フランス杯(梨花・舞依)感想

フランス杯(梨花・舞依)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

梨花ちゃんのSPは67.64の2位。このスコアの何に驚いたかって、3Aがシングルに拔けて0点だったにも関わらず、67点という高得点が出たことですね。3Aの基礎点は8.00点ですが、もし彼女がこれをクリーンに決めて2点以上のGOEがつき、なおかつPCSも多少伸びると、80点は目の前ということになります。プロトコルを見ると、アクセル以外のジャンプやスピンの加点もガッツリついていて、いかに高く評価されているか分かりますね。

舞依ちゃんのSPは67.96の1位。3Lz-3TのセカンドトウでのURは、NHK杯でのSP・フリーともに両方取られていて、そしてこのフランス杯でもSPでとられました。フリーではルッツコンボにURは無かったんですけど、別のジャンプで回転不足がありました。今季は曲調の影響なのか、ジャンプに入る前がかなり慎重に見えて、減速気味なことがURに影響しているんじゃないかと。

例えば、2シーズン前のプログラム「ロンド・カプリチオーソ」と「シンデレラ」はいずれもスピード感のある曲調でしたが、プロトコル(スケアメ中国杯四大陸ワールド)を見てみると、冒頭のルッツコンボでの回転不足は一度もありません。まぁ、素人の思いつきではあるんですが、そこまで回転不足が目立つ印象の無かった選手なので、どこかに原因があるような気がします。

舞依ちゃんのフリーは134.86の3位。合計202.81で総合2位。もし、舞依ちゃん1位、梨花ちゃん2位だったら、二人ともにファイナルに進出できたので、「舞依ちゃんは最後のサルコウが拔けなければ・・・」という意見から、「紀平は空気読め」というようなバカな書き込みまで色々と目にしました。ただ、舞依ちゃんの場合、「ガブリエルのオーボエ」のラストのサルコウの拔けは、今季だとネーベルホルン杯、昨季ではオータムと、いま調べなおしただけで2度あって、私自身も当時「うわ、もったいない・・・」とボヤいた記憶が鮮明に残っています。

プログラムのクオリティという点でいえば、NHK杯でもそうでしたが、今後この曲を彼女以外のスケーターがトライする気なんて起こらなくなるのでは?というぐらい、職人芸的な至高の領域に来ていると思います。結果は残念だったけど、このプログラムからは毎回感動をもらってます。全日本目指して、前を向いて!と言いたいですね。

梨花ちゃんのフリーは138.28の1位。合計205.92で優勝です。ライストで生で見ていましたが、2本目のアクセルをダブルにした瞬間、思わず私は「それでいい!それでいい!」と頷きつつ、独り言をつぶやいていました。そもそも4位以上でファイナルに行けますし、ライバルのスコアを見てみたら、3Aは1本すら必要ないんじゃないか?という試合展開でした。調整が思うように行かない中で、それでも冒頭にチャレンジしたのは立派だと思います。

NHK杯のスコアを比べて色々言ってる人がいますが、まぁ、あれはあれ、これはこれですよ。このフリーの内容を見れば、3Aのお手つき&URと、ルッツコンボのセカンドトウのUR以外はほぼノーミスですし、調子が悪い中でこのレベルでまとめきるのは、NHK杯がマグレじゃないことを表しています。

マスコミは「ザギトワ超え」と煽るのでしょうが、べつにいま勝たなきゃいけないわけじゃないし、ザギちゃんの今のジャンプのどん詰まり感を見ていると、それこそメドちゃんじゃないですが、来年・再来年どうなってるか分からないですよね。しかも、来季はロシアの怪物が3人上がってくるわけです。「誰を超える」とかじゃなくて、北京五輪のシーズンに最高の状態に持っていくこと。これが大事です。

明日はフランス杯の続きか、動画のアップ具合では全日本ジュニアを優先してレビューしようかと考えています。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    動画のアップ、ありがとうございます。

    TVでは画面が変わってしまった舞依ちゃんのFS後のキスクラ….、彼女の涙に胸が熱くなりました。もちろんファイナルに行きたかったことでしょう。でも、それがスポーツ。
    もし、紀平さんが手を抜いたりしたら、それこそ冒涜ですよね。オーボエは舞依ちゃんの曲、まさにその通りだと思います。全日本で
    サルコウまで完璧に演じきって下さい。

    そして、紀平さんの演技中の切り替えに、羽生選手がよぎりました。フィギュアには頭の方の回転の早さも必要ですね。後のインタでは、この日、急に調子が落ちたとか。改めて競技の繊細な一面に驚くと共に、そうした状況に対処出来るところにトップの資質を感じました。ファイナルが本当に楽しみです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      舞依ちゃんが泣いていたのは、ミスした悔しさではなく、台乗りを果たした嬉しさということらしいですが、あれだけ丁寧な演技をする彼女ですから、改善しなきゃいけない部分はしっかり把握していると思います。全日本に向けて、特に回転不足を修正できると210点を超えるような高得点を見られると思っています。

      紀平さんは冷静でしたね。コンボのリカバリーは他の女子選手でも見られますが、その日の調子を見てジャンプのレベルを調整するというケースはあまり思い当たりません。ただ、プレッシャーのかかる試合での3Aの精度はまだパーフェクトではないことを考えると、例えばまだクワド導入は慎重にすすめて、プログラムの完成度を上げることに注力してもらいたいですね。彼女は3Aだけの選手じゃないですから、高難度ジャンプにすがらなくても、まだまだ伸び代はあると思っています。

  2. マリィ より:

    こんにちは
    紀平さんは間違いなく目先の事でなく来季以降に標準を合わせていますからマスコミにはザギトワと勝負とかにあまり煽られず、成長していってほしいですね。
    ひやりとした3Aからの2A+3T変更は本当に良い判断でしたね。
    頭良さそうだし、気持ちも強い人って印象ですが、GPFの結果でどういう子かわかるのじゃないかと思っています。
    紀平さんのジャンプは参考にしてるだけあって羽生くんのジャンプに似て気持ち良いジャンプですね。
    フランス杯でも評価されて良かったですね。
    まいちゃんも頑張りましたね。
    まいちゃんの軽やかなジャンプも好きです。
    まるで水の上を飛び跳ねる妖精みたいです。
    メドべはひどい言われようですね。
    改良中だからオーサーは今はこれで良いって思ってるけどメドべは今は辛いでしょうね。
    スケート成長中だった羽生くんと違って頂点から落ちたように見えるメドべ、来季以降トゥクタミシェワみたいに復活するでしょうか。
    頑張ってほしいですが、片手タノやめてほしいです。

    • Jun より:

      マリィさま

      メド叩きも凄いですが、一部のジェイソン叩きもちょっと目に余りますよね。

      クリケットに数ヶ月いただけで、羽生君やハビのようなジャンプを誰でも跳べると思っていたら、どんだけ脳内お花畑なんだと言いたいですよ。そもそも、あのチームは、まずスケーティングからみっちり練習する指導方針で、それは「チーム・ブライアン」でも明らかにされています。

      それに我慢できなかったのがナム君で、羽生君やハビを毎日見ていて、クワドへの焦りを感じつつも、地味なスケーティング練習を強いられることに耐えられなかったといいます。

      たしかに、タノは大した得点源にならなくなったのに、まだ続けているのは、一見すると謎ですよね。ただ、ロシア女子の若手世代は小さい頃からタノ付きジャンプを教えこまれてきたので、「急に変えられない」というのはあるのかもしれませんよ。

  3. sennin より:

    舞依ちゃん一番高いとこに立って欲しかった!舞依ちゃんの演技をみていると自然に涙が出てきます。こんなに清純な演技が出来る女子はいるでしょうか?この世のものとは思えない。ジョニーとタラさんがジャンプのスピードが凄いし柔らかい膝があるから絶妙なタイミングで跳ぶ、デイビッドの振り付けは素晴らしいが振り付けと音楽の調和が観客とつながるのが弱いとはジョニーの弁。そうかなあ?私には来るけどまあ全日本までももっと、こなせるようになることを期待。まずは回転不足克服が大事かなあ?

    朝からワイドショーはライバルのザキトワと煽ってます。日本は本当にアクセル好きですね?聞いてると紀平さんはよく自分を分析してるし頭のいいこですねこれも強くなるためには大切だと思うので、マスコミに揉まれないように頑張ってほしいですね。
    メドちゃんのことは、静かに応援します。

    • Jun より:

      senninさま

      そのジョニーとタラの解説はよく日本語訳がTLに流れてきますが、ジョニーが言いたいのは、「観客へのアピール度が足りない」ということでしょうね。そういうプログラムじゃないし、舞依ちゃんのキャラでもないので、それは彼のひとつの意見ということでいいんじゃないでしょうか。

      私もこのフリーは、一昨シーズンに初めて見たときは、曲のインパクトがイマイチだったんですけど、リベルタンゴに苦労していたのとは対照的に、舞依ちゃん本人が伸び伸びと演じているので、本人がやりやすいのが一番だなと感じました。

      紀平さんについては、情報番組やワイドショーが「紀平梨花=3A」という形で伝えようとするところに、稔先生や織田君は、かなりの頻度で「ジャンプだけの選手じゃない。すべての完成度が高い」とコメントしています。

      おそらくその点に言及するのは理由があって、真央ちゃんと比較されないようにすることだけでなく、プロトコルをみんな読めるようになってきてるし、演技映像にカウンターも表示されるしで、正確に伝えないとマズイなと思っているのでしょう。

      これはここ数年のボクシングに近い傾向です。かつては、日本で世界戦のテレビ中継をやる時は、「最強挑戦者が来日!」みたいな感じでテレビ局も煽っていたんですが、いまやYouTubeで挑戦者の映像はナンボでも見られるし、その挑戦者の戦績が「16戦無敗」という数字だとしても、データベースサイトでその16戦の相手の過去の成績を検索すると「ほとんど引退状態のかませ犬ボクサーだった」みたいなことがよくあります。バレちゃうんですよね。

      フィギュアスケートでは不透明な採点がまだまだ横行していますが、どこがどう不透明かが、我々素人でも分かるようになってきたのは良い傾向です。あとは、早期AI導入をお願いしたいですね。ISUに自浄能力が無いのであれば、IOCさんからガツンと言ってもらいたいものです。