ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。
えー、1日目を終えた段階で、挑戦者の佐々木勇気八段がかなり優勢です。藤井聡太竜王がここまで序・中盤で差をつけられた将棋ってちょっと記憶にありません。それだけ、佐々木八段の「必殺の研究」が炸裂したと言っていいですね。
現地の大阪茨木の関係者、そしてABEMAを視聴していた全国の将棋ファンを驚かせたのが、佐々木八段が27手目に指した▲4五銀。午前9時台だったと思いますが、この時点で一切前例の無い未知の将棋となりました。知っているのは佐々木八段だけ。藤井竜王はここから早くも自力で考えることになるんですが、佐々木八段の攻撃を食らう形になり、反撃態勢を整備する余裕もなく、防戦一方というかサンドバック状態です。
1日目の対局は藤井竜王が62手目を封じて終了。持ち時間で2時間20分ほど佐々木八段がリードしているんですが、それ以上に将棋の形勢で差がついていて、午後3時のおやつまでもつのか?という感じになっています。
ところで、佐々木八段の「最近の成績」は負けが込んでいたんですが、本局の将棋を見れば、「完全にこの作戦を温存してたっしょ?」って感じですね。「対藤井戦では、後手番は負けてもいいから、先手番で練りに練った秘策をぶつける。他の棋士にはいくら負けまくっても関係ねぇ!」という潔いぐらいの勝負根性です。そもそも、藤井聡太四段の「デビュー以来の無敗記録」を29で止めたのが、当時の佐々木勇気五段だったんです。あれから8年経って、30歳になったいまも衰えてないよ!と言わんばかりです。
ただ、将棋は最後の投了の場面まで何が起こるか分かりません。藤井竜王がどのように粘るか?それを佐々木八段がどう振り払うか?この辺りを注目したいと思います。
では、また明日!
Jun