田村コーチインタ（Jスポ・4/24）

今年1月16日の記事でもご紹介しましたが、田村岳斗コーチのJスポでのインタビューの最新版がアップされました。内容としては、さいたまワールドを振り返るものです。以下、羽生君についてのコメントのみご紹介しましょう。

公式練習の動きを見て、本調子ではないというのはすぐわかりました。足の状態が良くなっていたとしても、ブランクを取り戻す中で無理があったり、少し時間が足りなかったのかもしれません。それでも大会前、大会中、大会後もそういった面を一切見せませんでした。ファンを安心させようとする心配りでもあったのと同時に、自分に言い聞かせるようでもありました。自分の意識を高めるための振る舞いだったと思います。

さすが指導現場で活躍するコーチだけあって、すぐに分かるんですね。記者のレポートなどでは、「どのジャンプを何本跳んで、何本着氷、何本転倒」ということは描写されますが、なかなかここまではっきり言える人はいないです。そして、羽生君の「ファンを安心させようとする心配り」という部分を、田村コーチがくみ取ってくれているのが嬉しいですね。やはり彼はよく見ているし、そういう部分を紀平さんにも教えていることでしょう。

ネイサン選手に負けたことは、誰よりも悔しかったでしょう。それでも試合後は、負けを認め、勝者であるネイサン選手を称えていた姿は印象に残りました。スポーツですから勝敗がついて、超一流であっても、常に勝ち続けられるわけではありません。それでも、負けた時、オリンピックを連覇したチャンピオンとしての態度を示してくれました。ネイサン選手の素晴らしいパフォーマンスも羽生選手の存在があったからこそだと思っています。世界中の多くのライバル、ジュニア、ノービス選手たちの目標になっている事を彼は受けとめて、懸命に戦う姿が今大会でも見られました。

実は、田村コーチの羽生君に関するコメントは、これで全文なんです。ふと気づいたのは、スケートやパフォーマンスについてほとんど言及していない点なんですよね。「そんなのは他の専門家がナンボでも言ってるし、自分が言うまでもない。むしろオリンピックを連覇した超一流アスリートとしてのあるべき態度、その振る舞いに深い印象を受けた」ということなんだと思います。

濱田コーチが、みなさんご存知のように感情豊かな熱い人ですけど、田村コーチは、技術的な部分に限らず、「細かい部分を細かく観察している」ということが分かります。私の想像ですけど、選手のフォローは彼がやっているのかなぁ・・・と思います。

まぁ、日本のスケート業界という部分を見ると、相変わらずうんざりするようなニュースが続きますが、平成も終わって、令和も来るわけですし、羽生君のFaOIインの報告を待ちつつ「健康にいいものだけ」を拾っていくことにしましょう。

では、また明日！

Jun