「フィギュアスケートマガジン 2021-2022 Vol.4 北京五輪男子特集号」(1)

「フィギュアスケートマガジン 2021-2022 Vol.4 北京五輪男子特集号」(1)

2022年2月28日発売。定価「1,390円」。

巻頭のポスターは両面のものが2枚で、ロンカプ&練習着、天と地と&練習着です。そこからパラパラとめくってみると、今回の掲載写真は、4年前の平昌五輪と同様に「代表撮影」という形を取っています。BBM社の毛受亮介カメラマンの写真も掲載されていますが、能登直さんや、Numberでお馴染みの榎本麻美さんなどのカメラマンさんの写真も含まれます。

マガジンというと「文字テロ」という異名で知られる「テキストぎっしりな作り」がトレードマークですけど、今回は、写真の方も、いわゆる「写真重視系雑誌」に勝るとも劣らないクオリティですので、ぜひじっくり楽しんでみてください。

まず、私が目を通したテキストは、毛受亮介カメラマンのコラム「SKATE & JOURNEY」でした。

僕自身も、先駆者・羽生結弦に引っ張ってもらってきた1人だ。正直に告白すれば、羽生選手に出会うまで、男子フィギュアスケートにさほど興味はなかった。それなのに、今は羽生選手と、羽生選手を撮影するカメラマンとの競争に興奮している自分がいる。自分の力を引き上げてもらったし、いってみれば羽生選手が僕の人生を変えたのだ。本当に幸せな出会いだった。

これはもう、ファンも同じですよね。羽生さんがソチで勝つまで、「フィギュアといえば女子」でした。それが、彼の存在によって、すべてが一変しましたよね。単にメディアの取り上げ方が「羽生結弦中心」になっただけではなく、彼との出会いによって、私たちもフィギュアスケートを真剣に勉強するようになりました。

羽生さんのスケートと出会わなければ、プロトコルを自分で読もうとは思わなかっただろうし、ルールと実際の採点との乖離に疑問を持つこともなかった。映像を見て「このジャンプは回転が足りないんじゃないか?」「インエッジじゃないか?」等々、自分なりの見解を持つこともなかったはずです。それは、羽生さんが、世界で誰よりもフィギュアスケートに真摯に向き合ってきたからこそですよね。

次に、巻頭ページまで戻って、山口真一さんの巻頭コラム「羽生結弦を信じて、よかった。」に目を通しました。

フィギュアスケーターとして、1人の男として、彼は夢を追うことを選び、その夢を追いかけきった。その夢の伴走者として共にこの4年間を走りきったファンが、世界中にいた。

羽生結弦で、よかったな。

羽生結弦を信じて、よかったな。

人と人が縁あって1つのことでつながり、同じ方向に向かって力を合わせた。それはきっと、メダルと同じかそれ以上に、尊く、誇れるものであったように思う。

正直、昨年末の全日本での復帰までは、北京五輪への出場も、4Aへのチャレンジも、羽生さん次第という感じで見ていました。だから、彼を信じるしかなかったんですよね。でも、何が嬉しかったかって、羽生さん自身がやりたいことをやりきってこの大会を終えてくれたこと。これに尽きます。

まずは、しっかり休んで、右足首を完治させてほしいですね。いずれ、コロナが落ち着きを見せる頃、羽生さんの続報が届くことを待っています。

さて、「メタルジョギング・チャレンジ」の3日目は、Blue Cheerのデビューアルバム『Vincebus Eruptum』(1968年1月)という作品。いやぁ、音が悪いねぇ。地下室とかガレージとかで一発録りですか?令和のサブスク配信の時代にこんなに音の悪いアルバムを聴くのはある意味で新鮮ですよ。となると、ジミヘンやクリームのようなレジェンドは、たとえ60年代の作品でもリマスターされて相当に音質が洗練されているのだと分かります。でも、楽器陣の音質はアレですが、ヴォーカルはパワーがあってなかなかのもの。

このバンド、「Summertime Blues」のハードなカバーが有名なんですが、それ以外の曲はロックではあるんだけど、とつぜんテンポを落としての牛歩戦術的曲調になったり、こりゃ聴く人を選ぶ作風。印象に残ったのは、ラスト2曲の「Parchment Farm」と「Second Time Around」。前者は、それこそ「Summertime Blues」的なポップさと疾走感で軽快に駆け抜けていくんですが、途中から実験的なジャムの応酬になり、結果的に大作に。後者も6分以上もあって長い!後先考えずにノリで突っ走っていく所が(おそらく曲作りに横から口出しする大人もいなかったのでしょう)、アンダーグラウンドなロック界隈での再評価に繋がったんだと思います。まったく一般向けではないですが、面白い音楽なのは確かです。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. おの より:

    こんばんは(*^^*)
    更新ありがとうございます
    やりたい事がやれてよかったと言っていいですよね?
    覚悟を持ってと言ってましたから、絶対何がなんでも飛ぶぞと言う気持ちで来たと思います
    スケ連には何も言ってないのかしら?
    と、思ってしまいました
    好きにやる代わりに応援もいらないとか…
    あの応援席のやる気無さを見ると悲しくなりました
    坂本さんだけ声出してた気がします
    もう終わった事ですね…
    たらればは言いたくないけど、羽生さんが夜中練習しなくてもいい環境があったらなぁって思います
    マガジンさんはいつも羽生さんに寄り添って下さる
    そういう気持ちにさせた推しは最高だなって思います
    他社のカメラマンさん達も推しの素晴らしい写真を撮って下さって嬉しい悲鳴ですね(*^^*)

    • Jun より:

      おのさま

      応援席での日本関係者の様子は頻繁にカメラで抜かれていたので、羽生さんの演技中の各者の態度が色々言われてますが、私自身は正直そこまで気にならなかったですね。

      羽生さんって、そもそもあそこに座っていた人間(選手に限らず、コーチ・連盟関係者含めて)と比べて、はっきりいって格が違いますし、誰と仲が良い・悪いとか、応援してもらいたいとか、別にあんまり・・・という感じ。世界中のゆづファンが彼に祈りを捧げつつ、テレビの前に釘付けで、そして皆が拍手を送っていましたからね。

  2. Sennin より:

    マガジンの文字部分はまだ読んでないのですが確かに写真が多かったですね?
    しかもいつも毛受カメラマンなのにどうしたんですかね?
    山口さんは現地でも結弦くんと映って誰だったか帰りの飛行機待ちで
    くたびれてる山口さんを写してツイして下さる方もいました。カメラマンさん達
    本当に競争かもですがでもお互い協力もしていて良いですね。全てが結弦くんの
    縁です。ところで私は真央ちゃんがなんでキムヨナに負けるのかと思ってその時
    プロトコルというものを見ました。それだけでしたけど 笑笑

    今日の紹介してくれてるバンドは54年前ですよ。Junさん生まれてないです。
    私でも中学くらいかなあ?よくぞ動画ありましたね?音は悪くても昨日もですが私は
    体に入りやすいです。昔は海外勢を聴くにはラジオが手段であとはレコードでした。
    という訳で知らないグループです。この頃はビートルズが全盛ですね。
    ビートルズが日本に来た武道館でやったのかなあ?兄が好きだったので私、弟でテレビにかじり付いて白黒画面を食い入るように興奮して観た日のことを思いだしました。
    あとジミヘンとはジミーヘンドリックスのことでしょうか?

    • Jun より:

      Senninさま

      海外の昔のライブ映像とか歌番組の映像(おそらくビデオテープに録画したもの?)でも、YouTubeにいっぱい上がっています。そんな貴重な映像を簡単に無料でチェックできるので、いい時代になりました。

      ジミヘンはもちろん「ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)」のことです。