「惑星ハニューにようこそ!」(11/7)感想

「惑星ハニューにようこそ!」(11/7)感想

22:30まで井上vsドネアを見てからPCに向かっているので、頭の中がフィギュアスケートのモードになかなか切り替わってくれません。今日は軽めでご容赦ください。

今回もマッシさんの指摘は的確で、我々ゆづファンに勇気を与えてくれるものですが、翻訳者・管理人のNympheaさんの「まとめ」もすばらしく、ほぼすべてが賛同できる内容でした。

日本スケート連盟は次世代の勝てる選手ではなく、次世代のスター選手を作り上げることに懸命になっているように思います。強化費の運用の仕方や昨シーズン世界選手権前の伊東委員長の発言などから感じた、あくまでも私の個人的な印象ですが、強化するところがずれているように感じるのです。そしてスケ連のこのような方針をメディアが後押ししているように感じます。スターは人工的に作れるものではありませんし、フィギュアスケートはスポーツですから、まず実力と成績が重視されるべきだと思います。

Nympheaさんは聡明な方なので表現がマイルドですが、私が思うに、伊東委員長や橋本前会長らの考えていた次世代スターというのは、「自分の好きな選手」、もっと言えば「日本を拠点としていて自分たちの命令に従順な選手」ってだけの話だと思います。だからハナから「世界で勝てる選手」なんてまともに育成する気なんて無いのです。

政治力でスコアは操作できるし、だからスターは作れる。でも、その結果、スケ連に推されていた選手はどうなりましたか?ラクして勝てるから、努力もしないし、反省もしない。あの体たらくですよ。

「(エテリ3は)ジュニアでは演技構成点が出てもシニアに来れば、それなりにちょっと下げられるかなという、ちょっと淡い期待もあった」という小林部長の発言にはちょっとびっくりしました。

強化部長のこういう見通しの甘さも、「世界で勝てる選手をどう育成するか」を日頃からマジメに考えていない証拠ですよね。

「エテリ3」のシニア昇格後のスコアについては、私自身は、「あの跳び方のクワドがはたして認定されるのか?」という部分がもっとも気になっていました。蓋を開けてみると、コケなければすべて認定です。ただ、今季は男女問わず、高難度ジャンプを「成功」した選手は、GOEだけでなくPCSも引っ張られる傾向にあるので、その通りだったという話ですね。

私見ですけど、紀平さんは「羽生結弦のスピリットを受け継ぐ者」と思っていて、「怪我を抱えながら、プログラム全体の完成度とジャンプの難易度の兼ね合いをどうするか」というテーマに挑みつつ、彼女は北京五輪まで「一人で」戦わないといけません。まさに、羽生さんが歩んできた道です。

マッシさんの言う意味での、紀平さんが「日本拠点の選手」かと言うと、それはちょっと違うと思います。あれだけ海外で合宿をしているし、振付もシェイとトムですし、「石器時代」の「日本拠点」とは状況が違いますよ。

言っちゃアレですが、かりに紀平さんがいまのクリケットに移籍しても、マイナスになるリスクの方が高いですよね(汗)。ジスランのジャンプ指導はカナダでもスイスでも受けられますし、いまの練習スタイルがベストだと思います。

さあ、明日から中国杯。日本選手の活躍のみならず、表彰台争いも気になります。時差が1時間というのも嬉しいですが、今回はBS朝日で生放送です!しっかりレビューしたいと思います。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. 名無しの猫 より:

    毎日の記事更新、ありがとうございます。

    「スターは作れる」にはモヤモヤします。スケート連盟に推してもらわなかった羽生選手
    は、正真正銘のスターになりました。アスリートイメージ評価調査で総合1位でしたね。

    ところで、Junさんに以前の記事で教えていただいてから少し興味を持ったので、
    井上vsドネア、みました。格闘技に苦手意識があったのですが、興奮して手に汗で最初か
    ら最後まで目を離せませんでした。
    実はボクシングの試合をこんなにがっつり見るのは初めてなんです。見てよかったです。

    おかしな例えかもしれませんが、フィギュアスケートでいうと、初めてフィギュアの演技
    を見た人のその演技が羽生選手だった、くらいのレベルと衝撃なんでしょうか?と思いま
    した。いえ、ボクシングをスケートで例えるのも乱暴なんですが・・・。

    すでにチェック済みでいらっしゃるかもしれませんが、12日(火)の夜 NHKの
    『プロフェッショナル仕事の流儀』が井上尚弥さんですね。
    ぜひ見ようと思っています。

    • Jun より:

      名無しの猫さま

      ドネアも36歳になったので、さすがに全盛期の力は無いかな・・・と思っていたんですが、強かったですね。

      2012年に西岡利晃さんというスーパーバンタム級を7回防衛した名チャンピオンが、ドネアと世界戦をしたことがあるんですが、ドネアの左が強烈すぎて西岡は右のガードを上げたままで戦う戦略を取って、結局何もできずに完敗したことがありました(「西岡・ドネア」でYouTubeで検索すると映像が出てきます)。だから、あのドネアと真っ向から殴り合う日本人が出てきたことに、感動しながら昨日の試合を見てました。2012年の私といえば、フィギュアはまったく見てなくて(もちろん羽生さんの存在も知りません)、WOWOWをつないでボクシングとスペインサッカーと海外ドラマを見ていた時代です。

      以前どこかで書いた記憶がありますが、「羽生結弦、井上尚弥、藤井聡太」、この3人に関しては、「自分が生きている間に彼らを超える後輩は出てこないだろう」という意味で「別格の天才」だと思っています。だから、井上選手のボクシングを基準にすることは、羽生さんのスケートが基準になることを意味するので、他の選手のボクシングがショボく感じると思いますよ(汗)。

      化け物みたいに強いのに、人間的にめちゃくちゃ謙虚だし、奥さんも子どももいて、ボクシング一筋の人です。最近は、ヤンキー上がりみたいなボクサーはホント減りましたね。

      井上選手の本は、自著「真っ直ぐに生きる」や、父の真吾トレーナーの「努力は天才に勝る!」はKindleで読めますので、オススメです。お父さんの本を先に読んだ方がいいかもしれません。

  2. Sennin より:

    私はボクシングは怖くて見れません。それより今は卓球のワールドカップ放送しているのでそちらを観てます。日曜日には決勝戦の観戦に行くのですがアリーナ席で7000円しないので羨ましい金額ですよね。結弦くんリスペクトの張本くん大好きです。あの選手も卓球にストイックでそういうところがいいですね。
    昨夜から井上選手で盛り上がってますねえ。相手の選手へのリスペクトも感じられ人間的にも良いですね。フジTVがインタを放映しなかったと評判悪いですね。フアンが井上選手のインタをTwitterに上げてるのを見ました。どこのフアンも同じだな〜。好きな選手が何を話したか知りたいですもんね。とにかくこの選手も話すことが違いますね。強いだけでなくこれは根強いフアンがつくハズです。顔もいいし(^。^)
    さて、今日の記事ですがこちらは読んでなかったです。Junさんのおっしゃる通りです。
    全部同意です。小林部長悪い人ではないですけどね。でっかいクマのプーさんをなんとかしようとしてくれるくらいですからね。しかし、あの発言「甘い!」て呆れましたよ。
    紀平さんは早速3Aオイラー3Sだったか動画に上がって来ましたね?私は、このへんで色々点数稼げる作戦がいいと思ってたので、ヨシヨシと思いました。紀平さんもさとこちゃんも海外で技術を磨いているのでそれがいいでしょうね?紀平さんはスケカナの後コロラド入りをしてますよね。N杯はどうしよう…。コストちゃんも好きだからなあ
    マッシミリアーノさんは結弦くんのメラーノ杯から見てるようですね?素晴らしい!
    中国杯はBSでLiveとは知らず録画設定しました。私は卓球優先なのでとりあえず後で観ます。刑事君体調戻ってると良いのですが…。

    • Jun より:

      Senninさま

      紀平さんの、3A-1Eu-3Sは、いいチャレンジだと思いました。あれは、今後の試合で3Aをあのコンボで何が何でも跳ぶ!ということではなく、あらゆる状況で確実に3Aを決めきるためのトレーニングなのかなと。

      つまり、単発の3Aや、3A-3T(あるいは3A-2T)を、百発百中で決めるための「特殊訓練」というやつですね。N杯までにどれだけ進化しているか楽しみです。

  3. ととちゃん より:

    本当に興味深く読みました。
    マッシさんの発言を読んで、羽生選手がいかに超越しているかを改めて認識しました。コーチを超える先見の明、スケート界全体に常にアンテナを張り研究を怠らない、そこから貪欲に学ぼうとする姿勢…こんな天才が自国にいながら、日本スケート連盟は一体何をしているんでしょうね。このブロガーさんの言葉が抑制が効いているからこそ、静かで熱い問題提起の意志が伝わってきました。

    羽生選手は引退後自分のスクールを作ったら良いのではないでしょうか。培ってきた宝のようなメソッドとスピリットを生徒達に伝えることで10数年後の日本のスケート界が少しは良くなるかも知れません。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      スクール、作りますかね・・・。おそらく、羽生さん自身がコーチとしてキスクラに座るような「コーチ業」ではなく、スクールへの資金提供や、短期的な指導という形で、なるべく表に出ないような形で関わるというのはあるのかな?と。彼が本格的に関わると、教え子に対して、採点でどんな嫌がらせをされるか分からないですからね。

      結局、日本の狭い「スケート村の文化」を超越するような才能と意識を持った若手の登場を待つしか無いですよね。その「一番手」が紀平さんだと、私は思っています。