藤井叡王、本日対局!(叡王戦第一局)

藤井叡王、本日対局!(叡王戦第一局)

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」で。両者の対戦成績は、藤井叡王から見て「5勝3敗」です。

これまで何度かお話してきましたが、将棋の戦法は大きく分けて、「居飛車戦法」「振り飛車戦法」の2つに分類されます。プロ棋士の世界では、「居飛車党」が7割~8割を占めていて、さらに将棋AIが居飛車戦法を評価することもあって、藤井聡太さん、渡辺明さん、羽生善治さん含めて、トップ棋士はほぼ居飛車党という状況になっています。

そんな中、振り飛車党の棋士としてトップ戦線に唯一食い込んでいるのが、菅井竜也八段です。上に貼ったレーティングランキングのトップ10の中でも、振り飛車党は菅井さんただ一人です。そして、菅井さんは、藤井聡太さんのタイトル戦に初めて登場する振り飛車党となりました。

振り飛車という戦法は、「まず玉を安全地帯に囲ってから、攻撃態勢を整える」という基本思想があります。例えば、戦国時代の戦だったら、大将は城や砦にどっしり構えて、そこから前線に指示を出すという戦い方でしょうか。

他方で、居飛車戦法、特に最新AIの居飛車は、玉を固めるという考え方を基本的に否定します。「玉は戦況によって位置する場所を柔軟に変えていく」という考え方です。さすがに玉が最前線に出ていくことは無いですが、それでも、どこから「弾」が飛んできてもかわせるような高い技術(短時間で深く正確に相手の応手を読む力)が必要になります。

アマチュア将棋愛好家や女流棋士の世界では、振り飛車党の方が多く、「玉を詰まされたら負け」という将棋のルールから考えて、「まず玉を堅く囲う」というのは理にかなった戦い方なんですが、シビアな戦いが要求されるプロ棋界では「自陣整備にかける手数を極力省いて、リスクを取ってでも、相手玉にスピーディに迫る居飛車戦法の考え方」が支持されるに至っています。

その意味で、今回の藤井・菅井のタイトル戦は、AI将棋とは違った戦いになるという点で興味深いですし、私含めてアマチュアの振り飛車党にとっては、「日頃から自分が指している将棋に近いものがタイトル戦で見られる!」と歓喜に沸いているはずです。

レーティングの面から考えて、藤井叡王有利なのは当然ですが、藤井叡王の大半の公式戦が居飛車党の棋士との対局であることを考えると、菅井八段が「自分だけが知っている将棋」に藤井叡王を引きずり込んだ時、叡王はどう対処するか。

つまり、菅井八段のとっておきの秘策が炸裂するのか?藤井叡王がそれを打ち破るのか?この辺りがまず見所になってきます。ぜひお時間があれば、アベマの方にアクセスしていただければと思います。

では、また明日!

Jun


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