2018年10月31日発売。税込価格「1,720円」。
おそらく本書の購入は「様子見」の方もいらっしゃると思うので、やや詳しめにレビューします。全82ページ中、ゆづ関連は冒頭から47頁まで(『YUZURU II』の広告<46~47頁>含む)と、80頁の武史先生の男子展望記事。82頁に高山真さんのエッセイがありますが、特に羽生君には言及していません。比率にして6割弱という所です。前号「王者の凱旋」よりはさすがに少ないですが、いつものSportivaぐらいの割合でしょうか。これをどう評価するかですね。もちろん、羽生君の全ての写真は能登直さんが撮影。
表紙・目次・裏表紙は上記の通り。表2はトロントメディアデーでのANA白ジャージ。表3はFaOIフォトブックの広告(Wings of Wordsのショット)。
(1)新世界を拓く(4~5頁)→→Originの見開き2ページのショット。
(2)Autumn Classic 2018(6~21頁)→→羽生君のプロフィールと折山淑美さんのテキスト(6~7頁)を除けば、純粋な写真のみのレイアウト。すべてオータムのリンク上のショットで、Otonal、代表ジャージ、黒のウェア、Originで構成。写真の系統としては、全身を捉えたものがほとんどです。ただ、「試合は試合」ということで、おそらく意図的にそういうセレクションにしたと私は見ています。表彰式やキスクラのショットはありません。
(3)インタビュー「スケート人生第2章」(22~25頁)→→写真は、ANA白ジャージ姿で室内インタビューでの2枚。インタビューは、囲み取材の内容も含まれていて、OtonalとOriginの成り立ちに関するものと、平昌五輪を回想したものが中心。くだけた内容のやり取りはなく、マジメな仕上がりです。
(4)PHOTO GALLERY<IN TORONTO>(26~37頁)→→テキスト無しの純粋なフォトギャラリーです。ANAの白ジャージが8ページ、黒Tシャツが2ページ、白の開襟シャツが2ページ。能登さんがカメラを向けているからこその、弾ける笑顔と茶目っ気ある表情が詰まっています。「オータムの写真と表裏を成す」感じになっていますね。『YUZURU II』にも今年のトロントの写真は入っていますが、もちろん別ショットも収録されています。
(5)PLAYBACK<ICE SHOW>(38~45頁)→→折山淑美さんのテキストと写真でオフのアイスショーを振り返る内容。写真は、FaOI2018からは、春よ、来い(2枚)、前半戦オープニング、Wings of Words、黒のウェア。H&Fからは、オープニングとホプレガ(4枚)。ホプレガ衣装の写真は、ハビと肩を組むショット、参加スケーターと手をつないでのフィナーレ、プルさんとのコラボも含まれます。折山さんのテキストには、ショーの時期の羽生君の発言も引用されているので、振り返りとしては便利な内容です。
ざっとこんな所です。羽生君の記事の後には、宇野選手、高橋選手の記事が続くので、そこに抵抗のある方には無理には勧めませんが、トロントメディアデーの写真は「能登さんならでは」のものも入っているので、書店で見かけたらチェックしてみても良いと思います。
では、また明日!
Jun
コメント
私は買いました。
キスクラとは、能登さんvs田中さんという視点で比べると、興味深く見れました。どちらもとてもいい写真でありながら、やっぱり個性があるんですよね。
個性と言えば、今フィンランドで活躍中の小海途さんの写真も好きです。スポーツ紙所属なら、写真集は出せないのかな。
実は、フィンランドの前にジュエルズが出るかと期待してたんですが、ありませんでしたね。お財布的には有難いですが、ちょっとがっかりしました。
ととちゃん さま
小海途カメラマンの平昌五輪の写真ということだと、『Dancin’ on The Edge』がありますね。
ただ、羽生君特化型の写真集ではなく、フィギュアスケート日本代表として出場した全選手と海外の上位勢の写真も多く収録しています。
写真自体の水準は高く、レイアウトがちょっと昭和の香りが漂うというか、美術館で販売されている写真集的な装いです。おそらく平昌五輪関連はたくさんお持ちだと思いますので、今わざわざ買うほどではないかな・・・という気はします。