2019年4月19日発売。税込み価格「1,296円」。
表紙、目次、裏表紙は上記画像の通り。表紙の裏、裏表紙の裏ともに「春よ、来い」。両面ポスターは、羽生君のみで「春よ、来い」と代表ジャージ。目次には「協力:スケ連」のお墨付きがあります。これだけで羽生君関連は計5ページとポスター。今回のキスクラが、ここ最近のバックナンバーと大きく異なるのは、田中宣明さんの写真が無いという点です。複数のカメラマンの写真を収めています。田中さんは今回はジュエルズ専門ということなのでしょうね。
羽生の巻頭特集が(8~49頁)。これに、雪肌精のCM裏話(70頁)が加わって、合計48ページ&ポスターという所です。
巻頭大特集については、雑然としているというか、インタビューならインタビュー、写真なら写真と、もう少しはっきり分けてほしかったですね。写真だけのページにしても、細かい写真を詰め込みすぎていて、いまいち、コレだ!という写真が分かりにくい。強いて挙げれば、「戦いへ向けて!」(28~37頁)の公式練習のショット集が、質・量ともにギュッと詰まっているかなと。あとは、「春よ、来い」(40~47頁)は文句なしで素晴らしい。
この雑誌は、例えば、通信やFIGURE SKATERSあたりと比べると写真の美麗度が売りだと思うのですが、その本領が発揮されているのは、表紙・ポスター以外では、ほぼ「春よ、来い」オンリーというのが残念です。もし、従来のように田中さんの写真だけで構成していたらこうなっていたかな?と、その辺りは影響しているのかもしれません。
さて、テキスト部分で注目していたのは、ハビのインタです。今回、担当した小宮良之氏については色々と意見があるようですが、「このインタビューに関しては」、私はそんなに嫌な印象を受けませんでした。
むしろ、ハビの受け答えを読んでいると、「この記者は、フィギュアスケートのことは詳しくないな」と分かった上で応答している部分があって、フィギュア雑誌ではあまり見られない「新鮮な発言」を引き出していたと思います。
例えば、「パエージャをご馳走したのか?」「なかったな(笑)」というやり取りが象徴的ですね。小宮氏は長く海外サッカーのジャーナリストとして活躍されていて、スペインのチームなんかは特に、チームメイト同士でオフにホームパーティとかよくやっているんですよ。小宮氏はきっと、フィギュアスケート特有の「食事の節制」という部分や、特に羽生君が「食べない人」ということをご存知なかったのだろうと思いますが、かつてのフジの女子アナの「韓国料理を食べたのか?」という「彼の国を忖度した質問」に比べたら、不快感はないですね。
ちなみに、サッカー選手にもストイックな人はいて、そのもっとも代表的な逸話を持っているのが、かつてのチェコ代表のパベル・ネドベドという選手。彼がホームパーティにチームメイトを招いた時に、出てきた料理が「ミネラルウォーターと野菜スティックだけだった」というのは有名です。「ネドベド」「野菜スティック」でググると出てきますよ(笑)。
購入前に読者さまから教えていただいていた、「あなたがオーサー・コーチに羽生選手を紹介したのですか?」という質問も、我々からしたら「はぁ?」って感じですが、「ぴょん落ち」以降の新しめのファンはこの辺りの事実関係を知らない可能性もありますし、まぁ、いいんじゃないかと。ハビも誠実に答えてくれてますし、私自身はますますハビが好きになりました。
バックナンバーに比べると「最高!」という出来ではないにしろ、「ワールド特集」ということで「全編ゆづ尽くし」は難しい中、巻頭からのノンストップ掲載あり、ハビのインタありで、よく頑張ってくれたと思います。
では、また明日!
Jun
コメント
キスクラのレビュー、ありがとうございます。
コメントでちょっと愚痴らせていただきましたが、結局買いました。
買う前に小姑のようにチェックするくせに(笑)買ったら満足してしまって、
細かいところまで見ていなくて、Junさんのレビューを読んでから、ああそうなのか、
と見返すのはいつものことです。
羽生くんが現役でなくなったら、こんなに羽生くん表紙 巻頭の本がどんどこ出ることは
なくなるのでしょうから、贅沢言わずに買わせていただきます!
アイリングッズのプレゼント、ピンナップは2枚つけてくださいと(連盟に徴収されてる
のに鬼のような)要望を書いて応募してみようと思います。
名無しの猫さま
いえいえ。私も「事前情報」をいただけたおかげで、いつも以上に慎重にインタを読むことができました。
このキスクラは、棲み分け方式以後、面白い企画をアッと驚く人選で収録してくれているので、目が離せない雑誌です。次号はトロント号になると思いますが、ぜひまたそのアイデアを存分に炸裂してもらいたいですね。
昨日の Figure Skatersと、今日のキスクラ、
本当にどうしょうかと迷っていたのですが
junさんの記事で後者に決めました。
迷った理由は、正にハビインタの方の背景にありましたが、おおらかなハビの性格で帳消しになっているようですし、宇野選手ページはスルーすればいいのかな、と。
ただし、もう書店にはありませんでしたが(笑)。
Figure Skatersを諦めたのは、謎のポスターが大きいです。あまり内部事情を知らない人が編集したんでしょうか。
実は今回、イルヴォーロを一番推したかったのかも知れませんね。
ととちゃん さま
キスクラは、たしかに後ろの方のページにケチがついていますけど、羽生君を巻頭からノンストップでまとめてくれているので、「無いもの」と思える配置になっていますね。
FIGURE SKATERSの今回のイル・ヴォーロ推しは分かるっちゃ分かるけど、例えば、清塚さんのように羽生君と直接絡みは無いわけで、ちょっとねぇ・・・と。そこもいまいちピントがズレていたかなと感じました。
アイスジュエルズは出るっていうし私は、キス&クライまでは手が出ませんで書店で様子観させてもらいました。
ハビへの質問、ちょっと外れてるなあと確かに感じましたがそんなに気にはなりませんでした。サッカーのジャーナリストなんですね?でもまあもうちょっとスケートの勉強してインタビューした方が相手に失礼になりませんね。
こちらの雑誌はとにかく一頁あたりでしたっけ?あの文章にいつも泣かされます。誰が書いたのか名前がないのが残念。あったかくて嬉しいです。
男子応援ブックはレビューしないんでしたっけ?悩んでるんですけど書店ではもう売れてしまいましたが。
Faoiは今日も富山が全滅でした。27日幕張やるらしいので頑張ってみようかなあ?段々諦めモードになっています。安藤さんのinが発表されましたね。あとは結弦君とプルさん親子だけでは?個人的には無良兄にinをお願いしたいですがサンクスツアーが今年も始まるので忙しいかなあ?
senninさま
キスクラの表紙裏のテキストはいつも素晴らしいですよね。いろんな大人の事情で「ゆづ尽くし」にできないことも承知していますので、編集スタッフの方々には、その気持ちを大切にしていただきたいですね。
今回、安藤さんのFaOI出演のニュースは遅かったですね。プルさんはすでに全会場出演が発表されていますよ。息子さんについては不明ですが。