「Quadruple Axel 2021 シーズン総集編」(1)

「Quadruple Axel 2021 シーズン総集編」(1)

2021年6月23日発売。定価「2,090円」。

今回はどうしようかな・・・とギリギリまで購入を悩んでいたのですが、事実上の砂漠期ということもあり購入。ただ、将棋の方が忙しくて、レビューをサボっていてすみませんでした(汗)。

羽生さんの記事については、残念ながら特筆事項はありません。その代わりと言っては何ですが、「ゆづリスペクト」の精神がほとばしっていたのが、「佐藤駿・三浦佳生対談」でした。SOI直後の取材だったので、彼らの興奮が伝わってきますよ。以下、ご紹介したいと思います。

――・・・おふたりは羽生選手に憧れていますね。スターズオンアイスで交流はありましたか?

駿「練習で一緒になることが多かったので、氷上練習や陸上トレーニングのやり方について、いろいろアドバイスしてくださって、すごく勉強になりました」

佳生「僕は食事面のことです。僕がケータリングで茶色いもの(肉類)ばかり摂っていたら、羽生選手に『それだけ?』と言われて。『はい、これだけで大丈夫です』って答えたら、『野菜は?』『それじゃ、ニキビが治らないよ』というアドバイスをいただきました

――ちなみに羽生選手のお皿には何がのっていましたか?

佳生「緑のものがたくさん(笑)。僕もしっかり見習わないといけないです!」

――その後、野菜も食べるようになりましたか?

佳生「かなり食べるようになりました」

駿「そうそう、ビュッフェでも、ちゃんと野菜を摂るようになっていたから、えらいなと思って」

――佐藤選手は、好き嫌いは?

駿「僕も野菜が嫌いだったんです。でも、栄養サポートの方に『野菜も食べるように』と言われて、毎日食べているうちにだんだんおいしく感じるようになって。最近はコンビニなどでも『サラダを買おう』と思うようになりました

羽生さんは、食が細いというアスリートとしての「弱点」を、味の素さんのサポートを受けながら克服してきましたし、「勝つための身体」を作るための食の知識と経験は豊富ですよね。でも、素直にアドバイスを聞き入れて、実践している二人も偉い。それだけ、「勝ちたい!」「強くなりたい!」という気持ちが強いのでしょう。

――技術的な面はいかがですか?

駿「全部が全部すごいですけど、とくに僕が憧れているのはさらっと4回転を跳んでしまうところです。僕たちのダブルとかトリプルのような感覚で、簡単に跳んでいるように見えるから、『え、いまの4回転だったの?』って思うし、ミスする気配もないです。なにより加点5のジャンプで、本当にすごいなと思います」

佳生「ジャンプは『ザ・理想』という感じです。どのジャンプを見ても高さと幅があって、流れまであるという、神のジャンプです。惚れ惚れしているだけではダメなので、どうすればそうなるのかしっかり見て勉強したいです

――おふたりは羽生選手の4回転アクセルの練習をご覧になったことはありますか?

駿「あります」

佳生「あるの!?僕は一度もない」

駿「ファイナルのときに練習していたんですけど、すごかったです。何回転なのかわからないくらい回っていて。いずれ、僕たちもやらないといけないのかなと思いながら見ていました

4Aに関する応答部分に特に感心しました。駿君が「いずれ僕たちもやらないといけない」と、あくまでも当事者の視点で、トリノファイナルの羽生さんの練習を見ていたのです。これはすごい!

佳生君の4Sもとても流れのあるジャンプだと私は思いますが、だからこそ、本人も「幅」や「流れ」という部分に着目しているのでしょう。

女子と比べると、男子はロシアあるいは北米からそこまで突き抜けた若手は出てきていないので、鍵山君に追いつけ追い越せという感じで、駿君や佳生君もこれから世界のトップで戦えることを期待しています。

もう間もなく開催されるDOIでは、上で名前の挙がった選手はみんな出演しますから、新プロの仕上がり含めて、楽しみですね!

ところで、山本草太君のインタでもSOIでの羽生さんのお話が出てくるので、そちらは明日ご紹介します。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. lin151 より:

     おはようございます。
    お久しぶりです。いつも楽しみに読ませていただいてます。
    (紛れもない羽生くんファンですが)将棋のほうも楽しく読ませていただいてます。
    一昨日の順位戦、休みだったので途中法事で抜けましたが、夜中の投了まで見ていました。   いやぁ…将棋っていいですね。美しい闘いですね。
    藤井聡太さんが以前に何かのインタヴューで「 盤上の物語は   」と言ってらっしゃいましたが、本当に物語を感じました。
    これからもブログ、楽しみにしていますね。(もちろん羽生くんもをです^^)

    • Jun より:

      lin151さま

      コメントありがとうございます。将棋の方は、完全に私の趣味に走っているのですが、楽しんでいただけて恐縮です。

      「AIの時代においても、盤上の物語の価値は不変で、自分自身そういった価値を届けられればと思っています」

      という藤井二冠の言葉は、昨年の棋聖位奪取の翌朝の会見で、報知新聞の北野新太記者の質問によって引き出されたものでした。

      先日の棋聖防衛の会見では、北野さんが「記録に興味を示さないのはなぜか?」と質問しているんですが、

      「具体的な数字は意識していない。それよりも内容をよくしていきたい。結果ばかり求めていては逆に結果が出せなかった時にモチベーションを維持するのが難しい。内容を重視して一局ごとに改善して見つかるものをモチベーションにしたい。これまで完璧に指せた対局は一局もない。自分が見たこともない局面にも出会え、これまでと違う景色を見ることができたら」

      こんな名言を引き出しています。北野さんは、最近、矢口亨カメラマンとコンビを組んで女流棋士にも取材しているので、ぜひ彼のTwitterもチェックしてみると良いかなと思います。

  2. Sennin より:

    駿くんと佳生くんの紹介ありがとうございます。いやー楽しいですねえ😂
    結弦くんは昔食に興味ないということでしたが中学のお弁当ではトマト好きだし結局アスリートとしていい食品が好みだったんだと思います。高校のお弁当には唐揚げ入っててよく食べてましたよ。本当に食が少ないのかと疑問でした。野球部の子たちと比べてたんじゃないですかね?基本お母さんのご飯しか食べないし外食やコンビニで買わないとなると
    サラダ油や添加物を取らないのでアスリートとしては理想的な食事です。
    佳生くん緑も食べるようになってのはいいですね?駿くんコンビニ食❌ですよ〜。
    佳生くんの4Aの驚き方が最高ですね?駿くんはSOIの動画や写真見ても常に結弦くんを見てました。あれは好きだからだけでなく吸収したかったんだと思います。私二回見に行きましたが駿くんのショースタイルに感動しましたから、伸びるもんですね?
    4Sを数回目の前で見たことがある私としては飛び上がる瞬間は凄い音ですよ。氷の音です。そして回転が早くて綺麗でこっちの頭が🌀です。結果左脚だけで跳び上がるあの
    脚力の強さにはビックリします。佳生くんはインスタで動画あげましたね?益々上手くなってました。
    因みに須本くんはフリーを結弦くんのあのロミジュリの音楽を使うらしいですよ。どうしてもやりたかったらしいです。勿論アイスリンク仙台まで出向いて振り付けを奈々美先生にしてもらったのでしょうね?これもインスタで観ました。楽しみでーす。

    • Jun より:

      Senninさま

      Quadrupleの中でも、須本君が奈々美先生にロミジュリをフリーで依頼した件が語られていましたが、「振付自体はまだ行っていない」「編曲をお願いしている段階」という記述に留まっていました。

      ただ、須本君のインスタを私もチェックしましたが、今まさにアイリンで振付を行っているようですね。投稿を読んでみると、「羽生選手のフランスニースのロミジュリを見ていつかやりたいと思っていた曲」とあるので、ディカプリオ主演の96年の映画版を使っている可能性がありますね。初戦は飯塚杯(8/5-8/8)とのことで、ワクワクしながら待ちたいと思います。