両者の対戦成績は、藤井王将から見て「9勝4敗2千日手」です。
いよいよ藤井八冠の「新年」の開幕です。この1月の王将戦から始まり、11月の竜王戦まで全国を休みなく回ります。もし自分が当事者だったら現実逃避したくなりますが、淡々と自然体にやれるからこその天才棋士なのでしょうね。
今回の挑戦者は菅井竜也八段。2023年4~5月に行われた叡王戦五番勝負の挑戦者でもありましたが、1勝3敗で挑戦失敗となりました。将棋には「居飛車」と「振り飛車」という二大戦法があって、菅井さんはプロ棋界では「不利」とされている振り飛車の使い手ですが、叡王戦では藤井叡王を追い詰めた将棋もあったので、振り飛車再評価の兆しさえ生まれつつあります。振り飛車の良い所は、「自分の指したい将棋をほぼ確実に指せる」ということ。他方、居飛車を指しこなすためには、相手の対応によって事前に何パターンも作戦の準備が必要で、なおかつAIを活用してつねにその作戦を更新せねばならず、勉強量の負担が大きいです。プロ棋界では、振り飛車は対策されやすい作戦のため不人気なんですが、アマチュアにとっては関係のない話で、私自身たぶん一生振り飛車しか指さないと思います。
さて、叡王戦は1日制(持ち時間4時間)の五番勝負だったのに対し、王将戦は2日制(持ち時間8時間)の七番勝負。藤井聡太さんという人は2日制のような長時間の棋戦ほどミスが少ない傾向があって、その意味では藤井王将有利と言えるんですが、これまでの2日制の対局はすべて居飛車党が相手だったこともあり、やってみなきゃ分からないという面もあります。ちなみに、菅井さんは2017年に当時の羽生善治王位から4勝1敗でタイトルを奪取しているんですが、王位戦は2日制の棋戦ですから、2日制特有の諸事情も心得ています。間違いなく、面白いシリーズになると思いますね。
さて、実は放送形態が今回複雑です。王将戦は「囲碁・将棋チャンネル」のコンテンツのため、ABEMAでは解説・聞き手付きの放送を無料で視聴することができません。
・「囲碁将棋プラス(月額990円)」→「囲碁・将棋チャンネル」運営のYouTubeチャンネル。解説・聞き手付きの生放送を視聴可。追っかけ再生可能
・「囲碁将棋プラス(月額390円)」→解説・聞き手付きの生放送を視聴可。ただし、追っかけ再生不可
・「ABEMA PPV(1局130円)」→解説・聞き手付きの生放送(囲碁将棋プラスと同内容)を視聴可。追っかけ再生可能
・「囲碁将棋プラス(無料)・ABEMA将棋チャンネル(無料)」→解説・聞き手無しの盤面・評価値のみの放送
ざっくり言うと、上記4種類の視聴方法があります。ABEMAよりもYouTubeの方が動作も軽いので、「こりゃ、囲碁将棋プラスだな!」と、詳細を調べる前に、私は囲碁将棋プラスの月額390円の方を購入してしまったのですが・・・。
まぁ、オススメはABEMAのPPVでしょうね。追っかけ再生が無いとどれぐらい不便なのかは読めませんが、私はとりあえずこの1月は390円のプランで視聴予定です。
では、また明日!
Jun