JGPクロアチア(男子SP)感想

JGPクロアチア(男子SP)感想

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モザリョフ。78.85で3位。第3戦のラトビア大会で優勝していて、駿君と15ポイントで並んでいます。それも理由の一つなんですが、個人的に、今大会の出場選手の中で、駿君の最大のライバルは彼だと思っています。やはりこのショートもキレイにノーミスしました。

エテリ組のプロを見ると「曲と演技が全く合っていない(どんな曲でもやらされている内容が同じだから)」と感じるんですが、彼の場合、このよく分からない謎選曲が、完全に彼のスケートの「足かせ」になっているという意味で、「合っていない」なぁと。

ラトビア大会では、クワドは2本降りながら、フリーの3Aを2本ともSOしているので(それでも合計223点台でしたが)、アクセルの状態がどうなっているかによりますね。

佐藤君。78.41で4位。この日は、スケーティングスピードにまず目が行きましたね。「ジャンプだけじゃ勝てない」というのを本人は自覚し、それを日々の練習で実践して、モノにしているのが素晴らしいです。モザリョフ(35.39)を上回るPCS(36.22)に表れていると思います。

3Aはキレイに決めましたが、3Lz-3Tはルッツの軸がかなり傾いて危なかったですね。回転の速さと着氷の技術で降りきっていますが、ちょっと心配です。まぁ、フリーまでにその不安な部分をあっさり修正できたら、只者じゃないですね。

ダニエリャン。82.11で1位。一昨シーズンの世界ジュニアで銀メダルを獲っています。怪我などで昨シーズンは不調でしたが、コンディションがいいと、やっぱり強いです。彼もしっかりノーミス。スピンですべてレベル4を揃えていることも首位発進の要因ですね。

世界ジュニア2位の実績もあるし、PCS(37.17)でモザリョフと駿君を上回るのは想定内というところ。第4戦のロシア大会では1点差でグメンニクに負けて2位。ロシア大会のフリーではクワドを入れてないんですが、ファイナルに進出するためには、彼であっても必須だと思います。

ゴゴレフ。72.12で5位。3Aは少し着氷が乱れましたが、他はほぼノーミス。それにしては、34.79というPCSはちょっと渋めかなと。

先日のアメリカ大会の様子を見ると、今大会のフリーでいきなりクワドを3本も4本も行けるという感じではないと予想します。そうなると3Aの成功は絶対条件なんですが、ラファも来ていないし、どうかな・・・と微妙な感じはします。

2位のトルガシェフの動画が上がってこないのですが、彼はフリーはちょっとキツイかなと思います。おそらく表彰台はこの4人から決まるでしょう。駿君は2位以上でファイナル行きが確定。3位になった場合、スコアが関係してきます。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    早速ありがとうございます。上位4人が78超という、かなり過酷な戦いですね。

    我らが駿君、3Lz-3Tは軸が傾いてヒヤッとしましたが、着氷前に修正して、さすがの技術ですね。余裕の3Aに+0をつけるJ2(韓国)は、全くけしからん奴です。

    レイクプラシッドよりもGOEが少しずつ下がり、FSSpがレベル3に落ちたせいで、TESは
    下がったけれど、PCSは35.16→36.22と伸びてます。スピードはJunさんの指摘で見直しました。たしかに速い。昨年と比べると上半身の使い方が上手くなって、全身の動きがしなやかで洗練されたなぁと思いました。

    ダニエリアンはひとつひとつのポスチャーがキビキビと決まっていて、本当にハビに似ています。JGPロシアではクアッドなしですが、昨年のジュニアワールドでは4Sを失敗してますね。入れるとしたら1本でしょうね。
    モザリョフは、盛り上がりのない、イタコの口寄せみたいな曲ですね。FSは4Tの2本構成なんですね。
    トルガシェフは年長者らしく演技はマチュアなんですけど、ジャンプへの入りとか、スピードがないような。FSは4T一本ですか。
    ゴゴレフ君は速い音楽と振りに全然追いついていなくて、こんなに踊るの下手でしたっけ?PCSは妥当と思いました。身体の歯車が噛み合っていないみたい。時間超過で減点とは。調子が悪いのかな。

    駿君はクアッド3本+3A2本の鬼構成を滑り抜いて、ライバル達にプレッシャーをかけなくてはいけません。ファイナル進出を確実にしてほしいです。全力応援してます!

    • Jun より:

      Fakefurさま

      ダニエリャンは顔の濃さも相俟って、本当にハビっぽいですよね。ただ、彼は回転不足をけっこう取られる印象があるので、フリーもあの調子で行けるかどうかは未知数です。

      ゴゴレフ君の「音楽とのチグハグ感」は私も感じました。なんだかバタついていて、これは身長が伸びた影響?だったら選曲ミスでは?という気がしないでもないですが、あのチームがそんな細かい所までケアしてくれるとは思えないですしね。彼、どうなっちゃうんだろうなぁ・・・。

      駿君はクレバーな選手で、ハートも強い。アメリカ大会ではその5本のジャンプのうち、GOEでプラスのものは2本のみでした。それで217.12点というスコアでした。
      ということは、単純計算すると、もう1本決めれば220点台後半で台乗り。さらに1本成功して、ミスを1本までに留めれば優勝が狙えるでしょうか。

      高難度ジャンプでこんな皮算用をするのも、羽生君以来ですよね!いやぁ、贅沢な話です。思いっきりやってほしいですね。

      • Fakefur より:

        駿君のFS演技後も、ライバル達の前戦のスコアとにらめっこしつつ、ハラハラしながら観ました。本当にこんなの久しぶりです。
        レイクプラシッドで優勝したのには大きな意味がありましたね!
        今回は韓国ジャッジがポンコツですが、日本ジャッジは真っ当な方だったようですね。

        FSのレビュー楽しみにしています!

        • Jun より:

          Fakefurさま

          ジャッジへのペナルティも個人単位ではなく、国単位でやってほしいですよね。今回の韓国人ジャッジが処罰を受けても、トカゲの尻尾切りじゃないですが、別の悪質韓国人ジャッジが派遣されたら同じことです。

          もちろん、日本に対しても厳しく処罰してほしい。「日本人ジャッジがいちばん信用ならん」というのは、本当に嘆かわしい限りです。

  2. ととちゃん より:

    佐藤駿くんとダニエリャンくんだけ、ライストで視聴出来ました。

    駿くんのスピードは解説も指摘していましたね。音楽より速く動いている、と。それが
    3-3の傾きに繋がったのでしょうか?見ている方には速さは気持ち良かったです。ジャンプが安定していたモザリョフの演技より断然好きです。

    彼の3AのGOEが0だったりPCSをやたら低くつけたり、といった点が指摘されていますが、こうしたこともフリーでは起こりませんように。

    ダニエリャンは、登場から自信に満ちて見えました。失敗する気配もなかったですね。このまま突っ走るのかどうか。

    点数も団子状態なので、駿くんには是非頭一つ突き抜けて、2位以上を目指して欲しいです。それにしてもクロアチア大会、熾烈ですね。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ダニエリャンはけっこう前から知っている選手ですけど、このレベルの選手と互角に戦える駿君や、あるいは鍵山君が出てきたことが素晴らしいですよね!

      ジャッジが無茶苦茶やるのは今に始まったことではないとはいえ、ジャッジの匿名性が解除された今でもこういうみっともないことをして、恥ずかしくないんですかね?

      「人に見られている」という恥の感覚が欠如しているんでしょう。もはや最近では、この方々の精神構造や行動原理にアレコレ思いを馳せるのも、無駄に思えてきました。

      まぁ、羽生さんにこういう採点したら許さないですけどね。