スケアメ(女子フリー)感想

スケアメ(女子フリー)感想

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。今日も男子は後回しで、女子を先に見てしまいましょう。以下、最終グループの主要選手を滑走順で。

https://www.youtube.com/watch?v=Lg1GvM4ItoE

テネル。フリーは131.17の4位。合計192.89の4位。リショーさん振付の大胆な編曲のロミジュリです。ショートに続いて3Lz-3Loはセカンドループでミス。3連コンボと3Sでも乱れて、スコアはやや伸びませんでした。しかしこれ、SP・フリーともに普通にルッツトウのコンボで成功していたら、間違いなく200点を超えて、サモドゥロワに負けることはなかったはずで、陣営のこの判断はどうだったのでしょうか。もしかすると、「セカンドループのミスのみに留めていれば、最悪でも3位は確保できる」と計算していたが、他のジャンプにもミスが出てしまった、ということでしょうか。ホームでの試合なのにこれは誤算でしょう。

彼女の次戦はフランス杯で、コストナーは欠場ですが、メド・ソツのロシア勢に、紀平・本田・三原の日本勢も出場するので、大混戦になる可能性がありますね。

https://www.youtube.com/watch?v=gWLWsntauYE

真凜ちゃん。フリーは95.30の9位。合計158.04の8位。かわいそうになって、最後まで見ているのが辛かったです。右足首に違和感がありながら強行出場して、最初のジャンプで痛めたそうです。普段まったくフィギュアスケートを見ない層が、ここぞとばかりに彼女を叩いていますが、これは完全にアクシデントなので、外野の意見など気にすることなく、しっかり治してもらいたいですね。両プログラムともにクオリティは高いし、ショートの演技は良かったので、私はあまり心配していません。

https://www.youtube.com/watch?v=eSXxcCBjmak

花織ちゃん。フリーは142.61の2位。合計213.90の2位。昨シーズン「月光」と「アメリ」の両プロでタッグを組んだリショーさんによる「ピアノ・レッスン」。「アメリ」では、マイムがうーたらかーたらと色々言われましたが、もはやこのプログラムでは、その部分を楽しんで見ている自分がいます。ここ数日のネット上の意見でも、花織ちゃんの手や腕の所作について「体操的」とか「ラジオ体操」とか言うものもありますが、それがむしろプラスになるのが「リショー・プロ」なのかもしません。その「弱点」をプラスに変える発想が、もしリショーさんにあるとしたら、「メープルを直させる」ウィルソンとは真逆なんだけども、この両極端なプログラムを同時に演じるというのは、とても意味があると思います。どっちのプロの方がPCSが出やすいかを慎重に見ていった上で、21-22シーズンに最終的な方向性を判断すればいいわけで、いまはこれでいいと思います。こういうことを今できるのは、花織ちゃんのジャンプの安定感が飛び抜けているからにほかなりません。なんだかんだで、ジャンプが得意な人が勝ちやすいのが、現代のフィギュアスケートですよね。

https://www.youtube.com/watch?v=sfpVvaZ1QR0

知子ちゃん。フリーは145.85の1位。合計219.71で1位。もうこの演技の素晴らしさに私が付け加えることはないです。上のツイの通り、ショートよりもジャンプに余裕が感じられました。そして、目の前で花織ちゃんがあんな高得点を出した後にきっちりノーミスして逃げ切れるメンタルの強さ。猛練習していることが自信となってノーミスできるのか。あるいは、別のメンタルコントロール法を持っているのか。彼女のPBは平昌五輪個人戦の222.38ですが、間違いなく今シーズン更新すると思いますね。

そして、ついこの間の話ですが、「フリーの方はイマイチ」と言ってスミマセン。いや、曲自体は「小雀に捧げる歌」の方が好みですが、フリーでは特に「ブエノスアイレスの冬」のパートは本当に上手く滑っているなと。島田君も負けていられないですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=Tc1pesIvZFk

サモドゥロワ。フリーは134.29の3位。合計198.70の3位。昨シーズンのJGPでもミスの少ない演技で、JGPイタリア大会では僅差でコストルナヤに勝っていた選手です。

ミーシン門下生なので、つまりリーザと同じチームにいるんですが、シニアに上がって「リーザ感」がめちゃくちゃ増したように感じます。エテリ組とは、選曲から振付から衣装まで、何から何までまったくタイプの違うスケーターなので、ぜひ長く活躍してもらいたいと思います。

ガーナの方は、先日のキシリトールと比べて比較的ハードルが低かった印象です。プライベート感の出たショットで、すごく良い仕上がりだと思います。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. みつばち より:

    更新ありがとうございます。

    知子さんすごいです。学んだことをきっちり自分の中にとどめるのはどんなことであれ難しいのに、頭のよさを感じます。インタビューにもきちんと英語で答えてたし。
    これからの選手はスケートに限らず、英語がある程度できないとだめですね。

    真凛さん最後少し涙ぐんでたかな・・・でもお兄さんもいるし、ドンマイですよ。
    よい環境にいるのだからそれを生かしてがんばれ。

    次世代の日本のスケート指導者、関係者はみな英語ができるんじゃないかな。
    シャイで引っ込み思案といわれてる日本人も大きく変わりそうです。

    • Jun より:

      みつばちさま

      知子ちゃんは、もしかしたら、もっと早い段階からジャンプの改良の必要性を感じていたのかもしれません。ただ、平昌五輪までの時間的制約や、故障、あるいはチームの指導力を見て、「無理だな」と感じていたと、私は想像します。だからこそ、やれることを愚直に続けたんだと思います。

      ジャンプの改良はこれからもっと進んでいくと思いますので、NHK杯が楽しみですね。

  2. ととちゃん より:

    花織ちゃん、貫禄さえ感じました。オリンピックを経るとはこういうことなんだな、と思いました。リショーさん観戦されてたんですね。いいプレゼントになりましたね。

    でも、知子ちゃんはやはり別格!鳥肌が立ちました。さすがに日本のエースです。彼女なら、GPFでザギトワと真っ向勝負が出来るのではないでしょうか。今からワクワクしています。

    そして、真凜ちゃんですが、まさかこんなことになるとは…。怪我を早く治して欲しい、それに尽きます。
    今日の記事でびっくりしたのは、非難してる人がいるということです。メドベしかり、今までの環境をすっかり変えることによる負荷は非常に大きいでしょう。それでも踏み切った10代のアスリートを、もう少し長い目で見守ることは出来ないのでしょうか。

    次戦は、思うようなフリーを滑れますように。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      おっしゃるように、知子ちゃんのジャンプの改良が進めば、ザギトワを猛追できる位置まで躍進できると思います。モチベーションという意味では知子ちゃんは高いですし、もちろん花織ちゃんも含めて、これはファイナルは面白いことになるかもしれませんよ。

      ちょっと結果が出なくなるアスリートや、トラブルを起こした芸能人を見ると、すぐにマウントをとりたがる人が(ネット上には)残念ながらいますね。まぁ、暇なんでしょう。本人の目に触れないことを祈るばかりですが、周りの人間がケアしてほしいものです。

  3. おの より:

    こんにちは!
    宮原さん、素晴らしい演技でしたね
    失敗する事なんか感じなかったです。
    余裕すら感じましたよ

    坂本さん、頑張りましたね!
    相性のいい振り付けでしょうか?
    自信がついてもっと良くなるでしょうか

    本田さん 、今回は残念でした
    ショートが良かったから、フリーに期待していましたが、まだまだ練習が必要なんですね

    あ、クリアファイル、羨ましい(*^^*)
    ヨーカドーでは、1枚しかいただけないので、1枚で我慢する事にします。

    アメリカ大会は、女子が面白かったけど、次の大会はどうなる事でしょう
    日本選手頑張って下さい!

    • Jun より:

      おのさま

      たしかに、このスケアメは女子はレベルも高くて面白かったですが、男子はやや低調な内容でした。

      でも、もう、そんなことを言ってるうちに、スケカナが始まってしまいますよね。個人的には友野君と樋口さんに期待しています。友野君は、両プロともにクオリティが高いですし、世界のトップからどれぐらいの位置にいるのか、私もしかと見てみたいです。

      樋口さんは、オータムでは体調が万全でなかっただけに、そこは心配です。無理してほしくないという気持ちと、でも、スカっと元気な演技を見たいという気持ちで半々という感じです。

  4. sennnin より:

    花織ちゃんの演技はやっぱり観ていてスカッとしますね。高いジャンプ、スピードといいリショーの振り付けがぴったりハマります。感情も素直に出るところがかわいいなあといつも思っています。ルッツが苦手のようですが、あとエレガント性に磨きがかかってくるとなかなかの選手になるでしょうね?本人はそのへんが課題といっており20歳位になって今のジャンプが跳べるかもわからない…等話していて自分の事を冷静に分析しているのは凄いなあと感心。ショートで情感豊かに表現する今季のプロ、フリー共しっかり身につけたら財産になるでしょうね。

    知子ちゃんは、エキシも含めて今季は全部洗練されてきましたね?もっと思いを伝えられるような演技と繋ぎやジャンプの入りを難しくしたら敵なしかも?ジャンプの矯正の映像を観ていたので知子ちゃんはやるな!と決心みたいなものを感じてました。フリーでどのジャンプだったか小指のエッジで跳んでいるところもあって、ブリアンの指摘箇所が全部矯正されているわけではなかったですが女子で成人の知子ちゃんが短い期間でここまで持ってきたのは恐ろしいくらい凄いのではないでしょうか?いろんな事を言われていますが私は、知子ちゃんて結構器用だしセンスもあるのではないかと思っています。今までの先輩選手で矯正出来なくて苦労した人しか知りません。努力と一言では言えない感じがします。ジャンプが良くなったことでプログラムも益々素敵になって観るのが楽しみです。まだシーズン始めでこれですから楽しみしかありませんね。
    ところでブリアンの指導はどこで受けたのかなあ?オフシーズンにクリケットにもいたらしいのでそれか?日本か?どっちでもいいか(笑)

    真凛ちゃんは残念でした。でも最後までよく頑張りましたね!私が親だったらみていられません。親から離れているけど自分で乗り切るしかないですね?真凛ちゃんてジュニアの時から負けるとよく泣いていました。今回はバックヤードが映った時にラファコーチが側でズッと話しかけていましてそれをみて安心しました。真凛ちゃんは頭に入ってない感じぐらい落ち込んでましたが、こんなにメンタルのフォローをしてくれるコーチは早々いないでしょうによかったなあと思いました。膝もけがをしているように見えましたが、早く治して可愛い真凛ちゃんを氷上で見たいです。それにしても次戦のフランスの女子凄いメンバーですね。
    ガーナ簡単でしたか?私は大変でした(T . T)

    • Jun より:

      senninさま

      花織ちゃんと知子ちゃん。課題はまったくの真逆で、だからこそ、その成長と進化を見守るというのも、これからの楽しみの一つですね。

      真凜ちゃんに関しては、そもそもラファが「2~3年かかる」と言ってるわけだし、本人もそれを受け入れているようなので、外野がとやかく言うことではないですよね。まぁ、試合があったので色々とニュースが配信されましたけど、またしばらくおとなしくなると思いますので、じっくりケガの療養に努めてもらいたいです。