藤井名人、今日も対局!(名人戦第一局2日目)

藤井名人、今日も対局!(名人戦第一局2日目)

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。藤井聡太名人の羽織りが珍しいデザインで、今回の名人戦開幕局のために新調した一着だろうなぁと思われます。

第一局は振り駒により挑戦者の永瀬拓矢九段の先手。戦型は予想の大本命の「角換わり腰掛け銀」となりました。角換わりという戦型は「先手が目指す作戦」なんですが、その角換わりの特定の局面には「後手が誘導しやすい」という特徴を持っています。

そして、後手の藤井名人が誘導した局面というのが、今年3月2日に行われた棋王戦第三局の藤井棋王対増田康宏八段戦の「千日手局(引き分け)」となった将棋なんです。私がちょうど下田旅行に出かけた日で、しかも宿泊室備え付けのTVでABEMAが視聴できるという環境だったので、よく覚えています。その千日手局は、先手が藤井棋王、後手が増田八段で、「増田八段が誘導した作戦」でした。夕方4時過ぎに「同一局面4回となり、千日手が成立。30分後に指し直し」となりました。増田さん有利の将棋を藤井さんが引き分けに持ち込んだ将棋だったと記憶しています。

したがって、藤井さんはその増田さんの作戦が有力と見て、今回の名人戦第一局に投入したということですね。当然ながら挑戦者の永瀬九段もこの将棋を知らないはずが無いのですが、もし「藤井・増田戦」の前例通りに指すと千日手になってしまい、「藤井先手・永瀬後手」の指し直しになってしまいます。

このような「前例」のある将棋は、どちらが「前例から変化するか?」がポイントになるんですが、朝日新聞YouTubeチャンネルでの佐々木勇気八段の現地大盤解説が素晴らしくて、「藤井さんは、増田戦の前例から変化させないように、自分からあえて一手違う手を指した上で、その前例に合流するように誘導している」とのことでした。つまり、二重・三重に罠を張っていると解釈できるわけです。

AIの評価値的には「互角」の範囲内なので、まだ藤井さんが必勝というわけではありません。でも、勇気先生曰く「藤井さんの研究範囲はまだ先まである」とのこと。天才が本気で準備する角換わりは恐ろしい・・・と感じた1日目でした。

では、また明日!

Jun


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