2019年4月15日発売。税込み価格「1,080円」。「協力・スケ連」のクレジットあり。
全編「ゆづ尽くし」の配分で、よく頑張ってくれています。そうなると、「通信」との比較になるわけですが、まず、全体の構成を確認しましょう。
表紙・裏表紙・目次・奥付は上記画像の通り。表紙の裏はANAの白ウィンブレを脱いで練習着が露わになった瞬間のショット。裏表紙の裏はOrigin演技直後に観客に答えるショットです。
目次を裏返して、そこから写真の並びを確認します。まず、「さいたまワールド」(4~71頁)ですが、春よ来い(4~5頁)、Otonal(6~7頁)、SP前公式練習(8~13頁)、Otonal(14~32頁)、スモメダ(33頁)、Origin(34~35頁)、フリー前公式練習(36~41頁)、Origin(42~59頁)、表彰式(60~61頁)、春よ来い(62~69頁)、表彰式(70頁)、Origin(71頁)。
つぎに、「絶対王者の軌跡」(72~81頁)で、ロステレ(72~73頁)、オータム(74~75頁)、フィンランド大会(76~77頁)、ロステレ(78~81頁)という並びです。
珍しめのショットということだと、SP前公式練習はナチュラルな笑顔のものが多く、目を引くものがあります。一方、競技中のものは、画質の粗さは感じますし、スピンの写真がやや多く感じたり、SPの4Sの抜けたショットがあったり、「それをわざわざ入れる?」と首をかしげたくなる写真がチラホラあるなぁと。
個人的に気になるのは撮影者のクレジットです。本書には、望月仁さんと中村康一さんという二人のカメラマンが撮影した写真が収録されています。しかし、驚くべきことに、収録されているすべての写真に漢字で二人の名前がいちいち載っているのです。
もちろん、これまでのバックナンバーにも「松尾/アフロスポーツ」とか「Ph/フォート・キシモト」とかあったんですが、本号は「望月仁」と「中村康一」という名前が剥き出しで表記されて、例えば、1ページに4枚の写真が掲載されている60頁には、名前が4個載っています。これはいくら何でもくどい・・・。見開き2ページで1ショットや、1ページに1ショットの大きい写真というレイアウトならまだ我慢できますが、1ページに4つの名前とか、この明らかな見栄えの悪さに編集者は何も感じなかったのでしょうか?いくら被写体が至高の美しさであっても、このダサいセンスで台無しにしていると言わなければいけません。
それでも気になる方には、「実物を見て!」としか言いようがないですが、せっかく「お墨付き」までもらったのに、これはなぁ・・・とやや残念な仕上がりです。
では、また明日!
Jun
コメント
連日のレビュー ありがとうございます。
応援ブックは定価税抜き1000円ぽっきりでゆづ尽くしなので、買いました。
写真は、スピンの苦しそうな表情のを、なぜこんなに使うかなぁ?と思ったものです。
そこで、本棚から創刊号を引っ張り出してみました。
スピンの必死の形相の写真、ありますね。もう応援ブックの伝統でしょうか。
でも、創刊号で表紙の羽生くんと、小さめの高橋さんと町田さんの写真が、第2号では
両名さらに小さあくなっており、日本男子応援ブックと言いつつ完全に羽生結弦応援
ブックになっていく様子が懐かしいです。
あれから5年、応援ブックの表紙もずいぶん洗練されましたね。
そして、ソチ金メダル前に羽生くんメイン本を出してくれたことから、
(私の中では応援ブックより通信なのですが)応援ブックも、まぁ応援してしまう
わけです。
名無しの猫さま
おっしゃるように、応援ブックも創刊当初の「チープこの上ないレイアウト」からはマシにはなりましたけど、他誌と比べると「素人臭さ」はそこかしこに残っていますよね。
なんだか、応援ブックって、一昔いや二昔前のラーメン屋的というか、でも、いまは「美しくて美味しくてしかも安いお店」がけっこうあって(ウチの沿線だと柴崎亭とか)、実際そういう高性能なフィギュアスケート雑誌が何誌もありますからね。
でも、雑誌を作り続けてくれていることは有り難い。今後もやっぱり、新刊が発売されたらチェックすると思います。
こんにちは
この記事を読んで通信と私も見比べてみました。
確かに応援ブックのほうは写真チョイス悪いといわざるを得ないですね。
演技中はピンボケと苦悶の顔多しですね。
演技中以外の写真はまぁいい感じかなと思いました。
春よ来いの写真いいなと思いましたが応援は明るめで通信は暗めで当たり前ですが、撮る人で違ってくるんだなぁと。
どっちがいいかは好みかな?
通信は目次と奥付のレイアウトに桜のイラストが施してあり春らしく、春よ来いもあったわけだしセンスいいなと感じましたが、応援はそれと比べて素っ気ない気がしますね。
(デザインに失敗したりするとかえって良くない時もあるかもですが)
ゆづ尽くしで頑張ってる両誌に文句は言いません。
次回は頑張って改善してほしいですね。
マリィさま
「ゆづ尽くし系」雑誌に対して、まぁ、これまでスケ連からいろんな嫌がらせはされているはずですが、応援ブックは頑張ってくれた雑誌の一つです。リスペクトに値しますよね。
ただ、後続(というか「棲み分け方式」後の)キスクラがいきなりハイクオリティになったことを考えると、やっぱり編集スタッフやデザイナーのセンスかなぁと。応援ブックは、古い発想の人が残っているのか、フィギュアスケートが専門分野ではない人が作っているのか、そんな所で差が出ているんだと思います。
応援ブックのレビューありがとう御座いました。いゃー書店で覗いたときに画質は粗いんですが、全てゆづ尽くしでいい写真もあってカメラマンの名前も確認できて、印象がよかったので購入を悩んだんです。カメラマンの名前を入れすぎまでは気がつかなかったです。
次の日にもう一度確認しようと出掛けたんですが既に売り切れてありませんでした。
通信は最初から結弦君オンリーでしたしあの騒動でも出版してくれたので私は、メディアックス社は応援したいので他の雑誌とは比較もしないのですが
そんなこんなしているうちにアイスジュエルズが出るらしいので、お財布と相談。応援ブックはいまだに思案中です。
コフトンが引退しましたが、どこかの雑誌でハビのようにのせてくれますかね?。
senninさま
カメラマンの名前は、今回ばかりは、「一度気になり出したら、もう看過できない」という感じに私はなってしまいました。気にならない方は気にならない部分だと思います。
コフトゥンは、シーズン当初はやや出遅れながらも、タリントロフィーからロシアナショナルへと調子を取り戻して、ユニバも良かったですから、ワールド代表に選ばれなかったのは謎でした。もしかすると、「引退の意向」をすでに関係者に伝えていたのかもしれないですね。
連日の雑誌レビューありがとうございます!
これ、買いました。どこかで羽生選手オンリーと知り、それだけで購入したのですが、ほぼjunさんと同じ感想でした。見開き2ページ使ってこの写真?という疑問符が飛び交うものがチラホラ…。junさん待ちをしておけば良かったかな、と。
一方で、junさんの記事で購入を決めたキスクラ、遠くの書店にありました。写真も美しく(特に春来いは背表紙を筆頭に表紙裏、ポスターと 最高ですね)、本当に買って良かったです。
余談ですが、今日発売のNumberのパトリックインタも読み応えあり、またご感想をお待ちしています。
ととちゃん さま
キスクラ、無事にゲットされて何よりでした。たしかにケチのつく部分はあるにせよ、クオリティの高さは維持しているので、後で読み返すこともあると思います。
応援ブックは、まぁ、それこそ「応援」の意味で購入していますね。ヘンに圧縮している(ように見える)写真もあって、どうも量に質が伴っていない印象でした。