月曜発売の「Sportiva」を発売日に購入しました。近場の書店で「残り2冊」だったので、危なかったです。
もともとこの雑誌はそこまで「ゆづ成分」が濃いわけじゃないので、濃度的にはこんなものでしょう。能登さんのお写真が目玉ですが、企画もNumber PLUSとかぶりが無い感じなので、楽しく読ませていただきます。
そして、藤井聡太棋聖への挑戦者を決める「棋聖戦挑戦者決定戦」では、永瀬拓矢王座が勝ちました。
永瀬さんと言えば、藤井棋聖と研究仲間でもあり(さすがに今は中断していると思いますが)、10歳年下の後輩棋士に対して、あまりに熱い「リスペクト」の気持ちを公言していることは、将棋ファンの間では有名です。他の世界では珍しい人間関係のような気がします。
棋聖戦五番勝負の第一局はホテルニューアワジで6月3日(金)に行われます。
メタルジョギング・チャレンジは48日目。カルメン・マキ&OZの『カルメン・マキ&OZ』(1975年1月)です。日本のアーティストは、「19日目」のFlower Travellin’ Band以来、2組目です。
カルメン・マキさんは、もともと舞台役者としてキャリアをスタートさせたものの、ジャニス・ジョプリンに刺激を受けて、ロック歌手に転向したという異色の経歴の持ち主です。ただ、音楽的にはまったくジャニス・ジョプリン的ではなく、Deep PurpleやBlack Sabbath、あるいはプログレッシブ・ロックの系譜にあるような気がします。本作は6曲収録で43分と各曲が比較的長めで、その後半部分に興味深い展開が用意されています。
まず、強く印象に残ったのが、3曲目の「Image Song」です。冒頭のキーボードのメロディラインが何とも言えないもの悲しさと不穏な感じを醸し出していて、これを聞いて、私は「Final Fantasy 9」の「クジャのテーマ」がパッと頭に浮かびました。「FF9」は羽生さんもプレイしていた名作です。
本作と言えば、ラストの6曲目を飾る「私は風」でしょう。楽曲自体は世界水準のプログレの大曲で、日本語がまったく分からない海外のロックファン的には、ピンク・フロイドやイエス、キング・クリムゾンを聴くようなノリで楽しめるのではないかと。
ただ、日本人の私がこの曲を聴くと、やっぱり歌詞が気になります。その歌詞世界は、一言でいうと、まさに「昭和時代の不幸な若い女性の内面描写」なんですよね。松本清張の作品に出てきそうな感じです。このような境遇の女性は、清張作品だと悪い男に犯罪に巻き込まれるわけですが、本曲ではそういうことは無く、「汽車に乗って、一人で傷心の旅に出る」という感じになります。
私もちゃんと歌詞カードを見ながら音楽を聴いたわけじゃなくて、マシンの上で走りながらなのでそこまで正確に把握しきれてないですが、6曲全部が「若い女性の失恋」に関するものじゃないかと。ただ、平成以降の女性の失恋ソングって、「男にあんなひどい仕打ちをされた。だから私はこう言ってやった」といった応酬を具体的に描写している印象なんですけど、本作に登場する女性は基本的に「悲しみを自分一人で内面に抱え込んで、悲しみにくれる」というもの。時代がそうだったのかもしれませんね・・・。
そして、まだまだ現役でバリバリ活動されています。素晴らしい!ウチの両親と同世代ですが、こちらの2020年秋のライブ映像を見る限り、声はまったく衰えていませんね!前述の通り、歌詞世界がいまの感覚とかなり違うので、いまの若い人が聴くと、かなり新鮮なんじゃないでしょうか。
では、また明日!
Jun