内村・羽生対談完全版(1.14)感想

内村・羽生対談完全版(1.14)感想

12月29日の録画ミスを完全に忘れさせてくれるような、素晴らしい内容でしたね。どこの番組とは言わないですが、「完全版」といっても大したことない場合もあるんですけど、今回の対談に関しては、「完全に別の番組」と言っていいでしょう。これは永久保存版ですね。

以下、印象的だった点をまとめておきます。

なぜこの完全版の放送が実現したかと考えたときに、スポンサーのKOSE(雪肌精)さんの影響が絶大だと思います。まだ編集していない方、雪肌精のCMがガッツリ流れていますので、ぜひご確認ください。

・こういう形でKOSEさんが名を連ねていると、いくらフジとは言え、余計な手を加えることができないわけですね。昨年末29日の短縮版では、なぜか鍵山さん&宇野さんの映像がねじ込まれていたわけですが、今回はまったく登場しておりません。おかげで、皆さまの編集もラクチンでしょう。

・なぜ羽生さんが内村さんをそこまでリスペクトしているのか、体操をそこまで熱心にフォローしていない私のような人間には、そりゃ実績は凄いけども、いまいちピンと来ない部分もあったんです。今回の完全版では、内村さんの五輪の映像がふんだんに使われているだけでなく、フジのスポーツ番組の映像でしょうか、海外合宿での練習の様子やトレーニングノート等々、補足映像の活用が的確でした。真昼間のBSでやるような内容じゃなく、地上波の夜のドキュメンタリーとして放送すべきクオリティですが、まぁ、そうなるといろいろと大人の事情が・・・。内容が最高だったので、この形がベストだったと言えるでしょう。

・TwitterのTLで話題になっていた「レッテル」云々の部分は、そこまで羽生さんも力を込めて発言している感じではなく、採点に対する「疑問」という部分も、文字で見るほど強いトーンでは無かったです。むしろ、「若い頃よりも、良い練習を、その意味をより深く考えて、効率よく取り組んでいるのに結果に表れないことも含めた、様々な葛藤」と言う部分で、羽生さんが内村さんの見解を求めているようでした。

興味深かったのは、「スコアは気にしない。自分の演技ができればいい」という内村さんと、そこまで割り切れず「繊細」な羽生さん。しかし他方で、加齢による衰えという「年齢という固定概念(固定観念)」は、羽生さんの方が切り捨てられるようになっている部分です。内村さんのような考え方でも加齢という「固定観念」を突き抜けられないという所は、人間心理の複雑さだったり、体操とフィギュアの置かれている状況の違い等が関係しているのかもしれません。

自分に引き寄せて考えてみると、勉強でも仕事でも、「いまの方が、ちゃんと考えて適切な準備が出来ているのに、結果が出ない(評価されない)」ということは、私自身でも思い当たります。ある程度テキトーにやっていても結果が出ていた時の自分をどう評価すべきか。だからと言って、今ちゃんとやっても結果が出ない自分が、テキトーにやって結果を出せる保証なんて無いわけで、歯を食いしばりながらちゃんとやるしか無いんですよね。

・しょせん他人なんて「外野」なので、その大半の人たちは数字や結果しか見てくれません。でも、そんな外野に毒されて、自分まで数字や結果に囚われてしまって、どうすんの?という話なんですよね。結果が出ないからこそ、いろんな工夫を絞り出して頑張ってきた。試行錯誤しながら投げ出さずに続けているそんな自分を、自分が褒めないでどうする?ということなんです。

・こんなことを、自分自身へのエールにしたいと思いますし、僭越ながら、羽生さんや内村さんはもちろん、結果が出なくても腐らずに頑張っているすべての人たちを応援したいなと思います。

とまぁ、今回の完全版を見ながら、こんなことをが頭をよぎりました。しかし、羽生さんも同業の人にはここまで突っ込んだ話は出来ないし、それは内村さんも同じだったかもしれません。レジェンドと言われるアスリート個人にフォーカスしたドキュメンタリー番組とはまったく違ったテイストで、二人の天才が共感し共鳴する瞬間を目撃した感がします。

そして、羽生さんのラブコールを内村さんも受け止めて、notte stellataの共演に至ったのではないかと。notte stellataの方は日テレさんですが、おそらく二人の対談は、また必ず行われると思いますね。楽しみにしています。

では、また明日!

Jun


にほんブログ村

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)