豪華なジュニア勢と、ランビさんの熱いメッセージ。「Ice Jewels Vol.01」(リライト企画)

豪華なジュニア勢と、ランビさんの熱いメッセージ。「Ice Jewels Vol.01」(リライト企画)

2015年10月21日発売。本体「1,400円」+税。

今日のリライト企画は「通信」ではなく、読者さまからリクエストいただいていた、ジュエルズの創刊号を。

本号は今から約3年前に出版されたんですが、現在、ネット通販では新品の入手が難しくなっているようです。ジュエルズは全号、個人的にはマストアイテムだと思っていますが、もし抜け番があるようでしたら、ぜひ頑張って揃えてみてください。

ちなみに本誌の、羽生君のインタビュー自体は『夢を生きる』でも読むことができますが、羽生君の写真の方は、おなじく田中宣明さんによる『SEASON PHOTOBOOK』とのカブりは一枚も無いので、そこも入手をオススメする理由です。

さて、リライトするにあたって、パラパラとめくっていると、ジュニアGPシリーズのリポート記事が目に止まりました。

第1戦スロバキア大会。14歳でジュニア1年目のツルスカヤが優勝。この時、舞依ちゃんは2位に入っています。高志郎君はこの時、14歳。もちろん、ランビさんに弟子入りする前の時期です。ツルスカヤは、JGP2戦とファイナル、計3戦全勝だったんですが、世界ジュニアは怪我で棄権しています。ご存じのように、今シーズン前にエテリのチームを抜けました。心機一転ですね。

第2戦ラトビア大会。女子の優勝はソツコワで、花織ちゃんは2位に入りました。ともに当時15歳です。実力的には、現在の二人は拮抗しているので、今後も名勝負を繰り広げることでしょう。青木さんと三宅君は13歳での出場でした。

豪華すぎて、「マジか!」と思わず声が出ちゃいました。この中で風貌が一番変わったのはネイサンかもしれません。男子は彼が優勝、草太君が3位。女子は真凜ちゃんは2位で、優奈ちゃんが優勝。優奈ちゃんはジュニア1年目、13歳でのJGP参加で、シリーズ2連勝でファイナルに進出しました(ファイナルは5位)。

第4戦のオーストリア大会は、ロシア勢が強くて、男子はアリエフ、女子はソツコワが優勝。日本からは、女子では舞依ちゃんが2位、新葉ちゃんが5位に。本号では、第4戦まで紹介されていますが、男子で台乗りは第3戦の山本君の3位のみで、なかなか厳しい時代でした。今季は、須本君を筆頭に、さらに良い結果を出してくれることを期待しています。

 ユヅル(羽生結弦)の好きなところは、彼の意志の強さと情熱が演技に表れているところ。演技中は、プログラムに集中しながらも、音楽に合わせて内に秘めた感情を表現しています。演技を観ている僕たちは、彼の肉体、そして彼の精神を感じることができるんです。

 不思議なことに、ユヅルが集中すればするほど、観客も彼の演技に心を動かされます。観客を魅了できるというのは、スケーターにとって非常に重要な資質のひとつ。身体のラインを美しくして、きれいな演技をすることとは違う資質です。もちろん、ユヅルのボディラインについては、もっと直したいと思う点もあります。でも一方で、情熱的なユヅルには、瞬発的に自然に出てくる演技力も失ってほしくないとも思っています。自分らしく音楽を感じ、自分の好きなように表現してほしいですね。

 彼の演技を観るたびに、僕はユヅルの魂を感じる。もちろん、ユヅル本人を知っているから共感しやすいのかもしれないけれど、ユヅルと会ったこともない観客も彼の魂を受け止めているんですよ。

「Ice Jewels Vol.01」69頁。

皆さま、この熱いメッセージを、記憶していらっしゃいましたか?恥ずかしながら、私は完全に記憶から抜け落ちていました。

羽生君のコーチでもなければ、振付を担当したこともないランビさんですけど、慧眼には恐れ入ります。

これは2015年秋のメッセージですけど、個人的には、特に2パラ目の後半部分に注目しました。「情熱的なユヅルには、瞬発的に自然に出てくる演技力も失ってほしくないとも思っています。自分らしく音楽を感じ、自分の好きなように表現してほしいですね」というくだりです。なんだか、平昌五輪後の羽生君が進む方向性を暗示しているような気がしてなりません。「自分らしく音楽を感じ、自分の好きなように表現する」という、その時が、ついに来たのです。今年のFaOIでキレキレだったランビ先生を生で目撃してるだけに、いずれはランビのプロを!と、そんな気持ちが強くなりました。

このような素晴らしい「ゆづへのエール」が随所に潜んでいるのも、ジュエルズの良い所です。くどいようですが、バックナンバーの収集を頑張ってみてください。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. マリィ より:

    こんにちは
    リクエストに応えて下さりありがとうございます!
    あ〜〜っ!!!!っと声出そうでした。
    もう表紙を一目見て購入出来なかったのが悔しいです(涙)
    2015年にjunさんのブログを知っていたら絶対買ってますね。
    この頃は羽生くんに続く若手男子が少ない氷河期でしたね。
    今期からは男子も女子も楽しみです。
    ランビさんはよくわかってますね。
    振り付けたら良いプログラムが出来そうですね。
    今期だったりして。
    一切新プログラムの情報が出ないですが、初戦いきなりサプライズですかねぇ?
    直したいボディラインって脚にもっと筋肉付けたいって事ですかね?
    もう十分な風に見えますが2015年より強化された今の結果でしょうか。
    来週情報が来るか⁉︎来ないのかドキドキが止まりません。

    • Jun より:

      マリィさま

      まず、私の前のブログの開設日は2016年5月3日だったので、本誌の発売からある程度時間が経ってからのご紹介でした。ですが、表紙ぐらいしかまともに取り上げなかったはずなので、今回ちゃんと目を通してみて、私自身にとっても大収穫でした。リクエストを感謝申し上げます。

      「ボディライン」というのは、所作やポージングなどの「羽生君独特の癖」と私は解釈しました。筋肉つけろとか、もっと痩せろとか、そういう話ではないような気がします。

  2. ととちゃん より:

    ランビ、本当によく見ているなあ、と思います。

    2015年のインタですが、確かジュニアの頃から知っていたんですよね。ずっと見ているから羽生選手の良さが明確に分かり、更なる期待も生まれるのでしょうね。
    つくづくCwWに出演して欲しかったと思います。

    ランビのいう自分らしい音楽の捉え方や表現は、EXでは既にその一端が見えますが、是非、競技プロでも見てみたいです。

    折しもランビとラトデニくんの写真がSPURに載るようですね。羽生選手にも言及があればいいなと思っています。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ランビさんは、今年も野辺山に来てくれていました。シニア合宿にはジェフが参加しています。日本を拠点にする選手であっても、相当なレベルまで成長できる環境ができつつありますね。

      新プロについては、五輪連覇を成し遂げたいま、羽生君の「主張」がどこに、どれぐらいの割合で入っているのかは気になりますね。まさかセルフコレオということは無いでしょうが、これまでとの「違い」を楽しみに待ちたいですね。