リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。女子SPすべて見ました。印象的だった選手を、滑走順で5人ピックアップします。
川畑さん。64.66の7位。日本の女子のジュニアで一番好きな選手です。3Fのアテンションと、足替えコンビネーションスピンでVがついたところで減点がありましたが、世界のマニアックなスケオタを驚かせたあの「JGPスロベニア大会のSP」に次ぐ、素晴らしいパフォーマンスだったと思います。3Lz-3TにGOE+1.94がつきました。個人的には、フリップの着氷後の「キック」の振付が羽生君を彷彿とさせるので、さすが都築組やで・・・と、そこはツボです。
佳菜ちゃんが、「彼女のジャンプはダイナミックでありながら柔らかさもある」といい解説をしていました。クセがなくて、所作もキレイで、本格派というか王道のスケートです。それでいて演技に入ると目力アップで表情がグッと変わるところも魅力です。フリーでは地上波の時間帯です。スロベニア大会のようにフリーで崩れることがなければ、お茶の間でブレークの予感がしますね。
三原さん。72.88の3位。これまで、今季のSPでは大きなミスが無いのですが、冒頭の3Lz-3TのセカンドでURがつくことがありました。懸案だったその部分が修正できてよかったです。しかも、それを、昨年悔しい思いをした全日本の舞台で克服できたってのがいいじゃないですか。
舞依ちゃんは、フリーがなんといっても大得意で、水を得た魚のように演じきるイメージが、すでに脳内で想像できます。順位的にもプレッシャーはかかりませんし、ノーミスできれば、これはワールド代表入りも、十分にあると思いますよ。
坂本さん。75.65の2位。ウィルソンのこのSPがだんだんクセになっている自分がいます。というのは、可憐な女性ヴォーカルのしっとり系の音楽に、ドカン!と打ち上げ花火のような大砲のようなジャンプを次々と決めてくれるので、そのギャップが楽しいんですよね。本人もキスクラで驚いていたこの高得点は、スピン・ステップでレベル4を揃えられたのがデカイです。こういう部分で取りこぼしがなくなると、安定感という意味では、宮原さんや紀平さんを上回る選手だと思っています。
紹介Vで、「全国制覇します!」と、まるで甲子園球児のようなコメントで大いに笑わせてくれましたが、フリーでノーミスすれば、全国制覇でも天下統一でも、それこそ、舞依ちゃんとワンツーだってありえます。去年の全日本は、あれだけ完璧なアメリを演じたのに、スコア的には抑えられた感じがあって、本人がキスクラで「え~~」って言ってた以上に、会場は「え~~~」ってどよめいていたんですよね(代表に選ばれてよかったですけど)。オリンピック代表でファイナル4位のトップスケーターなんだから、今年はちゃんと内容に見合ったスコアを出していただきたいです。
樋口さん。72.63の4位。個人的に、この日いちばんの演技が彼女の「エナージア」でした。今季のオータムで見た時は、「この曲、単調すぎてダメでしょ?」なんて毒づいていた私ですが、スケカナでは「この曲をフィギュアスケートのプログラムとして成立させてる新葉ちゃんてすごくね!」と印象が変わり、もっと見たい!と思っていた矢先のロステレ欠場だったのです。
世の中、紀平さんの話ばっかりですけど、このリズム感は新葉ちゃんにしか出せませんよね。ファイナルの男子ショートの「レビュー」で、読者さまと意気投合した、おなじシェイの振付でも、ネイサンの「キャラバン」と比べたらいかに新葉ちゃんのセンスが卓越しているか分かるものです。
このショートは気合いで滑りきった感があるので、フリーは拔けようがコケようが、順位は気にせず、とにかくケガを悪化させないでもらいたいです。私からはそれだけですね。ショートだけで十分!良い演技見たなぁ・・・と感慨深いです。
宮原さん。76.76の1位。BSフジの前の方のグループの放送の合間に、紀平さんや真凜ちゃん、そして宮原さんの曲かけ練習の映像を流していたんですよね。それを見ている限り、ジャンプの状態はあまり良くなく、今年はダメかもな・・・と心配していました。すると、しっかり合わせてきましたね。ジャンプさえ成功できれば、当たり前のようにスピン・ステップでレベルを取れる選手。妥当なスコアだと思います。
ところで、大注目の紀平さんについては、フリーを楽しみにしています。今回のシューズのトラブルも、北京五輪へのビクトリーロードに向けて、いま経験しておいてよかったと思うのです。これまでも、そうやってたくさん学んで強くなってきた選手ですからね。
男子SPは、序盤のグループこそが注目ですから、皆さまもお見逃しなきように。
では、また明日!
Jun
コメント
早速のレビューありがとうございます。
和愛ちゃんのジャンプはクリアで、見ていてスッキリ。FSもこのクオリティで揃えてほしいですね。今日はナカコ先生(美人過ぎてネットが騒つく)でなく、御大の都築先生が自らお出ましでしたね。
花織ちゃんのレビューが上手くて吹き出してしまいました。可憐な女性ソプラノを直撃する大玉の打ち上げ花火!なんと絶妙な表現でしょう。
シェイが愛してやまない部族調音楽。演技として成立させる圧と躍動感こそ、新葉ちゃんの真骨頂ですよね!スピードとリズムに乗った弾丸感は他のスケーターにはない強みなので、新葉ちゃんはやっぱり痩せちゃダメだと思いました。3Fの!は仕方ないですが、コンボ2本目の3Tが足りてて良かったです。
去年のミラノで気合いのボンドに涙したので、世選三枠を取り戻した新葉ちゃんに、今年も行って欲しいですが・・・無理は禁物ですね。
観る者全てを幸せな気持ちにするスケートにかけては、舞依ちゃんとキーガンの右に出る者はいないと思います。
知子ちゃんは、もう役者が一枚上。GPFから立ち直りを心配していましたが、さすがの修正力。努力と学習ができる人は、壁を超えられる。
とても心穏やかに、ハイレベルな戦いを堪能しています。
男子と違って、誰が勝っても素直におめでとうと言えます。
Fakefurさま
川畑さんに同行していたのは都築先生だけでしたが、スーツもキマっていて、シュッとスリムになられたように見えました。青木さんとともに、フリーも頑張ってもらいたいです。
樋口さんは、シーズン始まってすぐに、フリーの方でプログラム変更があって、もともとは佐藤有香先生振付の「愛の讃歌」でしたが、シェイ振付の「四季」に変更になりました。「もう少し大人になってから挑戦したい」と本人が語っていました。実は、昨日の女子SPでこの曲を使っている選手がいて、「これかぁ・・・」と。たしかに新葉ちゃんには、もう少し疾走感のある曲の方が合っているなぁと感じました。
男子は第1Gから目が離せないので、今日やるべきことを、いま急いで片付けているところであります。
和愛ちゃんの動画、ありがとうございます!
とても良かったですね。都築先生、あのお年で帯同とは!お元気で何よりです。フリーは最終から2番目のグループですか。世界ジュニア、是非行って欲しいです。
地上波の方は、もうどの選手にも胸が熱くなりました。舞依ちゃんの可憐さ、花織ちゃんには繊細さも感じられるようになったし、新葉ちゃんはもう、このプロ、モノにしたなと感じるノリでした。怪我、辛かったでしょうがよくここまで…。
そして知子ちゃん、本当に綺麗でした。見ていて込み上げてくるものがありました。GPFの結果は相当なダメージだったと思いますが
2週間での持ち直しようが素晴らしいです。
上位はまだ混沌としていますね。
フリーが本当に楽しみになりました。
ととちゃん さま
女子SPの地上波放送は夜7時からでしたが、両グループともに豪華なメンツで、2時間あっという間でした。テレ朝のファイナルなんて、「6人で2時間」ですから、煽りVで無理やり埋めてましたから、昨日の放送は良かったと思います。
今日の男子は、地上波の時間帯に、つまらん煽りがてんこ盛りの予感がしますので、まぁ、後ろの時間帯はあまり期待せずに見ようと思います。