オータムクラシック(ゆづSP)感想

オータムクラシック(ゆづSP)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。待ちに待った日ですから、今日と明日の記事は、それぞれゆづのプログラム「一本勝負」で行きます。その方が、皆さまもコメントしやすいんじゃないかと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=I6sRGW1i6Wk

オータムの公式サイトでは、なかなかプロトコルが上がらなくて、実は「SkatingScores.com」の方で先にアップされていたので、そちらのものを貼ってみました。

たくさんの「RT・いいね」をありがとうございます。楽曲については、どこか懐かしさを感じさせるメロディラインと、しかしそこに詰め込まれている技の数々は、現在進行形のゆづを投影した興味深い仕上がりになっていると感じました。

なにが「現在進行形」かというと、「ノッテ・ステラータ」から、今年のFaOIの「Wings of Words」や「春よ、来い」に連なるような、「上半身の鋭角的な振付」が窺えて、そこはやはり「羽生君の中でのマイブーム」なのかなと。衣装も、「ノッテ・ステラータ」・「春よ、来い」の流れを組むデザイン。色合いは「トラベラー」に近いかもしれません。でも、背中のデザインの凝り方は、さすがはEXではなく競技用で、気合いの入り方が違います。

スコアが出た直後から、ネット上ではジャッジについて不満の声が上がっていました。とくに、J1(アイルランド)とJ2(アメリカ)が完全に浮いてます。ただ、アメリカはともかく、アイルランドに関しては、言っちゃ悪いけど、途上国なわけで、オリンピック金メダリスト級の演技をジャッジした経験が無い可能性があります。じゃ、強豪国のベテランジャッジで固めればいいのかというと、間違いなく不正の温床となるでしょう。もちろん、「途上国のジャッジだから不正はしない」とも限らないですが、少なくともアメリカのジャッジは誰が出てきても中国ジャッジ並に自国びいきが激しいので、ジャッジの育成という意味では、長い目で見れば国籍を拡大していくのが、あるべき方向性なのかもしれません。

そして、何気に、J7(日本)が、ジュンファン君の3Aに+5を献上しつつ、羽生君には+4というのも、なんだかなぁと。100歩譲って、「羽生水準」ということだと、3Aと4T-3Tがベストではなかったことは認めるとして、冒頭の完璧な4Sに対して+5を誰もつけないというのは解せませんね。

ジャッジごとに、「誰が誰のジャンプに+5をつけているか」を見てみると、J2(USA)→ジュンファン4S、J4(FRA)→ジェイソン3F、J5(GER)→ジェイソン3F、J6(CAN)→ジェイソン3F、J7(JPN)→ジュンファン3Aとなっていました(J1、J3はジャンプの+5は無し)。これらのジャンプに羽生君の4Sはまったく負けていないと思うんですが、不思議です。フリーの採点では、この辺りが是正されることを期待します。

テレ朝チャンネル2での放送も見てみましたが、テレビ映像のアングルだと、スピンのミスは背中側からなので分かりにくかったです。稔先生の解説で特筆すべき点はなかったですが、インタビュアーの女性がなかなか有能でした。とくにジャンプが全て前半になっている点を質問したところ、羽生君は返答にかなり窮した後で、「流れがキレイだからこのままでいいかなって思う」という主旨の応答。もしかすると、チームの間で議論はあったのかもしれませんが、「このプログラムは自分のために滑る」ということで、意見を尊重してもらったのかもしれませんね。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. おの より:

    羽生くんは、勝ちにこだわらずと言ってますが、やっぱりあんな点数出されると、モヤモヤしてしまいます。
    ロンバルディアの点数は何だったの?って思ってしまいます。

    さて、フリーではどんな点数つけてくれるのか?
    違う意味でドキドキです。

    • Jun より:

      おのさま

      アメリカのジャッジはフリーの採点の方が悪質で、プロトコルを見る限り、「どうせ足切りされるから」と完全に開き直っている感じがしました。

      まぁ、GPシリーズやワールドのジャッジからはさすがに外されることを祈っています。羽生君の演技はもっともっと進化すると思いますよ。

  2. ごろ寝 より:

    もうFSも終了したので、ジャッジに関しては予想通り。USAもですが、FSは仏もかなりでしたよね。4分のルール改正といい、ミーシンコーチの予言に近い、ジャッジの主観が色濃いシーズンになる予兆。

    FSの感想は明日ですが、両プロともスピンの崩れが顕著ですね。リハビリと並行では滑り込みの時間が少ないことは察せられます。
    友人が仕事の合間に観戦し、どなたかとコーチの会話を聞いていまして。機密事項でもない様子で、足がコントロールできない状態とか。怪我とかではないようですが、ゼリーのようにふわふわ?みたいな表現だった、と。

    怪我ではないようですので、試合の緊張なのか、体力不足なのか、我らが推測しても仕方がありません。B級は、ファンにとっては途中経過を見せて貰える大会ということでいいですね。ジャッジの傾向も覚悟しておけますし。

    SPそしてFSも見て思うのは、「ご褒美タイム」とは、羽生さんの求めるやり方で、やっぱり修羅の道を目指すことだと理解しました。どこに「ゆるり」「ほんわり」があるのか。自分の勝手なイメージでしたが、一気に崩壊しました。

    • Jun より:

      ごろ寝さま

      いろんな所で言われはじめていますが、フリーの30秒の短縮でジャンプ一本減らすというのは、どう考えてもおかしい。少なくとも2本減らさないと割に合わない。スケーターの負担と疲労の具合いが明らかに濃くなっていますよね。

      おそらく、30秒というのが最初にあったんだと思いますが、なぜ「1つ」になったのか、暇をみつけて私もちょっと調べてみようと思います。

      フリー後はやくも、「試合で勝ちたい」という戦闘モードになっていますが、この構成をノーミスするのではなく、ルッツを入れるとか言い出さないか不安です。ブライアン、ちゃんと目を光らせてくださいよ!

  3. ととちゃん より:

    見返すとまた、このプログラムの美しさをしみじみと感じてしまいます。恥ずかしながら、夜中のライストではスピンにそれほど大きな問題を感じられなかったので、点数がコールされるまで100点超えを信じて疑いませんでした。

    4Sは何度見てもパーフェクト。日本ジャッジは、昨今のジャッジ問題から、自国贔屓にならないことに気を遣い過ぎたとしか思えません。
    一方で、他国のジャッジがジェイソンやジュンファンに+5を付けながら、この4Sに付けなかった背景には、付けることを躊躇わせる力が働いていたのかと疑ってしまいます。
    事前に OP覇者の名に縛られるなというような、相当強いお達しでもあったのではと勘ぐるほどです。

    それでも97点。そして junさんが2015年の88点を思い出させてくれて、更に安堵しました。本人もストーリーを伝えられなかったと
    発言しているので、まだまだ表現面でも伸びしろがあるんだと思うと、楽しみで仕方ありません。

    ただ、競技なのですから、採点はしっかり公平に何の忖度もなしに実施してもらいたい。
    フィンランドの地にこのプログラムは素晴らしくマッチすると思うので、次回は採点含め納得できる結果になるよう期待するばかりです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ショートとフリーは、選曲こそ先輩へのリスペクトを共有していますが、共通点はそこだけという感じで、振付も衣装も対照的で、1シーズン楽しませてもらえそうですね。

      とにかく、両プログラムともに「新たなチャレンジ」が随所にあって、「新基軸」を盛り込んだという意味では、間違いなく今季が一番だと思います。これから多少ブラッシュアップされるでしょうが、振付の一つひとつの意味を当事者にぜひ語ってもらいたいなと思います。ジュエルズ編集部、がんばってください。

      ジャッジに関しては、これはこれという感じで、GPシリーズに引きずらないことを願います。アメリカにもゆづファンはいるわけですし、YouTubeのコメやツイなどを見ても、ジャッジに否定的な意見をけっこう目にしますね。ファンの方がまともですよ。

  4. kanon より:

    採点が辛くて辟易しましたが、ロンバルとはジャッジも違うしあそこは採点が甘々で地元イタリア勢には国際大会で絶対出ない高得点をつけると有名なのでジャッジの研修もかねているオータムとは比べられないかなとは思います。昌磨があの内容でPCS89点もらったのを真に受けないといいんですが。

    ファン歴が長い方によると羽生さんのスピンにVがついたのは初めてだそうですね。その方はケガを心配されてましたが五輪連覇後の多忙な中で療養も含め時間があまりないのに、スピンが今までと違うだけでなくSPとFSで種類を変え、振り付けも曲も一新、ジャンプの位置やTRも変えているんですから珍しいミスがあっても驚きません。
    他の選手たちは30秒減に適応するだけで精一杯なのに、羽生さんのチャレンジ精神と向上心の高さには敬服します。
    メラメラ闘争心も戻ってきたようだし、これからが楽しみです♪

    • Jun より:

      kanonさま

      旧ルール時代も、CSであれ、GPであれ、回転不足やエッジエラーの基準は違っていて、結果的にスコアの差も出ていたわけですが、新ルールの今季もその傾向は変わらないようですね。

      羽生君にとってのオータムは、もはや「課題を持ち帰るための大会」ですが、スピンにミスが出たことが、今季の特徴ですね。まぁ、両プロともに新しく、競技時間の変更があって、そして7月までアイスショーだ、国民栄誉賞だとやっていたわけで、それでも260点出したのは立派ですよね。むしろ、両プロの進化の過程を目撃できると思えば、今季は本当に楽しみになりました。

  5. マリィ より:

    こんばんは
    素人目にスピンのミスってどこなのかわかりませんでした。
    junさんのおっしゃる上半身の鋭角的な演技も素敵でした。
    羽生くんの初戦としては例年通りなのかなって思ってましたが、ごろ寝さんのおっしゃる情報は気になりますね。
    スピンは子供の頃から得意って私も読んだ事があります。
    何か怪我等でない事を祈ります。
    10代以来演技後にあんなに息が切れている事はなかったですね。
    4分のフリーがいかにきついかがわかります。
    それなのに繋ぎの演技が濃かったですね。
    案の定なロステレでしたが、ジャッジの話はモヤモヤしました。
    メラメラするのは羽生くんらしくて頼もしいですが、ルッツも4アクセルも本当に本当〜に焦らずに取り組んでほしいですね。
    上位3人クリケットってすごいですね。

    • Jun より:

      マリィさま

      たしかに息が切れていましたね。近年ではあまり見かけないほどの疲労ぶりだったので、むしろ喘息の件が心配になりました。

      30秒短くなったのに繋ぎの濃さは従来通りのレベルでありつつ、しかも、新しい動きが随所に入っていて本当に面白いですよね。これから専門家のみなさんが様々な分析と解析をするでしょうから、そういう批評を読むのもこれから楽しみです。

  6. sennin より:

    プロトコルの件ありがとうございます。もう、どうなっているのか?4Sなんかイナ~モホークターン?3回やって4S、降りた足のままターンしています。他に誰がこれだけの演技をしているのか?不足はないでしょ!と怒っている私です。岡崎さんの記事があったみたいですがよく説明してくれていましたね?4T3Tも減点しているジャッジもいたがこれは加点で良いと書いてあってチョットスッキリ。
    ところで、公式発表の時に秋に寄せてしか頭になくて、ブラシオの演奏を使用しているんでしたっけ?途中からオーケストラが入っているのでそうだろうと思いますけど、ピアノ部分にグリッサントかと思ったら違うみたいで、Fcspのスピンから曲調も変わってこれが可愛くてスピンのあと両手を降ろして曲げてる一瞬が小さかった時の楽しいワクワク感を演じているのか?と私は妄想…。ピアノが清塚さんに聴こえるんですよ。(春よ来い観すぎ?)清塚さんのわけないですよね?結弦君が秋は振り返りと言ったってことで最初は古いアルバムを開くとジェフが言ってましたね。結弦君の人生を物語風に振り付けしたのか?2分30秒では足りなくて、まだ続きがあるでしょ?と独り言を言ってる私でした。
    ジャンプはこの編曲だと確かに前半ですね。しかしどうなんだろう?あれだけ難しい繋ぎをしているとジャンプ前半固め打ちキツイのではないでしょうか?
    CSspのスピン確かにフラつきましたけど、あれ、ツイヅルからすぐにスピンに入っているんです。結弦君のスピンノーカンなんて見た事もないですけど難しいことをやってますよね。この曲音の取り方や間の取り方など音楽に強い選手でないと難しいですね?流石、羽生結弦です。
    チョット失敗もありましたが、これから仕上げて来るとすごいプログラムになりますね。恐ろしいという言葉が適切かと思ってます。
    音楽のフレーズの暖急、体の動かし方で言うとダウンするところとアップするところが素晴らしい。物憂げで、清々しくて落ち葉がヒラヒラと落ちてくるような情景がうかぶ演技で美しいということしか思い浮かばない私、もう、点数などどうでも良いという心境でした。
    ステップですが、いつもより時間かけてますかね?ステップシークエンスとは脚さばきなのに、ハイドロ、デイレイドアクセル入れてますか?あと足上げ?コレオかと思うくらいでしたね〜。junさんこんな大変なことやってもこの三つは点数なりませんよねえ?心のそこではワクワクしてるんですけど「なんてこった!」です。

    • Jun より:

      senninさま

      「古いアルバムを開くところから始まる」というのは、たしかにジェフが言ってましたね。あれはフィギペディアだったでしょうか。

      スコアや勝ち負けの部分は、本人がメラメラ燃えているので、「ウン、頑張って!」という感じではありますが、私としては、とにかく細部までこのプログラムを理解したい気持ちでいっぱいです。細かい技術的な部分もそうですが、個人的には振付の意味、プログラムに込めた思いのようなものを、羽生君本人の口から聞きたい。・・・ということで、ジュエルズ待ちです。

  7. みつばち より:

    日本人の良くない点、いきすぎた「謙譲の美徳」が出てきたような感じですね。
    あんまり「遠慮と反省」してるとそこ、突っ込まれるよ!と言いたいです。

    こういうところも競技の一部ですよね。採点競技だけじゃない、サッカーやバドミントン、テニスみたいな一目瞭然の競技でも「あれ?」ってことあります。

    日本のジャッジも進化してほしいです。クレーマーとは違う、意見を表明できるような・・・いまのフィギュアスケート人気を支えてる国のひとつであることは間違いないのですから。

    • Jun より:

      みつばちさま

      日本人のジャッジについてですね。うーん、まぁ、日本のフィギュアスケート界のなかでは様々な派閥がありますから、この試合の採点をするにあたって、いろんな力が彼女に働いているのでしょうね。

      それプラス、その試合での「採点傾向・採点基準」のようなものを含めた、偉い人から「お達し」を受けている可能性もあります。こういうのがあるから、AI導入を進めてほしいのですが、この界隈の方々はこんなおいしい利権を絶対に手放さないでしょうね。