将棋情報(王位戦挑戦者決定戦!)

将棋情報(王位戦挑戦者決定戦!)

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。

今期も、藤井聡太八冠へのタイトル挑戦者が続々と決まっています。名人戦七番勝負は、先日北海道紋別の地で豊島将之九段を4勝1敗で退けて、名人位の初防衛に成功。叡王戦五番勝負は現在進行中で(伊藤匠七段が2勝1敗でリード)、明日第四局が行われます。棋聖戦五番勝負は山崎隆之八段の挑戦が決まり、第一局は6月6日(木)に開催予定。そして今日、王位戦七番勝負の挑戦者がこの二人のどちらかに決まります(第一局は7月6日・7日)。

渡辺明九段は、歴代4位のタイトル獲得数31回を成し遂げ、棋界屈指の作戦家としても知られるトップ棋士。藤井聡太さんが獲得した八冠のうち4つのタイトル(棋聖・王将・棋王・名人)は渡辺さんが保持していました。今年4月で40歳となり、加齢による棋力の低下に抗いながらも、モチベーション高く取り組まれており、王位戦の挑戦者決定戦まで勝ち上がってきました。対藤井戦の成績は「4勝20敗」と大きく負け越してはいるものの、「作戦家の矜持」をぜひ見せてほしい所です。

斎藤慎太郎八段は、王座獲得1期、タイトル戦登場回数5回を誇り、彼もトップ棋士の一人。対藤井戦の成績は「3勝7敗」。藤井八冠相手に健闘している棋士でもあるのですが、意外にも藤井さんとタイトル戦を戦ったことはありません。この挑決は「必勝」を期して挑んでくることでしょう。

両者の対戦成績は、渡辺さんから見て「13勝6敗」です。渡辺さんのダブルスコアの数字になっているのは、やはり2度の名人戦を渡辺さんがいずれも4勝1敗で勝っているのが大きいです。この名人戦は私もよく覚えていて、スコア以上に内容面で渡辺さんが圧倒しており、「盛り上がらなかったタイトル戦」として多くの将棋ファンの記憶に残っているはずです。その意味では、「渡辺有利」と見ることもできます。ですが、一方で、今期成績で比べると、渡辺さんの2勝3敗に対して、斎藤さんは4勝0敗と好調。しかも、この王位戦挑決は持ち時間4時間(チェスクロック)で夕食無しですから、スピーディな決断が求められるため、「斎藤有利」と見ることもできます。

このように、どちらが勝つかはまったく分かりません。ただ、やっぱり個人的にタイトル戦で見たいのは「藤井さんとの初のタイトル戦」となる斎藤八段ですね。斎藤さんに決まれば、今期ここまで5つのタイトル戦すべて別の挑戦者になりますし、その方が新鮮でいいですよ!

今回の放送では解説・聞き手はつきませんが、評価値は常時表示されますので、お時間があればぜひABEMAの方をチラっと見にきていただければと思います。

では、また明日!

Jun


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