田村岳斗コーチのJスポコラムなど

田村岳斗コーチのJスポコラムなど

私も数年前に日光に行ったのですが、こんな小洒落た駅名標なんてあったかな・・・と。まぁ、当時も外国人観光客がたくさん訪れていて(宿泊した鬼怒川温泉のホテルは、中国人ばかりでした)、きっと儲かっているのでしょう。

もちろん田村コーチは日光に遊びに行ったわけではなく、今月上旬のインカレの引率だったようです。

~華麗なる舞~ 番外編 田村岳斗に聞く!其の二」(1/16 J SPORTS)

――改めて、紀平選手の成長についてどのように見ていますか?

・・・彼女が本当にすごいなと思ったのはフランス杯フリーの2A+3T。2日間トリプルアクセルなしで勝ちました。自分の状況を理解し、最低限自分のやるべき事、この試合でも目的を冷静に判断できた。彼女には、トリプルアクセルだけではなく、全体のバランスが武器だ、他でも得点はとれると何回も言い聞かせてきました。トリプルアクセルにこだわりすぎていれば、悪い状態でもおそらくフリーで2本目に挑んでいたでしょう。決まればいいけれど、不安がある中、まだ気合いだけで乗り切れるようなものではありません。

・・・シニア1年目16歳での冷静な判断が頼もしい。もし僕が同じ状況だったら?39歳、まだ冷静な判断はできていません(笑)。

フランス杯のフリーはよく覚えています。ライストで見ていた感想をそのまま「記事」にしましたが、このフランス杯での紀平さんは、SPを終えた時点で2位(1位の三原さんとは0.31点差)につけており、4位以上でファイナル進出できたので、無理してフリーで3Aを2本跳ぶ必要はなかったのです。

田村コーチも、おそらく濱田先生も、いまの女子シングルでは3Aだけじゃ勝てないことは十分に分かっていて、それを紀平さんも理解しているのが、この冷静な判断に繋がっています。チーム一丸となって同じ方向を向いていないと、完成度の高い演技に結びつかないはずです。

――(全日本では)紀平選手は完璧とはいえない滑りでも、成績はしっかり残しました。

みなさんには紀平のことを褒めていただきますが、浮かれずにやっていきたい。先シーズンから立場が急に変わり嬉しい気持ちもありますし、新しい技に挑戦したいという意欲もあります。「他はどうでもいいから4回転だけ決めてこい」と言えば、すぐにでもそれをできる能力と努力があります。でもその考え方では目指しているところには到底たどり着けないと思っています。紀平はトリプルアクセルだけでなくプログラム全体のバランスがいい選手だと思っています。それを崩してしまうようではどんなに得点の高い技であっても無理をしていれる事は今のところ考えていません。

・・・4回転やトリプルアクセルは決まれば大きな得点につながりますが、1つのプログラムを完成させる上で色々な面でリスクも増えますから、選手それぞれの成長やタイミングを考えながら取り組んでいく事が大切だと思っています。そして、周囲の盛り上がりに惑わされずに冷静にやっていく事も必要になってきました。彼女もまた練習熱心な努力家で、素直さもあります。

紀平さんについては、とくに年明け以降のイベントでは、おそらくマスコミからはクワドのことばかり聞かれているはずで、それに応答した部分だけがネットニュースの見出しになっているという状況ですよね。

しかし、田村コーチはかなり踏み込んで、ピシャっと答えています。一つは、「3Aやクワドだけにフィーバーするマスコミには乗せられないぞ!」という、これは決意表明ですよね。そしてもう一つ、高難度ジャンプへの取り組みは「選手それぞれの成長やタイミングを考えながら」という部分は、明らかにエテリ組を意識していて、「ウチの子たちにはそんな無茶はさせません」と、これまたハッキリとしたメッセージを打ち出している。

これだけ慎重に紀平さんを指導して、しかも彼女を「守って」くれるなら、彼女は濱田チームで心配ないと思います。例えば、いまのクリケットは、選手のSNS使用もコントロールできていないですし、フワフワしていて落ち着きない感じがあるので、ちょっとなぁ・・・と。

紀平さんの凄さといえば、「どんなタイプの楽曲も器用に滑りこなせる」という点も、個人的には見逃せないと思っています。今季は特に「A Beautiful Storm」が、FaOIで見た時から「難しい曲だなぁ・・・」と感じていました。

ただ、先シーズンSPの「カンフーピアノ」を見た時に、北京五輪では日本のエースになるような子に、あえて意外性のある選曲と奇抜な振付を要求することで、濱田先生は「紀平さんの表現の引き出しを、北京までに徹底的に増やしておく」という考えなのかな・・・と色々と考えさせられたものです。ちなみに、「カンフーピアノ」も「A Beautiful Storm」もトム・ディクソン振付なので、チャレンジングなプログラムでありつつも、相性は良いのかもしれません。

上に貼ったJGPイタリア大会には、コストルナヤも出場していて、紀平さんと初の直接対決でした。この大会は他にも豪華なメンバーが揃っていて、最終順位は上から、サモドゥロワ、コストルナヤ、紀平、荒木、ユ・ヨン、キム・イェリム(※今季JGPファイナル進出)となっています。

さて、紀平さんは、四大陸、そしてワールドに向けて、振付をブラッシュアップするためにアメリカで合宿をするとのこと。さらに進化した彼女の演技を見るのが楽しみです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. おの より:

    そうですか、しっかり守ってくれてるんですね
    良かったです。
    紀平さん、マスコミにおい回されて、本人戸惑う事も多くなってきますね
    未来のある選手を大事に守ってくれる
    濱田組はいい所なんですね

    そうなんです
    クリケット…ほんとに心配してます
    また隠し撮りのような動画が出てますね
    言いたく無いのですが、新入りさん達が来てから何となくおかしな空気になってきて…
    どうなんですかね?
    ちょっと心配になります
    オーサーは今のクリケットをどう思っているのでしょうか?

    紀平さんのスケジュールも忙しいですね
    怪我の無いように気をつけて欲しいです

    • Jun より:

      おのさま

      クリケットはちょっと新規メンバーを入れすぎですよね。資金繰りに困っている?・・・まさかねぇ。でも、あんなに入れなければ、ゴゴレフ君も留まってくれていたのでは?と。

      ただ、チームの現状はともかく、羽生君は、平昌五輪前の調整を自分で管理して金メダルを獲得したのですから、マイペースでやってくれているはずです。いまの状況が、五輪前じゃなくて本当に良かったなと思いますね。

  2. sennin より:

    紀平さんは特に正月明けいそがしそうでしたね?今度は4回転をマスコミは連呼しています。最近の、試合をみていると岳先生が紀平さんの担当のように見えますね?岳君は現役の時特にジャンプが秀出ていたという印象がなく、表現の方がみていて感じるものがある選手だったような記憶があって、濱田チームになんでジャンプコーチに誘われたのかと疑問でした。が、いろんなコラムを読むと選手の体も含め総合的なところでフォローが出来る重要な役割をしているように感じます。先をみる能力もありそうでその辺をしっかり選手に理解させるものもあるのでしょうね?お陰で紀平さんが暴走もしなくていいですね。素直な選手だとも言ってましたけど二人の師弟関係がマッチしているように見えます。
    前にもコメントしましたが、岳君は選手が長くスケートが出来ることを大切に考えているので納得のいくコメントでした。
    濱田先生の感情の激しい性格と出しゃばらず論理的に試合や選手の事を考えられる岳君と相性もいいのか?下手すると岳先生がメインコーチで独立しても、いい選手が出るのではないかとさえ思う今日この頃です。

    • Jun より:

      senninさま

      濱田先生が良い意味で「熱い人」ですから、キスクラでほとんど表情を変えない岳斗コーチ(それでも、紀平さんのファイナルSPの「82.51」には、珍しくビックリしてましたけどね!)と、いい役割分担ができているように感じます。

      現役時代の岳斗さんは、ある意味で本田さんの陰に隠れて「二番手」という立ち位置でしたし、苦労も多かったと思います。コーチとしては、本田さんよりも優秀でしょうね。本田さんも、恩義があるとはいえ、あの人についているようでは・・・ね。

  3. ととちゃん より:

    紀平さん、別のメディアでは今年中に4回転成功させるという発言も見ましたが…。4ループに拘った羽生選手とオーサーの関係をちょっと思い出したりしました(笑)。
    田村コーチの場合は、マスコミへの牽制により重きを置いているのかな、という印象ですね。北京まではまだまだあるので、着実に進んで貰いたいものです。

    ふと浮かんだのは、浅田真央さんの3アクセルへの拘りです。佐藤コーチは結局制御せず
    選手に任せた形でしたが、田村コーチのような関わり方だったら、また違っていたのかなとも思います。

    クリケットの現状、心配な部分もありますね。羽生選手には周りに左右されない強靭さがあると思いつつも、自分でコントロール出来ないようなことが起こりませんようにと願うばかりです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      真央ちゃんが世界のトップを走っていた時期というのは、プロトコルや採点を緻密に計算して構成を練り上げるという時代ではなかったですから(特にバンクーバー五輪の当時それをやっていたのは、ブライアンぐらいだったんじゃないかと)、仕方なかった部分はあると思いますね。

      濱田チームに対する私の見方が変わったのは、やはり海外のコーチの合宿に積極的に教え子を行かせている点ですね。濱田先生は熱血ではあるけど、「自分の言うことだけ聞いてればいいんだ!」という昭和の体育会系のワンマン監督とはまったく違う。そこに田村コーチの冷静な視点も入って、バランスの取れた環境のように感じます。