第1局 4月11日(火) 江戸総鎮守 神田明神(東京都千代田区)
第2局 4月23日(日) 名古屋東急ホテル(愛知県名古屋市)
第3局 5月6日(土) か茂免(愛知県名古屋市)
第4局 5月28日(日) 浄土ヶ浜パークホテル(岩手県宮古市)
第5局 6月17日(土) 柏の葉カンファレンスセンター(千葉県柏市)
3月16日(木)に叡王戦挑戦者決定戦が行われ、菅井竜也八段が永瀬拓矢王座を破り、藤井聡太叡王への挑戦権を獲得しました。
菅井八段と言えば、「振り飛車党最後の砦」と言われる存在。将棋の戦法は、飛車の使い方に着目して、「居飛車戦法」と「振り飛車戦法」の2つに分類できるのですが、現在のプロ将棋界の大半は「居飛車戦法」の使い手(居飛車党)なんです。藤井聡太五冠はもちろん居飛車党ですし、歴代のレジェンド棋士、加藤一二三九段や羽生善治九段も居飛車党。さらに言うと、将棋AIは「居飛車戦法」を高く評価していて、飛車を振った途端に、「あなたのその手は悪い手ですから、飛車を戻してください」と判定する始末です。
ただ、アマチュアや女流棋士界では、振り飛車愛好家の方が大半。理由としてはいろいろあるんですが、「自分が好きで覚えた戦法をそのまま指しやすい」「覚えなきゃいけない知識量が少なくて済む」「指せば指すほど経験値が増える」といった点が挙げられます。そんな私も、もちろん振り飛車党です。
逆に、居飛車戦法は「戦法を覚えても、想定した局面になりにくい」「AIを使って日々新たな手順が掘り起こされるので、覚える量が膨大」「ちゃんと覚えていないとすぐに負ける」といったハードルの高さがあります。大変だからこそ、そこを乗り切ったプロ級の人たちはそれを武器にできるんですね。
プロ棋士の先生、しかもトップ10に入ってくるようなレベルの棋士がご自身の将棋をオススメするというのはなかなか無いです。「AI?なにそれ?」という感じで、アマチュアにも理解しやすい将棋に独自の工夫を加えて、勝負師魂で、藤井聡太さんという絶対王者に挑みます。
――タイトル戦で藤井叡王に振り飛車党が挑まれるのは初めてです。ファンが期待されていると思います。
菅井 ファンの方は振り飛車党が多いです。いまの時代は振り飛車が苦しいんですけど、十分に勝負できるところを見せたいと思います。
「記者会見」でも、「ファンのために振り飛車で挑む」と宣言されてますし、大熱戦になることを期待したいです。これで菅井八段が叡王奪取となれば、振り飛車が見直されるかもしれません。
では、また明日!
Jun