2018全日本シニア強化合宿インタ<2>(新葉・舞依・真凜)

2018全日本シニア強化合宿インタ<2>(新葉・舞依・真凜)

樋口新葉ちゃんの新SPは「エナージア」(シェイ振付)、フリーは「愛の賛歌」(佐藤有香振付)です。これまで、6月30日に「アクアカップ」、8月9~12日に「サマートロフィー」という2試合に出場していて、すでに両プログラムが披露されているんですが(「アクアカップ」はSPのみ)、ネットにはまったく動画が上がっておりません。選曲が明らかになっているので、音源のみアップしている人もいるんですが、私はあえて聞かないようにしています。

インタでの発言を拾ってみると、とくに、SPは「最初から最後まで激しい」「最後のステップはいままでスケートでしたことのない動き」「ヒップホップみたいな動き」で、「フリー並に疲労をする」と。昨シーズンの、スカイフォールもジプシー・ダンスも、印象的な振付が入っていましたが、それを上回る奇抜な動きが入っていそうです。さすがシェイ!

一方、フリーは「落ち着いているけど、すごく情熱的」とのこと。昨季が、いずれのプロも活動的で明るめなプロだったので(スカイフォールはいろんなパートが入っていましたが)、SPと対比させるような選曲にしたのはいいと思いますね。次戦の9月20日~22日のオータム・クラシックまで楽しみに待つことにしましょう。

三原舞依ちゃんは、SPに「It’s Magic」、フリーは持ち越しで「ガブリエルのオーボエ」。いずれもデヴィッド・ウィルソン振付です。

比べちゃいけないんだけど、昨日ご紹介した、花織ちゃんのSPよりも、はっきりウィルソンの振付が合っています。もちろん、それはリショーさんのプロが花織ちゃんとハマっているように、相性ってあるんだなぁ・・・と。

知子ちゃんの新SPも「こういうしっとり系も上手いな!」と感心したんですけど、舞依ちゃんの場合は、単に腕や指先の柔らかい使い方だけでなく、その柔らかさを表情にまで落とし込んでいて、しなやかなオーラをまといながら滑るようなこのスタイルは、すでに舞依ちゃんが日本の第一人者という印象さえ受けました。本人も言ってるように、いろんな表現を覚えるのも大事ですけど、でも、次の北京に向けて、このスタイルのスケートは強力な武器になると思います。

それにしてもこのインタビューの情報量は凄いですね。実によく話してくれています。今年から大学生で、けっこう前期に科目を入れまくったという話をどこかで目にしたんですが、実際相当タフな感じで、フリーを持ち越しにした判断は、その辺りに理由があるのかもしれません。中野先生も「学業をおろそかにしてはいけない」とおっしゃってますからね。次戦は、9月26~29日のネーベルホルン杯に出場予定です。

最後に本田真凜ちゃん。SPは「Seven Nation Army」(シェイ振付)、フリーは「Lovers」(ローリー・ニコル振付)。そういえば、濱田組の生徒さんはシェイのプログラムを滑らないよなぁ・・・と思っていたところ、だからなのか、ラファのチームに移籍したことで、真凜ちゃんはシェイのプログラムに初挑戦となります。

このSPの楽曲はカバーバージョンで、オリジナルの方はバリバリのロックなので、まぁ、そのまま使えないよね・・・と納得。ただ、ジャンプを跳び終えた後のステップはかなり激しい動きが詰まっていて、従来の真凜ちゃんのスケートではあまり見られなかったんじゃないかと。それプラス、八木沼さんが指摘している「身体のラインがだいぶ変わった」「接地面の安定感」という技術的な部分も、相当ハードに取り組んでいるようです。

インタビューを聞いていても、ビシっと一本芯が入ったというか、去年のコメントにあった「でも、私の考えはコーチとは違う」というような「浮ついた所」が消えて無くなって、ストイックに課題に取り組むアスリートっぽくなりましたね。いいと思いますよ。それだけでも移籍した価値があるというものです。

真凜ちゃんも舞依ちゃんと同様にネーベルホルン杯に出場予定。今日取り上げた3人全員が「さいたまワールド」に出ることを目標に掲げていたので、チャレンジャーシリーズからバチバチのバトルが始まる感じです。それぐらい貪欲になってもらわないと、ロシア勢には敵わないですから、いい緊張感が出てきていますね。本当に楽しみです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    デイビッドが、舞依ちゃんこそ、このプロに相応しいと選んだんですね。振り付け師にそこまで見込まれるって、選手冥利につきますね。
    インタを聞くと、体調が悪く、滑り込みが出来ていない様子ですが、それでもこの出来なので、ネーベルホルンではどんな演技が見られるのか楽しみです。

    真凜ちゃんも、ラファコーチの指導を生かして成長途上ですね。色んな意味で、日本を離れる決心をして良かったと思います。マスコミも昨年ほど張り付かないでしょうし、長いスパンで成長していければいいですね。

  2. Jun より:

    ととちゃん さま

    振付師との相性ってあるんでしょうね。そう考えると、羽生君もクリケットに移籍して最初の2シーズンのフリーはウィルソン振付でしたが、3シーズン目からは、シェイにお願いすることになりました。

    ただし、ウィルソンが関わった、近年のEX、「ノッテ・ステラータ」と「春よ、来い」は素晴らしい出来なので、「相性が悪い」ということは無いのでしょうが、試合で高得点を出すことが求められるプログラムとしては、シェイの振付の方が「演じやすい」ということなのでしょうか。

    でも、「高得点」ということだと、なぜメドちゃんはウィルソンのプロなのか?とか、この辺りもいずれ明らかになってくるといいですね。