「フィギュアスケート・マガジン 2020-2021 Vol.2」(2)

「フィギュアスケート・マガジン 2020-2021 Vol.2」(2)

マガジン」のレビューの続きです。

すべて読みました。男子フリーが年末の12月26日、そしてマガジンの発売日が1月8日。おそらく、関係者への取材の部分は事前にほぼ完成させていただろうとはいえ、この雑誌は実質的に山口真一さん一人で編集作業を行っていることを想像すると、激務で倒れているんじゃないか?と心配しています。遅めの年末年始のお休みを取られていることを、祈っております。

今回のマガジン(山口さん)は、「オンラインによる取材は認められたものの、会場に立ち入ることができなかった」とあります。そこで、「完全収録」での公式練習のレポートは、共同通信の吉田学史記者のメモを挿入する形で構成されています。実は、公式練習でのジャンプ構成等の情報は、各紙ペン記者たちのTwitter経由でほぼリアルタイムで私たちもキャッチできていたので、フィギュアスケートの報道の形も大きく変わったなと実感します。もちろん、「この形」の報道は、マガジンの影響なしに語ることはできません。フィギュア報道における山口さんの貢献は大きいなと改めて感じます。山口さん、ありがとうございます!

さて、山口さんのコラム・レポの中で、「おや?」と思ったことが、2点あります。一つは、LMEYについて、「意外にも110点には届かず」(8頁)、「110点前後と予想された得点だが、意外と伸びなかった」(39頁)、このように書いているんですよね。スコアについて、このような「主観」を出さない印象があったので、ちょっと意外でした。私自身、リアルタイムでフジONEで見ていて、4Sと4T-3Tの着氷がいつもほどではなかったし、同じ全日本の1年前のOtonalが110.72であることを考えると、よくて105点前後、UR等のケチがつけば100点あればいいかな?という感じだったんですよね。実際、スピンでのノーバリューがあって103点なら、「プログラム自体の評価は決して低くない」と、私も記事の中で書きました。

もう一つは、「トランペットに乗ったステップシークエンスは、ややスピードを落としてじっくりと」(39頁)という部分。この記述に特に悪い印象は無いんですが、いつもの山口さんなら「スピードを落とした理由」に思いを馳せてくれているはず!と、やはり現地取材できていない影響はあったかもしれません。そもそも、山口さんに限らず、通常のシーズンであれば、8月のメディアデーでプログラムのお披露目に立ち会い、オータムの現地観戦レポとなるわけで、やはり、いくら羽生さんのスケートに精通しているベテランの記者であっても、初見のプロをレポートするのは大変なのかもしれません。

記者会見での羽生さんの発言は、比較的詳細に各スポーツ紙やフジのニュース等で紹介されていましたが、マガジンの「完全収録」で全発言をチェックすると、やはりもっと表現がリアルだなと感じます。

でも、僕が大変だって気持ちは、医療従事者、そして関係者の方々、または職を失ったり、そもそもお金が入らなかったり、生活自体が苦しくなってる方々に比べてみたらホントにちっぽけなことで、いってみれば僕はスケートってことをやれてる自体…うん、ホントに恵まれているんだなって思うんです。(44頁)

僕らよりも絶対苦しんでる方がいらっしゃいますし。うん、最期に会えない方々だっていらっしゃいますし、そういう方々だったり、今、ホントに先が見えない労働を強いられて、もうホントに目の前が真っ暗になるような方々もいらっしゃると思います。(45頁)

1月6日のスポニチで医療関係者に向けた「直筆のメッセージ」が話題になりましたが、何も無いゼロの所からスポニチサイドの発案で羽生さんに「医療関係者に向けてお願いします」と依頼したのではなく、この発言を踏まえて、声をかけたのかなと思いました。

こういう発言が「口先だけ」じゃないのは、羽生さん自身が自己を律して、自宅とアイリンの往復のみでこの素晴らしいプログラムを作って、全日本の舞台で届けてくれたことなんですよね。

テレビをつければ不愉快なニュースばかりですが、そういう時こそ、自粛期間の羽生さんの生き様に思いを馳せて、そして彼のスケートを見る。そうやって私自身もステイホーム・ステイヘルシーを引き続き心がけようと思います。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Sennin より:

    本当に山口さんの活躍は凄いですね?その後スポニチがTwitterで時間追ってくれたんですもんね。
    山口さんには現地いって欲しいですねえ、特別派遣(^ ^)

    スポニチの結弦くんの言葉は羽生結弦展 共に前へ を拝見させて貰って私は結弦くんが言いたい事など凄く胸にきました。
    私も子供の頃地震経験あり津波も分かっていますが、そんなの比ではありません。震災の時は東京も凄くて電車は動かないなど私はシュラフ持参で職場に泊まっていました。それでもどこか結弦くんが言ってることには「そうだよね」という範囲だった気がするんです。でも私も変わりました。衣装とプログラム一つにも凄い意味があって結弦くんだからこそ表現出来るのだと思います。だからこそコロナかの事が心から話せるのですよね?
    石巻の中学を訪問して生徒さんとパリ散のフィニッシュのポーズの写真もありました。マガジンにその生徒さんの事載ってましたね?

    • Jun より:

      Senninさま

      石巻でのエピソードは、羽生さんと現地の方々との交流だけでなく、羽生さんのお父さんのお人柄も伝わってきましたよね。羽生さんの家族について、以前、ブライアンがお母さんについて称賛していたことがありましたが、お父さんにここまでスポットライトが当たったのは、ちょっと記憶にありません。

      震災の時は、私も都内に住んでいましたので、計画停電による電車の運休にはビックリしました。ただ、被災地に比べたらどうということはないですね。