『羽生結弦写真集 2018-2019 YUZU’LL BE BACK Dancin’ on The Edge 2』

『羽生結弦写真集 2018-2019 YUZU’LL BE BACK Dancin’ on The Edge 2』

2019年6月11日発売。定価「2,430円」。

昨日の記事の中で「じい」の話をしたので、そうだ!まだやってなかった!と、YUZU’LL BE BACKのレビューをしておきます。

本書はサブタイトルにDancin’ on The Edgeとあって、前作の方は「平昌フィギュア報道写真集」という趣旨で出版されていました。内容としては、羽生君が中心でありつつも、フィギュア日本代表選手全員の写真をカバーして、さらにはカナダ代表チーム、メドちゃん、ザギちゃんのショットも収録されていました。ゆづ濃度的には決して高くなく、シンプルながらも古風なレイアウトで「博物館(美術館)で売られている写真集のような作り」という印象でした。

しかし、この第二弾は待望のゆづオンリー写真集で、長久保じい&小海途神の並々ならぬ羽生君に対する思いが詰まっていて、間違いなく、能登さんの『YUZURU』や、田中さんの『ジュエルズフォトブック』の一角に食い込む、会心の出来だと思います。もし本書が、ジュエルズの写真集のように毎シーズン発売されるとしたら、ゆづファン的には毎年恒例の「マストアイテム」となることでしょう。

以下、印象的だった点をまとめておきます。

・表紙カバー(裏面)の「春よ、来い」が美しい。これまで、この種の凝ったカバーといえば「Number PLUS」の専売特許だったんですが、これだけのものを出してくれるのだから、カバーのために(我慢して)Number PLUSを買う必要もなくなりますね。

・「1年というタイムスパン」なので、例えば、練習時の写真が多すぎることもなく、テンポよく見られます。試合だけでなく、パレード、モニュメント発表式、そして、「面担さんTwitter集」もいいですねぇ。Twitter集は本当にセンス抜群のものを毎回作ってくれているので、欲を言えば、もう少し大きいサイズで見たかったですが。

じい撮影の「国民栄誉賞」もしっかり収録。会長が写り込んでいる点だけは気に入らないですが、金屏風に偉い人たちがいっぱい座っていて(鈴木大地さんいたんですね!)、改めてもの凄い快挙だったんだなと再認識。

・「春よ、来い」の、オーロラのような蜃気楼のような加工技術が凄い!「春来い」は特にアップの写真多めで、息を飲むような素晴らしい写真揃いなので、このような趣向は良いスパイスになっています。

・今年のFaOI幕張を間に合わせてくれました!発売日は6/11でしたから、頑張ってくれました。でも、2ページに詰め込んだ感じがあるので、まだまだたくさんストックはありそう。

随所に「遊び」も入っていて、ただ単に羽生君の写真を寄せ集めたものではなく、すでに独自のワールドを表現しているのが素晴らしい。スポーツ紙は、しょーもないトバシ記事もありますけど、写真と編集技術は素晴らしく、プロの底力を感じました。気が早いですけど、来年号を期待してしまいますね!

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. 名無しの猫 より:

    レビュー、ありがとうございます!

    じいと神、さすがです。大満足の写真集でした。
    仕掛けがあると聞いて、探しましたが、たぶんこれだな、というのは見つかったんですが
    ネタバレになるので・・・

    国民栄誉賞の表彰状を載せてくれたのもうれしいです。
    改めて読み返して、涙目です。
    ラスト頁のSElMEIポーズのお子さん、親御さんがもし購入してくださっていたら、
    家宝になりますよね。

    • Jun より:

      名無しの猫さま

      仕掛けについては、じいがTwitterで「宣伝」していたので、私も承知しています。

      モニュメント前の子どもの写真かわいいですよね!私がFaOI前に立ち寄った時は、子どもはほとんど見かけず、若い中国人女性が大半だった気がします。

  2. おの より:

    カメラマンさんは羽生結弦と言う被写体をワクワクしながら撮ってる事が分かりますね
    外れが少ないし、写真からもドラマを感じる事が出来ます
    でも、羽生結弦くんに対してどれだけ愛情があるか?ですね
    いい写真を撮ろうと言う気持ちが伝わって来ます
    正面もいいけど、後ろ姿も素晴らしいと思ってます
    ま、全部いいって事になってしまいますが(笑)
    これだけ沢山の本が出てるのに、全然飽きませんね
    買って良かったと思える本でした

    • Jun より:

      おのさま

      例えば、通信やFIGURE SKATERSも写真を「借りながら」も頑張ってくれているんですが、やはり、編集者とカメラマンが密に連絡を取り合っている媒体は強いですよね。

      特に、スポニチの「ゆづLove」度合いはスポーツ紙随一と言えるでしょう。記事は報知。写真はスポニチ。スポーツ紙はこの2紙が2トップですね。

  3. ととちゃん より:

    表紙の作り、編集の仕方、全てに羽生選手への尊敬と愛情を感じられました。写真のチョイスも並びも、本当に検討を重ねて出版に至ったんだなということが伝わってきます。
    面担も、良かったですね。

    来年号、あるでしょうか?期待してしまいます。仰るように、羽生選手撮影では 能登、田中両氏と並ぶ2人になりましたね。

    ところで、ジュエルズ予約しているのですが
    今年のFAOI写真は掲載されていない様子で、秋発売の写真集との兼ね合いなんでしょうが、やはり寂しいです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      来年あるでしょう!朝日の後藤さんのように異動が無ければ、大丈夫じゃないですかね?

      いまスポーツ紙に限らず、新聞自体が売れないはずで、でも「羽生の試合の翌日は凄い!」というのは、当然社内でも把握しているはず。その原動力となっている、「じい&神」の名コンビは今季も羽生君の全試合を任されるのではないでしょうか。まずは、トロント。そして、初戦はオータムですかね?楽しみです。

      ジュエルズフォトブックの情報をありがとうございます。昨年号もCiONTUまで収録だったので、前年通りですね。まぁ、田中さんの写真ですから、楽しみに待ちましょう!