私は大好きです。
おかげで、久しぶりに、初披露版、ロシア杯、平昌を、24時間版と共に堪能しました。
最後のスピンの前の、白鳥がバックに下がっていくパート(勉強不足で名前が分かりません 汗)、以前はすぐに終わってしまっていたので、羽生選手にさえ難しいのかなと少し残念に思っていました。
平昌では、怪我明けにもかかわらず長くポジションをキープしているのを見て、本当に感銘を受けたものです。今回は、平昌より更に長く見えました。カメラワークもよく、個人的には3A後のツイズルに比肩する、深い印象を残したパートでした。
上半身が鋭角的というご指摘、同意です。技術も表現も、沢山の引き出しがあるのだと思います。新プロ、本当に楽しみですね。
ととちゃん さま
24時間バージョンの「ノッテ・ステラータ」は、平昌五輪よりもさらに良くなっていて、スワン自体が素晴らしいのはもちろんなんですが、こりゃ体調も良さそうだし、今季は初戦からガンガンいけるのでは?と、そういう欲もファンとしては出てきてしまいますよね。
プログラムはまったく読めませんが、さすがに来週か再来週までにはアナウンスがあると思いますので、もう少しの辛抱ですね。
ツイズルサンドの3Aが凄いと、皆さん言ってましたね
難しい事をさらりとやってしまうので、簡単に見えるのでしょう
ずっと片足でしたね
カナダのスワンから、毎回少しずつ変えているように思えました
だから新鮮な気持ちで見れるのかしら?
今回も、ほんとに心のこもった演技でしたね
高山さん、お元気になられて良かったですね
画像認証が、何度やっても送れない事がありました。
時間
かかるとダメなのかしら?
おのさま
スワンに限らず、細かい部分で微調整をしてくるので、このように見比べてみると楽しいですよね。音楽と違って、映像はちゃんと目で見て比較検討する手間がかかりますが、素晴らしい演技なので、いいものは何度見てもいいわけです。ここ数年のEXプロの中でも、スワンは羽生結弦の代表作となりましたね。
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