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壷井君。フリーは133.29の10位。合計195.88で14位。ショートの20位から6つ順位を上げました。3Aは2本ともに成功。3Lzで着氷で乱れた以外は、ほぼクリーンな内容で、よく頑張りました。全日本ジュニアで優勝した意地を見た気がします。今季序盤は苦労していましたが、3Aを成功させた秋以降、殻を破りました。
来季は、日本男子のジュニアの層がさらに厚くなりますが、そこで切磋琢磨してさらに強くなってもらいたいです。
島田君。フリーは137.89の8位。合計212.78の9位。冒頭の4T-3Tの、特にクワドは見事でしたが、3Aの転倒は痛かったですね。中盤の4TもDGで転倒。今季の島田君は、ミスの少ない安定感が躍進の要因だったと思うのですが、どうも、4Tを入れるようになってから、3Aを含めて、ミスが目立つようになりました。
やはり、クワドを入れるというのはそれだけ神経とエネルギーを使うことになるので、他のエレメンツに影響が出てくるのでしょう。しかし、怪我なく1シーズンを戦い抜いたことが収穫です。おそらく来季はシニアに上がると見ていますが、身体作りも含めて、強くなって来シーズン戻ってきてほしいと思います。
グラッスル。フリーは143.48の4位。合計224.67の3位。冒頭の4Lzは転倒とUR。つづく4LoでもUR。3Lo-3Tにも両方にURがつきました。
ユニバを優勝した同じイタリアのリッツォと比較してしまうんですが、ジャンプの技術はグラッスルの方が高いかなと思います。ただ、スケートが伸びなくて、つなぎが面白くないですよね。良くも悪くも、ジャンプしか見どころがないプログラムで、エンタメ度を全面に出しているリッツォとは対照的で面白いです。
今後クワドが安定してくると、スコアはかなり出ると思いますが、もう少し表現面やスケーティングで成長してくれることを楽しみに待ちたいと思います。
サヴォシン。フリーは150.95の1位。合計229.28の2位。もう19歳なんですが、世界ジュニアに出場してきました。冒頭の4T、つづく4Sをしっかり成功させたことで、ショートの6位からいっきに順位を上げてきました。
プロトコルだけを見ると、「4回転(TES)の暴力」で躍進したように見えますが、彼は腕の使い方がしなやかで、けっこう好きなんです。グラッスルと比べると、柔らかいですよね。さすがロシアは、やはりそういう所をきっちり指導して、というか、私自身がそういう部分に注目しているというのは、「ロシア仕込みのフィギュアスケート」が私の基準になっているんだなと再認識しました。
来季は間違いなくシニアでしょうが、4回転の精度を高めつつ、柔らかな所作も併せ持つようになると、ロシア男子のトップを狙える選手になると思います。
樋渡君。フリーは148.82の2位。合計230.32で優勝。キスクラでのコーチの表情を見るだけでも面白いので、そちらも必見です。例のソチのパリ散後の小林強化部長のリアクションに匹敵するインパクトでした。
演技も良かったですよ。4T-3Tは見事でしたし、全体的に安心して見られる質の高さでした。難しいジャンプを比較的スパスパと決めているわりに、単発のダブルに抜けたトウループは謎でした。でも、最終滑走のプレッシャーに打ち勝って優勝したのは大きいですね。
今回残念だったプルキネンとともに樋渡君も成長してくれると、ジャンプ偏重なアメリカ男子シニア勢の面々に新たな風を吹かせてくれると思います。前にも書きましたが、来季シニアに上がったら、ぜひNHK杯にアサインされるといいですね。
では、また明日!
Jun
コメント
樋渡君ついにやりました。まさか優勝と思ってなかったのでしょうね?コーチもですがドリンク飲んで直ぐだったか?樋渡君の驚きようが最高でした!その後二人でハグ、喜びを前面に出す選手は好きだなあ。観ていてこちらが嬉しくなりました(笑)彼は、結弦君の4Tの軌道を真似してるけど出来なかったと日本語でインスタグラムで発信してましたね。演技の方なんですが、前から樋渡君については柔軟性もあって私は好感をもっていてコメントも書かせて頂いてますが、じっくり見てみるとそりゃあスタイルがいいに越したことはないでしょうがそれを感じさせない演技ですね。足上げ一つみても高く真っ直ぐ上げて綺麗です。結弦君の軌道を頑張ってもっと飛躍して私もNHK杯に来てほしいと思います。
壷井君は立派でしたね。よく頑張った!
島田君も頑張った!仰るように4回転入れるようになってから崩れ気味です。そもそもジャンプは得意なんでしょうかね?日本にいる時からそんなにパッとしていなかった印象です。ランビの振り付けだけあって編曲と振り付けに助けられている感じです。スケーテイングスキルはあがってきていてMOIで宇野君のステップをやりましたが「上手いなあ」と思いました。が、身体が硬いのではないでしょうか?猫背で動きも硬い印象を受けますしジャンプの空中姿勢の脚をもうチョットなんとかした方が良さそう。島田君、お父さんのご友人のお陰で木下グループから支援を受けてスイスにも行けて頑張ってるんですね。来季あたりにもっと上手くなるでしょうね。シニアに上がりますか?早い気もしますが下がつかえているので須本君と来季はシニアで暴れて欲しいですね。
ゴゴレフ君怪我が心配ですが、ジャンプはお手本ですね。軌道の動きと回転とリズムもいいし素晴らしいですね。今季はレベルの高い世界ジュニアを観させて頂きました。
senninさま
島田君については、もっと頼りなかった時期を私は知っているのでね・・・。例えば、2015年7月のSEIMEIのお披露目のあったDOIを私は現地で見ていますが、あの時の島田君なんて完全に子どもでした。
何が大きく変わったかって、「俺のスケートを見ろ!」という自己主張を、演技を通してできるようになったことだと思っています。そりゃやっぱり、世界で一番イカした師匠に日々スケートを教わっているんですから、自信を植え付けられるはずです。ボディバランスやジャンプの細かい所も、毎日ランビさんに言われているはずで、これからもっと良くなってくると思いますよ。
樋渡くん、良かったですね。オリジンぽい衣装にビールマン装備で、羽生選手リスペクトなんだろうなと思っていましたが、ダブルに抜けた4Tは、入りを真似していたそうで、微笑ましく思いました。3L後の足上げもそうかも知れませんね。島田くんより日本人ぽい外見ですがキスクラのリアクションはやっぱりアメリカンだなぁ、と。N杯インなら人気出るでしょうね。
壷井くん、ほぼノーミスで笑顔で終われて良かったですね。島田くん、クワドを跳び始めて、安定する迄の過渡期なのかも知れませんね。ランビ先生が付いているので、しっかり見てくれると期待しています。
フリー1位のサヴォシン、仰るように滑らかですね。ノーミスで本当に見応えがありました。来季以降ロシア男子を底上げする存在になるかも知れませんね。
ととちゃん さま
サヴォシンは一番良かったです。もしかすると、表現面ではプルキネンにもかなり迫れるような、柔らかな所作が本当に魅力的です。
それでいてジャンプの技術も高いですから、シニアに上がったら、一気に先輩たちを追い抜く可能性だってありえますね。ロシア男子のシニア勢ははっきり言ってモタついているので、ガツンと喝を入れてもらいたいです。