ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。両者の対戦成績は、藤井聡太叡王から見て「11勝2敗1持将棋」です。
藤井聡太さんのデビュー戦は2016年12月24日の加藤一二三九段との一局でしたが、あれから443局の公式戦を戦ってきて、もしかすると本局が最大の試練かもしれません。今期の叡王戦五番勝負は、挑戦者の伊藤匠七段の2勝1敗のスコアでこの第四局を迎えるわけですが、本局を伊藤七段が勝てば「伊藤匠新叡王」の誕生となり、藤井聡太さんは八冠から七冠に後退します。藤井聡太さんはこれまでタイトル戦を22回戦ってきて、挑戦失敗・防衛失敗は一度もありません。ついに「その時」が訪れるかもしれません。
本局は伊藤七段の先手番。これがまさに「最大の試練」の意味する所であって、基本的にプロ棋界における後手番は「相手の戦法を受ける立場」になるので、伊藤七段が最新AIを駆使した「必殺の研究」を準備してくることは確実。それを藤井叡王はどう対応するか?相手の研究を受け止めるのか?あるいは、相手の研究を「無駄」にするような「変化球」を準備するのか?しかし、プロ野球でもそうですけど、変化球というのはバッターにとって「それが来る!」と事前に想定できていれば、対応しやすいものです。
藤井叡王がタイトルを防衛するためには、ここから2連勝が必要になりますが、もはや何もかも手にしたかに見える藤井聡太さんが、この崖っぷちで火事場の馬鹿力を発揮するようなハングリーさを持ち合わせているのか?あるいは、伊藤七段になすすべなくやられてしまうのか?伊藤さんの初戴冠も見てみたいけど、藤井さんの執念の粘りも見てみたい。そんな感じで見所満載のガチ勝負になりますので、ぜひぜひご覧いただければと思います。
では、また明日!
Jun