山本君・壷井君の対談、ジェイソンインタなど。「Quadruple Axel 2019」(3)

山本君・壷井君の対談、ジェイソンインタなど。「Quadruple Axel 2019」(3)

キスクラの最新号が、FaOI以外では、あえてご紹介できるような部分がなく、Quadrupleをめくっていると、「激闘のシーズン総集編」というサブタイトルなので、さいたまワールドの話がけっこう出てきます。つまり、「ゆづリスペクト発言」がいつも以上に随所に見られるので、すでに購入済の方はぜひチェックしていただけたらと思います。

その中で、山本草太君と壷井達也君の対談と、ジェイソンのインタを今日はピックアップしてみます。

――おふたりとも、先日の世界選手権はご覧になりましたか?

達也 僕は会場に行ったんです。・・・羽生(結弦)選手の演技のときの熱気にもうびっくりしてしまって。とにかく歓声がすごくて。それなのに、(羽生選手は)会場を支配していたというか。それから、映像ではわからなかったジャンプのリアルな高さと流れに圧倒されました。

草太 うん。あまりにスゴすぎて、僕はテレビの前で笑けてきて(笑)。「カッケー!」「カッケー!」としか言えなかった。

――おふたりには、羽生結弦選手に憧れているという共通点もありますね。

達也 ソチオリンピックの演技を観てから、羽生選手が憧れの存在になりました。

草太 僕はもっと前。羽生くんが世界ジュニアで優勝したシーズンの全日本(09年・大阪)で、フラワーガール、あっ、ガールじゃなくて、フラワーボーイをやっていたんです(笑)。バンクーバー五輪の代表選考会のときの。そのときに、「若い選手にすごくいい選手がいる」と聞いていたので、よく観ていたんですけど、(羽生選手が)6分間練習でトリプルアクセルで転倒したときにパッと前後開脚したのを見て、「柔らかっ!」って思って(笑)。そのときから、「上手だな」と思うようになって、世界選手権(12年・ニース)で銅メダルを獲ったときには、「僕もああいうスケートがしたいな」と思う存在になっていました。

達也 つなぎの流れのままジャンプを跳んで、またすぐつなぎに入るというところがすごいです。ジャンプが単体であるんじゃなくて、曲のなかに入り込んでいるというか。

草太 そうだね、すごい!

山本君がフラワーボーイをやっていたのが、SPの前なのか、FSの前なのかは不明ですが、09年全日本のフリーのパガニーニを貼っておきます。フィギュアスケートTVの映像なので、ウチの円盤にも捕獲済のはずですが、改めて見ると、15歳になったばかりの選手とは思えないジャンプの才能は当然として、「流れるような身のこなしの美しさ」が印象に残りました。不自然に映るような無理をした動きがまったくない。奈々美先生の、羽生君の特長を生かしたプログラム作りのセンスも光りますね。演技後のコメントもしっかりしています。

もうひとつは、ジェイソンのインタから。

(クリケットのチームメンバーは)みんな、誇れる仲間たちです。とくに、ユヅルは僕にとって驚異的な存在です。彼のトレーニングに向かう姿勢や日々の練習を見ているだけで本当に圧倒されるし、大きな影響を受けています。それから、僕が彼についてものすごく好きなところは、仲間をサポートしようというやさしさです。いつも僕の調子を気にかけてくれたり、僕の練習を見て気づいたことをアドバイスしてくれたりするんです。常に自分のことを気にかけてくれるチームメイトがいるのは素晴らしいことです。彼と一緒にトレーニングできるのは、なんて幸せなことだろうと感じています。

・・・全米選手権の前にも「がんばれ!」と激励してくれて、それが僕にとっての励みになりました。練習のときも「いまのよかったよ!」と言ってくれたり、僕の跳んだジャンプについてコメントをくれたりして、とても心に響きます。

クリケットでの「チームメイトとの関わり方」について、羽生君が具体的に語っているのは、ハビを除けば、ほぼ皆無と言っていいと思います。しかし、「ハビとの切磋琢磨」の中で得たものを、ジェイソンにも伝えているのでしょうね。いや、「仲間をサポートしようというやさしさ」とジェイソンは語っているので、これはジェイソンに限った話ではないと想像します。改めて、「気遣いの人」「心遣いの人」だなと感じます。

これを書いているのは日曜の夕方なんですが、まだBSフジの「FaOI仙台」を見れていないので、明日の記事では、その感想か、あるいはToshIさんのニコ生について取り上げる予定です。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. sennin より:

    クワドラプルは結弦くん成分が凄く多い訳ではないですが、楽しめました。読み応えがありました。

    草太くんの全日本での結弦くんの身体の柔らかさに驚いた話、最近たまたまその映像観ましたけど、私には普通に感じましたが男子ではダントツ柔軟性があるのでしかも脚が長いので目立つって言えば目立ちますからビックリしたんでしょうね?この柔軟性怪我予防でも大事ですね。私は草太くんインタはごく普通で、壷井くんのユヅ評に感心したんですよ!よく見てますよね?そして言葉として表現する壷井くん素晴らしいです。
    ジェイソンインタは日本でしたのかなあ?こんな内容は既出ですよね?個人的には練習が始まるといきなり4回転を跳んで15分くらいでコーチと分析している凄い、もう鬼軍曹!って感じの事を以前話してましたが私はこれがお好みです。みんなに優しい、チームメートのみんなを見てくれてアドバイスくれる。自分の事になるとまるで鬼軍曹、本当にそうだろうなあと思うので軍曹なんて日本の若い人にはない言葉ですけどそれは置いといて、それくらいの集中した練習をするということ自分に厳しいユヅルってことでしょうからピッタリすぎてこれ話してくれれば良かったなあ〜。ジェイソンもスケートに向き合う姿勢に刺激を受けているでしょうね?

    クワドラプルでは他に仙台時代に切磋琢磨していた、鈴木潤くんや佐藤くん大学院生二人が今季で引退すると宣言したのが、淋しかったです。
    他に関東三羽烏のJr.の男子、グランプリシリーズの枠少ないよね?とか3人で行きたいねとか雑誌では三浦君が僕はまだ無理と言ってましたけど、試合で4回転決めて強化Bに見事入りました。ヤッパリ私はこの3人に期待してます。

    • Jun より:

      senninさま

      おっしゃる通りで、壷井君の方が、言っちゃアレですが、発言がしっかりしている印象でした。でも、さらに年下の「関東3人衆」もしっかりしてますし、いまのフィギュアスケートの現状をよく理解し、分析ができていて、自分に何が足りないか?何を伸ばせば戦えるか?というビジョンをはっきり持てているんだと思います。

      ジェイソンは、身体能力もセンスも抜群なんだけど、イマイチ勝ちきれない・突き抜けられないのは、まさに羽生君の「鬼軍曹」的な部分が、良くも悪くも彼に欠けているからだと思うんですよね。ジェイソンは本当にいい人で、家族全員を日本に呼んで旅行してまわるぐらい、日本が大好きと本誌で公言しています。

      一方、羽生君はというと・・・。もちろん、私はジェイソンは大好きなスケーターですし、どっちが良い、悪いなんて言えませんけど、でも、明らかにそれが結果に現れているのだと感じます。

  2. ととちゃん より:

    山本草太くんにフォーカスしてこのインタビューを読んでいたのですが、壷井達也くんの頭の良さを感じたのは想定外の収穫でした。3A習得の説明や、羽生選手の凄さを表現するときの言葉選びなど、伝える力がある選手だなと思いました。理解力があるという証だと思うので、スケートを上達させる上でも役立つのではないでしょうか。今シーズンの彼に
    注目していきたいです。

    この雑誌、他選手がそれぞれに羽生選手を評価している言葉が嬉しいですね。ところで、関東ジュニア3選手が、世選現地観戦の感想に名前を挙げていないのを不思議に思っていました。今回読み返し、ジェイソンに感銘を受けたとの発言から、現地ではショートを観たのかなと、納得しました。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      山本君は、怪我する前の発言は、けっこう「ギラギラ」していたんですね。「自分は天才型」と評していたこともありました。ただ、あの大怪我を経て、現役を続けられることへの「感謝」ということが、今の彼にとって大きな部分を占めているのかなという気がします。

      たしかに、3人衆から羽生君に対する発言があまり無かったですね。例えば、木科君や三宅君は、13年の福岡のファイナルでフラワーボーイをやっていたという「具体的なエピソード」がありましたが、じゃ、3人衆による発言はカットされたかな?なんて思ったりしています。あくまでも勝手な想像です。