ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。放送時間は土曜夜7時からです。このトーナメントは収録対局で、おそらく名人戦が始まる前の3月下旬頃収録かなと思われます。
なんだか藤井聡太さんが叡王を失冠したことを「この世の終わり」みたいに受け止めているネットの意見・ネット記事をチラホラ見かけましたが、まぁ、叡王戦五番勝負で藤井さんが負けた3局は普通に「終盤の読み負け」が明らかだったので、それだけ伊藤新叡王の終盤力が安定していたということでしょう。
ただ、その強い伊藤叡王も、他棋戦の予選はけっこう負けてまして、藤井・伊藤のタイトル戦での再戦は最短でも来年2月の棋王戦になります。もちろん棋王戦のトーナメントを伊藤さんが勝ち上がらないと、藤井棋王には挑戦できません。すると、その次は4月の叡王戦で、藤井さんが叡王戦の挑戦者になれば、実現します。伊藤さんが叡王位獲得に満足せず、その後も調子を維持できるのか？藤井さんも八冠復帰を目指して頑張れるのか？あるいは、「藤井さんのいない今こそタイトル獲得のチャンス！」とばかりに他の棋士が叡王戦に全力投球するのか？「この世の終わり」でも何でもなく、将棋界が活況を取り戻すためには、必要な出来事だった気がします。
さて、チーム藤井です。「藤井・羽生」の揃ったドリームチームと下馬評も高かったのですが、チーム豊島との対戦では苦戦を強いられて、「5-3」のスコアで何とか逃げ切りました。今回対戦する「チーム天彦」は、振り飛車党に転向して粘り強い棋風にさらに磨きがかかった佐藤天彦九段、伊藤匠叡王と同門で成長著しい斎藤明日斗五段、アベトー初参加で三間飛車のスペシャリストの山本博志五段と、チーム豊島とはまったく棋風の異なるメンバーです。
「対振り飛車」は藤井さんも羽生さんも上手いので「チーム藤井」の有利は揺るがないですが、例えば、羽生さんは公式戦で斎藤五段に負けてますし、組み合わせによっては接戦も予想されます。チーム天彦の頑張り次第では、「下剋上」も十分にあり得ますので、接戦になることを期待していますよ！
では、また明日！
Jun
