ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。両者の対戦成績は、藤井聡太棋王から見て「6勝0敗」です。
王将戦と同時並行で、棋王戦もスタートします。挑戦者は伊藤匠七段。藤井棋王と同じ21歳の新鋭で、昨年秋の竜王戦七番勝負に進出。残念ながら「0-4」のストレート負けでタイトル挑戦失敗となりました。しかし、伊藤七段の非凡な所は、タイトル挑戦失敗のショックを微塵も感じさせないその後の勝ちっぷりで(竜王戦後、14勝3敗!)、すぐさま棋王戦五番勝負への挑戦権を獲得しました。「若いってそういうことなんだな!」と、こういう姿勢だけでも学びたいなと思いますね。
伊藤七段は棋風は、居飛車党の正統派で、AIを徹底的に活用して最新流行型に精通しています。そこがまさに藤井棋王と共通していることから、竜王戦では藤井竜王にとって「読みが合う将棋」で、与しやすい相手という印象でした。
竜王戦での敗戦を踏まえて、伊藤七段がどのような策を準備しているのかが、興味深いです。藤井棋王よりもさらに「AI研究で掘りまくって」、最先端の将棋をぶつけるのか?あるいは、藤井棋王が知らなそうな「古くてマイナーな将棋」を発掘して、それをぶつけるのか?後者はまさに羽生善治九段や広瀬章人九段が採った作戦だったんですが、まぁ、おそらく伊藤七段は前者の研究方針で、藤井棋王にぶつかっていくんだと思います。
そして、竜王戦は2日制でしたが、棋王戦は1日制。1日制の場合、藤井さんと言えども時間に追われる場面も出てくるので、伊藤七段にとっては、1日制の方がつけ入るチャンスは出てくるかもしれません。
ところで、棋王戦と言えば「北陸シリーズ」のタイトル戦で、能登半島地震により現地開催も危ぶまれたのですが、予定通り行われるとのこと。将棋めし・スウィーツ等でも盛り上がりを見せてくれればと思います。
NHK杯公式ページは「こちら」。
そして、何という偶然でしょうか、収録対局ではあるんですけど、別棋戦の両者の対局が棋王戦の生中継の時間帯に放送される事態となりました。棋王戦は朝9時対局開始で、NHK杯は10時半放送開始です。
まぁ、棋王戦の終局は夜になると思いますので、私も10時半からの時間帯はテレビに集中しつつ、棋王戦はスマホで盤面だけを出しておくという、変則二窓体制になることでしょう。両対局ともに、スリリングな戦いを期待しています。
では、また明日!
Jun