Ice Jewels Vol.16(2)

Ice Jewels Vol.16(2)

ジュエルズ」のレビューの続きです。

今日は「田中宣明カメラマンの北京オリンピック取材記」から。コロナ禍におけるカメラマンさんの苦労については、21年3月ストックホルムワールドにおける「フィギュアスケート・マガジン」の毛受亮介カメラマンの「隔離めしツイート」が印象的でしたが、この取材記は、あのワールドの状況とは比較にならないほど緊張感漂う記述になっています。特に田中さんはフリーランスの立場ですから、誰かに代わりに取材してもらう、というわけにはいかない。しかも、五輪取材は「4年に1度の仕事」ですし、この取材記ではもちろん書かれていなかったですけど、「羽生結弦最後のオリンピック」となるかもしれないわけで、現地到着後1週間経過までのストレスは想像を絶するものですね。

例えば、読売新聞の若杉和希カメラマンは1月5日ぐらいから北京に入っていて、日本を代表する大メディアですから、同僚もたくさんいるし、その点で安心感はあったのかもしれません。ただ、彼の場合、藤井竜王誕生を祝う旅への同行取材→竜王戦フォトブック編集→全日本取材と、もしかしたら、10月に竜王戦が開幕してからほとんど休み無しで北京入りしていたはずで、それで現地メディアセンターでフォトブックのビラまで配らされながら、2月下旬まで滞在ですから、まぁ、所属・勤務形態関係なく、激務であることには変わりないでしょう。皆さま、本当にご苦労様でしたと言いたいです。

田中さんに話を戻すと、そんな中でも、羽生さんのエキシビ練習「9プロ連続披露」や日本フィギュア勢のメダルラッシュ等、喜びの瞬間にも立ち会えて、実りの多い取材だったのかなと思います。

「9プロ」のラストを飾る「SEIMEI」の最後のポーズが決まった時に、田中さんと能登さんが「思わず拍手をしてしまって、撮影チャンスを逃してしまった!」というくだりは、その様子がまるで目に浮かぶようです。お二人は特に、羽生さんが小さい頃から取材をされていましたから、きっと心に期するものがあったのでしょう。

では、また明日!

Jun


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