ABEMA TVの生放送は、「こちら」。第一局の対局会場は愛知県名古屋市の「名古屋能楽堂」。持ち時間は8時間と長く、6/29(火)・6/30(水)の2日間かけて行われます。
先日も触れましたが、藤井二冠から見て、豊島竜王との対戦成績は「1勝6敗」と大きく負け越しています。おそらく、月・火・水あたりのミヤネ屋でも、豊島さんは「天敵」という形で紹介されることでしょう。
ただ「6敗」とはいっても、特に20年10月の王将リーグは、むしろ藤井勝勢(99%)の将棋を豊島さんが驚異的な粘りでひっくり返した将棋でした。また、その1か月前の日本シリーズも豊島さんが逆転した将棋です。ただ、唯一の勝ち星である、21年1月の朝日杯は、逆に豊島優勢の将棋を藤井二冠が逆転した内容でした。
このように、ここ最近の両者の将棋は大接戦になることが多いです。また、渡辺名人と豊島竜王の違いを指摘するなら、渡辺さんは「自分が悪くなると比較的あっさり諦める」んですが、豊島さんはこの見かけに寄らず「めちゃくちゃなクソ粘りで、藤井二冠を間違えさせる」という終盤術の持ち主。それでいて、AI研究を取り入れた先駆者でもあって、序盤からもの凄いスピードで指していくので、藤井二冠は時間攻めも気をつけなきゃいけない。
藤井二冠が「時間に追われて間違える」という負けパターンを克服できているかどうか。先日の斎藤戦では、むしろ斎藤さんを「時間攻め」するような終盤の指し手だったので、その点の改善を期待しています。
ところで、お二人は同じ愛知県出身ということもあり、藤井二冠が小学6年生の頃、杉本師匠が仲介して、豊島さんと練習対局をしたことがあります。「こちら」の記事をぜひどうぞ。
「小6」とはいっても、ほんの6~7年前ですから、当時の写真を見ると、豊島さんはあんまり変わってないんですよね(笑)。こんな感じで、いろんなゆかりのあるお二人。ぜひ、ご注目いただきたいと思います。
では、また明日!
Jun