「フィギュアスケート・マガジン 2020-2021 Vol.2」(1)

「フィギュアスケート・マガジン 2020-2021 Vol.2」(1)

2020年1月8日発売。定価「1,600円」。

発売日に読んだのが座談会。その後に、奈々美先生の動画を見た後に、吉田さんのインタを読みました。

そこから数日空けて、全日本以外の各種インタビュー企画をすべて読みました。

まず、音響デザイナーの矢野桂一さんのインタですが、78頁の写真の所に、

12月の全日本選手権でお披露目された新プログラムの曲も、矢野さんが担当。2人の思いが合わさった「オリジナル」だ。

このような記載がありました。インタの中では、今季のプロについての言及は全くありません。それもそのはず、矢野さんへの取材は間違いなく「全日本前」ですから、プログラムについて未発表の時期でしたし、情報解禁できるわけが無いですもんね。で、全日本の後に矢野さんから、上記の内容が明らかになったと理解することにしましょう。

しかし、おそらく2曲とも矢野さんの手が加わっているはずなので、こりゃ、山口さん、もう一回矢野さんに取材しなきゃいけませんよ!もし、このままシーズン終了となった場合、マガジンはもう一冊出すのかどうか不明ですが、「できない」と思ったことをやってしまうのがマガジンでもあるので、期待しております。

味の素の栗原さんのインタも、「全日本選手権前に取材」とありますけども、

今季はコロナの関係で、全日本選手権まで羽生選手とほとんどやり取りできませんでしたが、「練習できてる?」みたいなメッセージを送ったりして、コミュニケーションはとっていました。全日本選手権に際しても、コンディションをみた上で必要な栄養素を確認し、ご提供する食事を考えているところです。

このように締めくくられているので、より踏み込んだ内容になっています。しかも、実際にあの素晴らしい演技を2本揃えましたから、栗原さんのサポートも完璧だったんじゃないでしょうか。羽生さんも年齢を重ねて、故障もあって、ただガムシャラに練習して試合を連戦するわけにもいかない。だからこそ、栄養面の重要性も痛感しているはずで、栗原さんが「羽生選手はやりきる。さらに、やる以上は徹底してやるんです」とおっしゃっていることに表れていると思います。このインタビューは特に面白かったですね。

伊藤さんは、やはり「近年、特に海外の男子スケーターの衣装はシンプルになっている傾向がありますが、個人的には、羽生さんの衣装はそうあるべきではないという思いがあります」という言葉に集約されていますよね。彼女は、別の取材でもこのような発言をしていて、やはり、相当強い思いを持っているんだろうと思います。さらに、「衣装屋の私が言うべきことではないかもしれませんが、羽生選手にはこれからも自分を貫いてほしいと思います」という言葉も実に力強い。あくまでも私の想像ですが、当然ネイサンのことが頭にあるんだろうなと。

シンプルな衣装に限らず、男子のスケートの面において、ジャンプの前後のステップの件とか、スコアにはっきり表れない部分を「省略」する傾向がありますが、羽生さんはそれに対してほぼ一人で戦っている。だから彼女も、その孤独な戦いに共鳴して、彼女なりの美学を貫くぞ、というような強い意志も感じました。素晴らしいですよね。

ところで、さすがマガジン!と思ったのは、「羽生君」「羽生さん」「羽生選手」と、取材に応じてくれた関係者が羽生さんをどう呼んでいるか、正確に記載してくれている点です。

吉田さんや矢野さんは「羽生君」。伊藤さんは「羽生さん」。栗原さんは「羽生選手」。それぞれの、羽生さんとの付き合い方がよりリアルに感じられますよね。

明日は全日本のレポートの部分を見ていくことにします。

では、また明日!

Jun


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