「羽生結弦 深まる美」と題された「FRaU」のWeb連載の「第2回」が公開されました。「第1回」は報知の高木恵記者のペンによる「notte stellata」のレポートでした。
今回はフリーカメラマンとなった今でも高木さんとタッグを組んでいる矢口亨さんによる「SharePractice」のレポートです。
息を切らしてリンクサイドに戻ってきた羽生が言った。「チャットが見たいです」。「SharePractice」は自身の公式YouTubeチャンネルでライブ配信され、10万人を超える視聴者がその様子を見守っていた。手元のスマートフォンに視線を落とした羽生の表情から硬さが消え、柔らかい笑顔に変わっていく。400mmの超望遠レンズを横位置で構えていた僕のファインダーには、スマートフォンは映っていなかった。それでも、その表情から、ファンから届けられた沢山の温かいメッセージが高速で画面をスクロールしているのだとわかった。
上でご紹介した一枚の写真は、羽生さんがひと滑り終えた後、YouTubeでライブ放送中のチャット欄を確認した際のホッとしたような笑顔だそうです。言われなければ何の写真だか分からないですが、でもこのように説明してもらえると、あの物凄い勢いでチャットが流れていたお祭り状態の時の記憶が鮮明に蘇ります。あの時は、チャットを打ち込んでいた世界中のゆづファンだけでなく、現地のリンクサイドの記者さんたちも明らかに興奮状態だったように見えましたね。
あれから1年余り経って、改めて「SharePractice」の意味を考えてみたんですが、矢口さんがおっしゃっているように、「決意表明」を会見の場での言葉だけでなく、スケートでも伝えたいという思いは確かにあったと思います。それプラス、北京五輪のフリー後、サブリンクで「9曲」を演じたという伝説のプラクティスを、改めて「一般向けにも公開したい」という思いもあったんじゃないかと。羽生さん本人はそんな意図は無かったかもしれませんが、結果として、それに匹敵するものを見せてもらえたので幸せでした。
羽生さんは「またやりたい」という意欲はあるようですが、まぁひとまず今は、RE_PRAYの準備に全力投球してもらいたいですね。
では、また明日!
Jun