ネペラ杯から見ていきましょう。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。
新田谷さん。45.57の10位。今季より邦和から山田組に移籍しました。丁寧で繊細な演技というのが彼女に対する印象ですが、ジャンプが決まらないとやはりスコアは厳しくなります。冒頭の3LzがURと転倒というのは仕方ないですが、コンビネーションが2-2になった所が痛くて、ジャンプ一本分のスコアが入らなくなります(3-3か3-2でないといけない)。フリーではぜひ挽回してもらいたいです。
紀平さん。70.79の首位発進。冒頭の3Aは回転もやや厳しいかなと思いましたが、転倒のみで良かったです。その後が素晴らしかった。ジャンプが上手いのは誰もが認めているところですが、ステップもスピンも完璧です。
ここ数シーズン、例えば昨季SPの「カンフーピアノ」のような前衛的な難曲で表現力の幅を広げることに努力していた彼女ですが、この「月の光」のようなしっとりした曲調もパーフェクトに演じきれるのだから、梨花ちゃんの才能は底が知れません。そもそも、3Aなんて跳ばなくてもすでに日本女子でトップレベルの実力者なわけですが、北京五輪で金メダルを獲ることが目標ならば、そうは行きません。来季シニアに上がってくるロシア勢を蹴散らす上で、3Aは絶対に必要になってきますよ。フリーはFaOIやDOIでも披露された「Beautiful Storm」ですが、あれからどのようにブラッシュアップされているか楽しみです。
刑事君。77.53の3位。もうこのゲイリー・ムーアは完全に「刑事君のテーマソング」という印象で、本当にしっくりくるようになりました。
冒頭の4Sがダブルに抜けて点数が入らず、3Aで着氷がやや乱れた以外は、スピン・ステップのレベルの取りこぼしもなく、最低限の内容といった所でしょうか。この大会は、判定やスコアも含めて全体的に甘めな気もしますが、そんな中で3番につけているのは立派です。フリーでクワドを降りれば、台乗りも見えてくると思います。
つぎはオータムの方を。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。松田さんは、47.75で12位。新田谷さんと「交換トレード」というわけじゃないでしょうが、山田組から邦和に移籍しました。
というか、JGPの「神様」であるテッドさんがオータムの実況・解説もしていて、「あなた、せっかく今週JGPがお休みなのに、なんで仕事してるの?」と、働きすぎで心配になります。で、手元の資料が古いようで、山田組所属と紹介されていますね。
3T-2Tのトリプルトウ、そして3SがともにURを取られています。これが今季仕様ということなんでしょう。「え?ここで?」という場面で転倒があったのはもったいなかったな、と。衣装はかわいくて、よく似合っています。フリーの巻き返しに期待です。
新葉ちゃん。57.54の4位。怪我が伝えられているので、ジャンプのミスは仕方ない部分はあります。そんな中、スピン・ステップすべて取れているのは、さすがですね。
問題はプログラムです。シェイ振付の「Energia」ですが、振付自体は、見たことないような印象的な動きが随所にあって面白い。ただ、曲の方が、同じフレーズを延々とリピートしている状態なので、いくら何でも見ていてダレてきますよ。シェイは編曲の腕にも定評があると思っていて、フィギュアスケートっぽくないチョイスであっても、ネイサンの「ネメシス」とか、あるいはシェイ本人がCiONTUで滑った「Bom Bom」(ラッパの曲)も面白かった。もし曲がこのままだと、このプロを好きになれるかどうか、ちょっと自信が無いなぁ・・・。
この人にも触れないわけにはいかないでしょう。テストスケートでお披露目がありましたが、いよいよ実戦です。70.98でSP首位。ルッツのアテンションと、2Aでは空中で軸が傾いて着氷が乱れました。ただ、元々SPではルッツを跳ばなかった人ですから、クリケットでの「矯正」は順調と見ていいんじゃないでしょうか。
まずは、あれから特に怪我もなく、再出発のステージに立てたことに拍手を送りたいです。いろんなものを捨てた今の彼女は清々しく見えますね。ポジティブなこのプログラムもよく似合っていますよ。
さあ、いよいよですね。「トロントメディアデー」までは「かなり待たされた」感があったのですが、その後オータムまでは比較的あっという間でした。とにかく怪我なく演じきってくれることを祈っています。
では、また明日!
Jun
コメント
試合が二つあって我らの結弦君が出るとなっては皆さん寝不足ではないでしょうか?結弦君の記事は明日ってことで楽しみにしてますよー。
新葉ちゃん練習中に痙攣だそうで水分補給不足が原因だと思うとコメントしてましたね?そう言えば結弦君は一滑りしてはドリンクのんでますね?トップ選手ともなると細かいところも考えて体を万全にしていかなくてはで大変ですね。そんななかよく頑張りました。音楽は変化ないですか?初めてみたこのプログラム好きになりそうってありますものね?
新葉ちゃんのSP時間のあるときに改めて観てみます。junさんは音楽との関係性も記事にして下さるので私も音楽とか楽器とか好きなのでいつも興味深く読ませて戴いてます。junさんはそれだけ音楽センスがあるってことで。体がリズムとっちゃいますもんね?いろんな音楽も詳しくて、もう頭が下がります。
メドちゃん楽しそうだなー。私はそれだけでもクリケットに移籍して良かったと思ってます。ルッツ確かにSPでは使わなかったですね。矯正も時間かかるでしょうが頑張って欲しいです。見た目ですがチョットふっくらしてないですかね?以前、飲んでるサプリでしたかインスタにあげてて、痩せ薬だよあれはと品名を読んでネットで騒がれてましたけど。
それ、本当だったのか?と今となっては思わざるを得ません。健康が一番ですので今のメドちゃんの方が人間らしいと私は好印象です。全体的なスケートスキルはやっぱりダントツだと思います。
邦和と山田組二人が交換のように移籍しましたか?松田さんは山田先生から離れないかと思ってました。なんというかどちらもどうなんでしょうか?山田組はジャンプの弱さを感じますし、この頃邦和も長久保先生が引退してから誰がジャンプ指導しているのか気になってます。というのも邦和の選手は、スケーテイングはいいけどジャンプの安定感がチョット最近って私は感じているのですが…。余計な御世話な話でした。
senninさま
メドちゃんは、上半身と太ももだけ見ても、はっきり肉付きがよくなりましたね。「よくなった」というより、いままでが異常なほど細すぎたわけで、健康体で競技に取り組み、4年後を目指していくというのが、クリケットの方針なんだと思います。
エテリのチームの子たちを見ると、これは私の想像ですが、表向きは食事や体重については「選手個人の自主性に任せる」としつつ、でも実際は、軽ければ軽いほど「ジャンプも跳べるし、勝ちやすい」わけで、選手たちは「食べてる場合じゃない」という強迫観念に駆られているのかなと思います。彼女たちは、健康な身体を犠牲にしてでも、五輪で金メダルを獲りたい。正直、ドーピングと何が違うの?という気もします。
山田組と邦和の関係は不思議ですよね。邦和は複数の先生でスケーターを見る体制ではありますが、山田組って、樋口先生一人がコーチングもプログラムも作って試合にも付き添っていますが、宇野選手と山下さんで手一杯なのでは?という気がします。邦和に移籍した松田さんよりも、山田組に移った新田谷さんのインタを読んでみたいですね。
新葉ちゃん、怪我があったのに、頑張ったと思います。動きも色々と面白いですね。ただ、 junさんも仰るように、余りにも曲が単調過ぎて、最後にはアマゾンかどこかの部族の音楽に聴こえてきました。音楽の編集を今から変えることってないでしょうから、慣れないと…と思います。
メドちゃんはSPの方が得意に見えますが、まだ初戦なので断言は出来ませんね。大人の女性の魅力を感じるようになりました。
朝から頭の中がオトナルで、なかなか他選手の演技に集中できません(笑)。それでもこの2人だけは観ておきたかったので、感謝します。
ととちゃん さま
新葉ちゃんのSP、テレ朝チャンネル2の方でも見てみましたが、会場内が銭湯のように音が反響してしまっていて、リズムしか聞こえなかったですね。ウチのテレビがおかしいのでしょうか?でも、フリーの「四季」の方は急造のわりにはなかなか良いプロだと思います。
「朝から頭の中がオトナル」、けっこうじゃないですか?今晩の私の記事もOtonal一本にしましたので、熱いコメントをお待ちしております。