「Quadruple Axel 2021 シーズン総集編」(2)

「Quadruple Axel 2021 シーズン総集編」(2)

Quadruple」のレビューの続きです。予告通り、山本君のインタをご紹介します。山本君のインスタTwitterの方も併せてチェックしてみてください。

――八戸公演では、久しぶりに羽生選手とのツーショットを撮影されたそうですね。

八戸公演が終わったあと、ほとんどの人は帰りの飛行機に乗るためにすぐ会場を出たんですけど、たまたま僕は新幹線だったので、1時間くらい余裕があったんです。その間に羽生選手と話したり、フィナーレで着ていた白いポロシャツにサインをしてもらったりして。そのあと「写真も撮るよ!」と言ってくださったので、一緒に撮影しました。

僕は羽生くんの前だと緊張してしまうんですけど、「全然、撮るよ!撮ろうよ!」と言ってくださって。本当にやさしく接してくれたので、「自分もああいう先輩になりたいな」と、また思いました。

――ジュニア時代に、「念願が叶いました。一生の宝物です」という言葉と共に、羽生選手とのツーショットの写真をSNSに投稿されてから6年経ちました。憧れる気持ちに変化はありますか?

何も変わらない、というか、本当にずっと憧れの選手で、ずっと目指しているスケーターです。でも、なんだろう……。そのころは自分から話しかけることができたんですけど、最近はいろいろ考えすぎちゃって、うまく話せないことが多いです。ジュニアのときよりも憧れが強くなっているんですけど、なかなか伝えられないですね。

ただ、10日間というすごく長い間、一緒に過ごせたのは僕にとってかけがえのない時間だったと思います。そのなかでも、スケートの話をたくさんできて、すごく勉強になりました。

一度、ここで切ります。フィギュアスケートというのは、あんな感じの採点競技なので、スコアや順位イコールその選手の真の実力、とはっきり言いきれない部分もあります。高難度ジャンプの認定やエッジの判定あるいは加点だってそうです。ただ、それはあくまでも外野の意見であって、競技者としては、「勝ちたい!」「高難度ジャンプを習得して成功させたい!」という思いで、きわめて限られた現役生活の中で、命を削る思いで日々頑張っている。

羽生さんも、山本君の長期リハビリのことはよく知っているはずで、「考えすぎて、うまく話せない」という山本君の気持ちをすべて受け止めた上で、だからこそ「やさしく、変わらずに接して」いるんだと思います。人間、時間が経てば、人それぞれ環境も境遇も大きく変わりますけど、裏表・上下なく、人と接したいものですね。

――どんなことが印象に残っていますか?

「4回転アクセルとトリプルアクセルにはどういう違いがあるか」ということを、わかりやすく説明してくれて。僕はトリプルアクセルに苦手意識があって、本番になると変なミスをしてしまうので、安定させられるように試行錯誤しているところなんです。羽生選手は、「4回転アクセルは太ももをバンと前に振り上げるから、もも裏で耐える力がすごく必要になる。そこから締めて、また戻す動作がすごくキツい」と言っていて、自分のトリプルアクセルにも通じると感じました。僕は振り上げる力がまだ弱くて、すぐ締めてしまうので、もう少し振り上げる力をつけたほうが高さも出るのかな、と感じていたんです。羽生選手の話を聞いてヒントになったので、頑張って練習しようと思います。

今回の対話が、山本君にとって3Aを安定させるためのヒントになって、良かったですね!

4Aを実戦投入しようとしているのは世界で羽生さんただ一人ですから、「4Aの話」は、この部分だけを読む限り、一見すると「自慢話」のように聞こえてしまいかねないように私は感じました(*もちろん文字から受けた私の勝手な第一印象です)。でも、悪く受け止められることを恐れて「言語化」することを躊躇しては、せっかくの羽生さんの経験と試行錯誤が、まさに宝の持ち腐れになってしまう。

きっと羽生さんのことなので、「自分はこうしている」と自身の経験を語るだけに留めて、「キミはこうした方がいいよ」なんて言い方はしないはずですが(あくまでも私の想像です)、「コミュニケーションはどうあるべきか?」という点で、個人的にとても学ばされることの多いエピソードのように感じました。

昨日の「駿・佳生対談」と「草太インタ」だけでも、買ってよかったなぁ・・・と満足しています。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. Sennin より:

    これはいいインタビュー記事だ❣️草太くんは頭脳明晰と心があるからいつも結弦くんの影響をとても的確に受け取り身につけようとするのが毎回良いですね!そう言えば壺井くんもそうでしたね?草太くんは須本くんと仲がいいから教えてあげて欲しいな。
    駿くんたちも飛行機だったのかなあ?どっかで振り付けあったかなあ
    須本くんはショートは新潟アサヒアレックスの小平先生に振り付けて貰いにいったらしいですが小平さんてどなた様か?知らないです。NIDSって知らないですけどスポンサーにもなってるようです。草太くんはどうなのかインスタ見ます。
    4Aは草太くんが聞いたんでしょうね?詳しい話ですね?ヤッパリ結弦くんは違うわ、裏の筋肉が必要まで研究しないわ。ジャンプコーチのいううようにするだけだと思います。
    この場になぜ駿くんいなかったのか残念!
    いよいよ本日から結弦くん登場、早速コメントきましたね?若杉さん行ってるのか?読売サイト出来ましたね?新聞記事に3Aをバンバン跳んでたらしいですがアイスショーの本番では4Aはしないでしょう。明日行きます、三階なので見えるといいんですが…。

    • Jun より:

      Senninさま

      今日は将棋の方は、竜王戦決勝トーナメントの羽生・梶浦戦がABEMAでも中継されているんですけど、読売新聞からは別のカメラマンが派遣されています。ということは、若杉さんは間違いなくDOIでしょうね。これは、久々に神カメラマンたちが揃い踏みかもしれません。

      壷井君も神戸大学進学を機に、中野園子先生のチームに移籍しました。Quadrupleでもインタが掲載されていましたが、彼は理系科目が得意だったようで、羽生さんの研究にも関心を持っているようです。