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正直いって、逆転は無理だろうなと思っていて、もっと言うと4Loも厳しいだろうなと予想していました。
前者はともかく、冒頭の4Loを成功させた瞬間は、「よしっ!」とテレビの前で絶叫している自分がいました。お茶の間の男子はみんなそうだったんじゃないかと。続く4Sの軌道に入ったとき、「来い!来い!来い!」と声を出しつつ見守りました。なんとか着氷をこらえて転倒には至らず、十分頑張ったと思いますね。
そこからはもうパーフェクトと言ってよいでしょう。4T-3Aも、4Tの着氷にかなり余裕があったので「これは大丈夫だろ」と確信していましたし、ステップのレベル3が謎ですが、それも些細なことです。
なんというかあっという間の、4分間でした。それは今季からフリーの競技時間が30秒短くなったからというのではなく、これまで見た3試合のどのOriginよりも短く感じられました。それだけこの日のOriginは、特に濃密で、しかし簡潔に、技術と芸術の粋を結集したプログラムだった証拠ですね。
4Loを降りた瞬間、4T-3Aが決まった瞬間の歓声も凄かったですけど、テレビの画面越しだとなかなか迫力が伝わりきらない部分もあります。この動画は貴重ですね。歓声だけでなく、会場全体が「揺れている」のがよく分かります。
右足首を考慮して、今季のフリーではシーズン最初から3Lzさえ入れない構成でしたが、「エッジ系のジャンプ(4Loと4S)がこれだけ会場の氷の影響を受けること」が分かった以上、来季「勝つこと」を考えるなら、4Lzを取り戻して、4Fを導入するという判断になるのも仕方ないかもしれません。
そりゃ、4Aが実戦投入できるレベルまで仕上がったら無敵ですけど、そこまでの「繋ぎ」として一種類増やすということは検討されそうです。
なんだかんだ、「勝つ」とか「種類を増やす」ということが前提になってますけど、いやいや、羽生君には、まずはステイヘルシーで、体調最優先で競技を続けてもらいたいです。
ほぼパーフェクトなOriginを見ることができて、ロステレのOtonalとともに、しばらくヘビーローテーションになることでしょう。本人も納得した内容だと思うので、来季は両方新プロになるのかな?と予想します。・・・この両プロ(特にOrigin)は北京シーズンで「再登板」というのも、あるかもしれないですしね!
では、また明日!
Jun
コメント
何よりも、羽生さんが無事に復帰して、今できるベストな技術と、魂を揺さぶる神々しい演技で今期を締めくくってくれたことに感謝します。流麗なジャンプ、研ぎ澄まされた所作、爪の先まで手抜きが一切ないポジション、迷いのない視線を、この四ヶ月間待っていました。
私も4Loを無事に降り、カウンターが3点半ばのGOEを打った時点で、大丈夫!大丈夫!と叫んでいました。伊の解説者がこの4Loに1点しか加点しないジャッジは何者かと怒ってますね。200点を超えたときは、ひょっとして前の埼玉やヘルシンキの再来か、とも期待してしまいましたが、今はこの人の復帰と来季への炎が消えていない喜びに浸りたいです。
勝負としては、TESの威力で、ネイサンに全て着氷されてしまうと仕方ないですね。いつもは着氷姿勢が前のめりで美しくないですが、このFSは比較的綺麗に流れてました。しかし、助走たっぷりで工夫のない3Aに4点つけているジャッジはいただけない。
ネイサンのスケートはマークシート方式で白黒欄を埋めている、淡々と問題(エレメント)をこなしているように見えます。白黒でいえば白には間違いないですが、羽生さんやジェイソン(SP)のマチュアな匠の技を組み合わせた総合芸術を観た後には味気ないこと極まりない。PCS高すぎませんか?
今季絶不調なコリヤダがようやくクリーンなFSを滑り、ポーカーフェイスながらまあまあのドヤ顔が見れて満足です。ポスチャーと所作が美しく、羽生さん以外では、ハビエルと並んで好きな選手です。来年こそユーロで優勝してほしいです。タラソワさん、子分じゃないからって、これ以上虐めないで欲しいです。
Fakefurさま
ネイサンの演技は、高難度ジャンプのインパクトという意味で、そして一回見れば十分という点でも、トゥルソワに通じるものを感じています。トゥルソワは、同じエテリ門下の中で、表現面やスケーティングあるいはスピンで、コストルナヤやシェルバコワには及ばない。そこを本人もコーチ陣も分かった上で、曲がBGMと言われようが、衣装があんなのだろうが、高難度を跳び続けるしかない!と割り切っている。その開き直り方は、ある意味で清々しく思います。
「ネイサンのPCSが出過ぎ!」という意見はたしかに私も同感なんですが、女子ジュニアとの比較という点で見ると、トゥルソワのPCSは、今季になって明確にコストルナヤよりも低くつけられるようになって、さらにシェルバコワよりも低くなってしまった。おそらく、ネイサンのPCSが羽生君を上回ることは無いにせよ、「トゥルソワとコストルナヤの差」ぐらいで落ち着くのかな?と予想します。
スケートの質という点では、羽生君が他の選手を圧倒的しているのは、おそらく専門家は百も承知のはず。でも、「スケート界を盛り上げる」という「配慮」から、二人の間のPCSやGOEをこの辺りのスコアで落ち着けようということかもしれません。羽生君もメラメラモードになってくれたし、結果的には来季楽しみになったのは「スケート界にとっては好材料」ではないかと。
日本のように、実力も無ければ向上心もない宇野選手をゴリ押しした結果、周囲の期待に答えられず本人がふてくされて迷走中という、スケ連の見る目の無さに比べればはるかにマシかなと感じています。
羽生さんとネイサン、コストルナヤとトゥルソワのPCS比較はなるほどと思いました。
ただ、コストとトゥルはロシアでしかも同門なので、あれだけ明らかな差があれば、点差をつけるジャッジの心理的抵抗は低いと思うんですよね。こちらの相手は爆盛りジャッジが多い米国で、ネイサンには巨大企業がスポンサーについてますからね。八百長を助長されやすい土壌が強いように思います。
今回、表彰台に立った3人のうち2人が、ジャンプ>>>>表現の選手でした。ヴィンスがどちらの方向を目指すのか分かりませんが、トランジションのない、難しい入りのない、着氷も美しくないジャンプに加点がつき、エレメントをこなすだけのマークシート方式がフィギュアの主流になるのかと思うと憂鬱になります。
Fakefurさま
ヴィンスは、ジャンプを跳んで降りる技術はめちゃくちゃ高いと思います。彼はほとんど転んだり抜けたりしません。しかし、回転がグレーなジャンプがとにかく多い。
今季あれだけ刺されていても、コーチのトムZは構成をほとんど落とさなかったので、ヴィンスに関しては、ジャンプ重視の方向性で行くんじゃないですか?
ところで、メダリスト会見のネイサン&ヴィンスを見ていると、日本代表会見の宇野&田中とは大違いで、お行儀が良くて失言もしない。人前に出て喋るにあたって、やっぱりしっかりした教育を受けているのは大事だなぁと痛感しました。
SP、FSともJUNさんの感想に近いかな。両演技ともジャッジ向かい側、3列目で見てきました。まだ映像は見ていませんが、4Lo前の緊張感、4Lo意向のボルテージ。ヘルシンキでの演技後以来の会場の熱と揺れは凄まじいばかりでした。
明日以降は他選手の感想もお聞かせいただけるのでしょうか。
今回のジャッジスコアを見ると、クリケットも方向性を変えてくるかもしれませんね。アスリート性、アスレチックというべきかも?に特化してくるやもしれません。流れが生まれたネイサンのジャンプ単体は素晴らしい。クワドのスポーツ味は興味を惹きます。
先ほど目にしましたが、男子の視聴率平均が24%越え、瞬間は30%越えだそうです。昨年は平均で10%強だったらしいので、羽生さんの復帰?には一般の方も関心があったのでしょうか。
フィギュアの未来に関心はありませんが、繋ぎや優雅さ、舞踊という側面の比重の変遷は幾度もありました。繋ぎを簡素化して、なおかつシームレスなエレメンツに徹するなんて、羽生さんに可能でしょうか。
ネイサンの演技には惜しみなく拍手しますが、羽生さんの「青臭い熱」はどう受け取るべきなのか?が正直なところ。ネイサンのビジネスに徹した発言に素直に乗っている気がしないでもない。ネイサンの、あの軽いリスペクト発言など、聞けば分かるでしょう。まぁ、承知の上での言動なのかもしれませんが。
五輪ではスポンサーもかなり付いたネイサンも、結局アメリカでは人気にはならなかった。日本で盛り上げるにはVS羽生の構図が必要なのでしょう。
健康体ならまだしも、羽生さんには無謀といって構わないと思っています。宇野くんでよいではないですかね。年々「劣化」している現状の宇野くんでは勝負になりませんが、一念発起「進化」してもらいましょう。
唯一の推しですから、心配も応援もしますが、物理的な無茶はして欲しくはないですね。
ごろ寝さま
羽生君の構成について言えば、フリーの「4T-3A-SEQ」は「羽生君の趣味の世界」なので、おそらく「来季はあれはもうやめようね」という話にチーム内ではなっていると思います。
そして、今季は選曲の面でもジョニー&プルへの「トリビュート」で、これもまた「羽生君の趣味の世界」でした。これを、ネイサンに勝つために「最適化された選曲と振付」をジェフ&シェイに依頼して、作り込んでいく。「勝つための選曲」「勝つための構成」「勝つための振付」って、バラ1やSEIMEIを超えるものって何だろう?と、私はワクワクしていますね。
そして、今季と比べたら、ブライアンも羽生君に対して「コーチングしやすい状況」なんじゃないかと。「4Aだけがモチベーション」というスケーターに、教えようがないですよね。むしろ、ブライアンやトレーシー、そしてブリちゃんはよく羽生君の面倒を見てくれた、という見方もできます。
でも、来季に向けては、「負けは死も同然、なんじゃないの?」とプッシュできますからね。同時に、ケガに繋がるような無茶な練習に対してもブレーキをかけることができるので(「怪我したら、ネイサンに負けっぱなしになるぞ!」と)、選手とコーチとの関係も本来の理想的な形に戻るような気がします。
4Loの練習を凄くしている情報をSNS等で目にするたびに、ジェイソンが鬼軍曹というのがこれなんだな?と感じてました。そんな練習して右足首は大丈夫なのか?と私は心配で、今季はルッツを入れてないことからまだ跳べない足首なんだろうなあと推測していました。そんな中、フリー当日はリンクインするときいつもの顔だったのでこれはヤルゾと思いました。あとはJunさんと同じですね(笑)テレビ観戦なのにエレメンツが上手く行くたびに歓声を上げている私、会場の熱気は凄かったなあ。あの場にいたかったです。
エキシビションだけチケットが取れていたのでスモメダの整理券をもらいに早く出かけるつもりでしたがOriginで興奮し過ぎて眠れず断念した次第です。
それにしても、本質のゆづが戻ってきてしまいましたね(笑)これからも心配かけさせるリスクも多いながら一緒に闘って下さいと本人がフアンに言うのですから、これはもう応援するしかないですね?
氷のことは結弦君がJr.のときからの仲間なのかな?ツイッターで同じ事を語っていました。ジャンプについては加点も違ってくるし元々増やしていく事は考えていて話したのかな?と個人としては思っています。やはり国別は欠場と発表されましたね?私は最初から出ないだろうなと考えてましたが…。他の人にも譲れるしいい面もありますね。最後に渾身のOriginが観れたのは本当に幸せでした。モニュメントなどありますが仙台に帰って家族でゆっくりして貰いたいですね。
昨日はエキシビション見て来ました。たまアリーナは初めてで400レベルでほぼ天井、もう恐ろしかったし選手は豆粒、休憩は20分しかなく友達もJunさんのブログを読んでいるので「庄屋が入ってるビルだったよね」と急ぐのですが、天井から出るだけでもそりゃあ大変でした。出口までが遠すぎた!
演技の方はいろいろ感想がありますがなんと言っても結弦君の春ちゃん、また変わってたけど照明の工夫も凄いけど天井からみると誰がスケートが巧いか一目瞭然、結弦君のエッジワークの巧みさ、しなやかさ、ムダな力みが全くなく氷ではなくて水面をふわ〜と遊んでいる感じ、音が無いんです。音楽はなってるけど…。全員スタオベでした。こういう選手が金メダルでしょ?
金メダリストのネイサン君をとにかくたててましたね。そしてフアンに心配かけたのと、満員御礼にした私達への感謝もあるのかな?ワールドが成功した思いもあってかいつもより丁寧に立ち止まりゆっくりと動きながら、私達のような天井にまでしっかり見つめてくれて「ありがとう」を連発してくれる結弦君に拍手と涙が溢れる私でした。
senninさま
まぁ、ぶっちゃけワールドは毎年ある大会ですし、羽生君もすでに2回勝ってますから、彼が今回の負けで「本来の彼」を取り戻したことが大きいんじゃないかと。怪我については、私は別のコメ返でも触れましたが、むしろコーチ陣は今よりも羽生君にブレーキをかけられると見ています。
私は、羽生君の潔い所が気に入っています。5歳年下の他国の選手に対して、スケートのスタイルもこれだけ違うのに、自分自身の負けを受け入れて、勝者として称えてリスペクトしている。これぞスポーツマンシップですよ。
残念なことに、日本の先輩スケーターの中にはこの真逆の発想で、後輩を(自分のオタを動員して)妨害しディスることを平気でする連中がいました。なんと女々しい連中か。羽生君には、この悪しき慣習を木っ端微塵に粉砕して、健全な文化を作ってもらいたいです。
仰る通り、畳み掛けるような展開に 私もあっという間に終わった印象を持ちました。
プログラムの性質や、怪我明けという背景もあるのかも知れませんが、あのヘルシンキのホプレガも凌駕する、圧倒的な凄みがあったと思います。正に王者の滑りでした。
今後、足の状態と相談しながら4回転の種類を増やしたいとのこと、実際可能なのか分かりませんが、羽生選手なら効率のよい練習を
積むことが出来るのかも知れません。彼の精神力なら様々なフィジカルな問題も解決していけるのかも知れない、そう思わせる強さでした。国別をWDして、当面は治療に専念ですね。来季以降、どんな形で試合に出場するにせよ、この宝物のようなアスリートの現役が一日でも長くあることを願わずにはいられません。
ととちゃん さま
今回の男子シングルは祝日&土曜のゴールデンタイムでの地上波放送で、まさに「フィギュアは五輪しか見ない」という層も中継を視聴していた可能性がありますが、「これが羽生結弦のプライドだ!」という滑りを、Originで見せつけたと思います。ホプレガは、日本では深夜帯の競技時間でしたし、オリンピックまでまだ1年あったこともあって、注目度的にはそこまで高くなかったんじゃないかと。そもそも、いま一般層でレックレやホプレガを知っているのは、かなりの「通」と言っていいでしょう。
国別欠場という決断は、すでにチケットを持っている方には申し訳ないですが、ゆづファンの多くは支持していると思います。ワールドで羽生君は負けはしたものの、みんなが待ち望んでいたOriginの完成形に近いものを見られたということで、十分満足のはずです。じゃなきゃ、バチが当たるというものですよね。