2020年1月4日発売。1,200円+税。
もはや、「記者座談会」から読むことが、私の場合「恒例」になっています。
原因は「疲れ」なので、
シリアスになる必要なし。
2月の四大陸が、
3月の「夢成就」へのキーになる!
この見出しに、皆さま「ニヤリ」とされたのではないかと。
――連戦という意味では、2015年のNHK、ファイナル、全日本も同じ「3連戦」でしたね。当時、羽生選手は20歳から21歳になる期間で、年齢的なものとはあまり考えられないですが。
高木 まあ、当時は4回転が2種類、3本でしたからね。
吉田 構成が高度になっているぶん、体へのダメージが大きくなるわけですから、ファイナル、全日本を高次元で戦うにはGPシリーズは1戦目、3戦目あたりに出て、その後は調整、練習に当てるのがいいのではと思います。羽生選手の場合、GPシリーズであればMAXの構成にしなくても勝てると思うので、GPの期間中は4回転は2種類、3本くらいにとどめておいてもいいのではないか。それで、前半戦でファイナル行きを決めておいて、あとはクワドアクセルを練習するとか。
この議論は皆さまとも沢山してきましたね。山口さんが「年齢的なものとはあまり考えられない」とおっしゃっていますが、それは違うでしょう。年齢、試合間隔の短さ、移動距離(時差)、高難度構成、すべてが間違いなく関係しています。そして、吉田さんのおっしゃっている、「1戦目、3戦目」という可能性は、来季(2020-2021)に関しては、すでに消えています。
最終戦のN杯は論外として、2戦目(スケカナ)・3戦目(中国杯)・5戦目(ロステレ)から2戦が現実的ではないかと。GPシリーズでの「省エネ構成」戦略は、ブライアンやジスランがどれだけ「説得」できるかですね。
――四大陸に出場するのは、正直、意外な感じがしたのですが。
高木 私はファイナルが終わった段階で、出ると思っていましたよ。3月の世界選手権は、羽生選手はすべてをかけて勝ちに行くと思っているんです。4回転アクセルを完成形にして勝ちに行こうとしている。だとすれば、世界選手権を「ぶっつけ」にすることはないだろうなと。だったら、チャレンジと失敗がある程度許される四大陸を挟むだろうと思っていました。
私の場合は、トリノでの公式練習での「4Aの仕上がり具合」を見て、「本当にワールドで4Aを入れるプランで練習してきたのだな」「ならば、4CCに出て試す必要はあるだろう」と感じました。ファイナル直後の全日本で4Aを試すのは無茶なので、そうなると4CCしか「練習の場」が無い。ただ、全日本であれだけ疲弊・消耗したのは、羽生さんもブライアン&ジスランも想定外のはずで、「4CCで4Aを試せるほど回復できているか?」という疑問はあります。高木さんも、ファイナル終了時に、全日本での羽生さんのあのフリーを予想していなかったはずですからね。
――今回、優勝した会見で羽生選手に聞こうと思ったことがあるんです。「日本のフィギュアスケートシーンをつぶさに見て何を感じたか」ということなんですが、実際、全体からみた羽生選手のファンの割合はかなり多いわけで、この先、羽生選手が現役を退いたら日本のスケートはどうなるのかなと。
吉田 高橋大輔選手がシングルスケーターとして完全燃焼をして、羽生選手も踏ん張りを見せ、宇野選手が復活した。そういう意味で、今回の全日本は歴史的な大会だったと思います。
小海途 さらに鍵山優真、佐藤駿という若い力も伸びてきましたしね。
吉田 いってみれば、4世代が集まって戦った全日本ですよ。
私は、「この質問に高木さんがリアクションしていないのが全て」だと思いました。彼女は女性だからよく分かっている。「羽生結弦引退」というのは、単なる世代交代ではなく、日本のフィギュアスケート人気の「終わりの始まり」になると気づいているはずです。たしかに、今回の全日本は、男子の若手選手が台頭した試合で、いずれ羽生さんが引退した後、上で挙がっている宇野選手、鍵山君、駿君などが日本代表として国際大会に派遣されることにはなるでしょう。
しかし、「かなり割合の多いゆづファン」が、全日本やN杯はともかく、これらの選手を応援するために、国外開催のGPシリーズやワールドにまで足を運ぶことはまずありえないし、もっとシビアなのは中国をはじめとした海外のファンですよね。
先だって上海開催が発表されたFaOIについて、さっそく「羽生選手は出場するのか?」と、真壁さんに現地メディアは質問しているし、いつもの「引き伸ばし作戦」は通用しないでしょう。物分りの良い日本のスケオタのように、「たとえゆづが出なくてもFaOIを楽しもう」とチケットを事前に確保しようとする発想は無いはずです。
座談会については、以上です。明日から、他の記事を読み込んで感想をまとめたいと思います。
では、また明日!
Jun
コメント
Junさま
毎日楽しみにして読んでます。
今回、マガジンが無事発行されてほっとしました。というのも、表紙の写真がとても気になるんです。羽生選手のメダルをスケ連のマークで隠してますよね??
これは今回のジャッジに対する抗議?と思ったのですが、トンチンカンな意見だったらごめんなさい。
羽生君のファンになってから(ぴょん落ちです)憤る事が多すぎて、ゆるく真央ちゃんを応援していた頃が懐かしいです。でももう戻れない・・・沼から出られない〜!!
るるさま
はじめまして。コメントありがとうございます!
全日本の表彰式の写真については、64頁の方を見ると分かりますが、このマークは、メダル等とセットで授与された表彰状のようですよ。
おおー!!
ヤッパリ超トンチンカンでしたw
でもおかげでスッキリいたしました。ありがとうございます。
羽生君が引退したら数ある雑誌も消えていくでしょうね。かわりにアイスショー雑誌が出たりして?
彼が辞めてから後悔すれば良いわ、スケ連!っと思う事多々ありますが、今日のハビの番組でがんばっている子供達を観ると、彼らの将来が心配です。がんばってる選手達をもっと大切にしてほしいですね。
るるさま
いえいえ、私もご指摘されてから、改めて調べました。
あの八戸の子どもたちが、どのような国内状況、どんなルールの元でスケートを続けていてくれるか。偉い人たちはことごとく信用ならんだけに、個々人が頑張るしかないですね。
こんにちは 更新ありがとうございます
日本人のフィギュアスケート愛はいまがおそらくピークですね。
私も昔は伊藤みどりさんが好きで、アルベール・ビル五輪では手に汗握ってみどりさんが転びませんようにと祈ってました。もちろんテレビ桟敷で。しかしいまは韓国に四大陸選手権みに行こうかしらになってます。
Faoi上海についてはJun様と同様に考えております。日本人みたいにおとなしく出演が決まるのを待つようなことはしないのが中国人です。どちらが正しいかではなく国民性の違いです。
しかし難しいですね。現役選手だから、いや現役でなくても半年先まで無事過ごせるかどうかはわからないわけです。引き延ばすにしてもせいぜい2週間ぐらいが限度ですよね。
真壁氏のことだから手はずに遺漏はないんでょうけど、いちおう同じ東アジア人とはいえメンタルは全然違いますので。
羽生さんを取り巻く環境は彼自身の手を離れてどんどん変化しているように見えます。
彼の眞正の思いが曲げられたり利用されたりしないようにそれだけを願っています。
みつばちさま
みどりさんの銀メダルは私も記憶がありますが、「やっぱり日本人はフィギュアスケートでは勝てないのだなぁ・・・」と、幼い頃に素朴に感じたものです。
そこをどう覆すかについて、城田さんが尽力したことはよく知られていて、荒川さんの金メダルや、羽生さんのクリケット移籍から五輪連覇という形で結実しました。
最近TwitterのTLで、城田さんの講演会のお知らせを目にしましたが、いまのネイサンの高得点や、ロシア女子の台頭等、彼女がどう見ているのか興味があります。
遅れましたが、あけましておめでとうございます
4CCに出るとは思ってなかったけど、この大会のタイトル取って無かったので羽生くんとしては心残りなのかもしれませんね
全日本であんな形で勝たせたスケ連
益々苦手になりました
FaoIイルヴォーロも出るかも知れませんね
中国だけかも知れませんが楽しみです
正直羽生くんが出ないFaoIは興味がありません
出演者が多すぎると思います
Junさま、その後体調は大丈夫ですか?
こちらは元旦早々風邪引いてしまいました
マガジンはひさしぶりにAmazonで注文しましたが、本の角が酷い事もあり不安ですが楽しみに待ちたいと思います
おのさま
おかげさまで私は、徐々にいつもの体調に戻っております。最近の風邪は、熱が下がっても、油断していると嫌な長引き方をしますので、ぜひかかりつけの病院に行かれた方がよいのかなと思います。
イル・ヴォーロの話は、FaOIの発表より前に伝わっていましたけど、FaOIの上海公演はともかく、日本のFaOIでも呼ぶんですかね?
スワン1曲のためだけにツアーに帯同させるのは無茶でしょうし、かと言って、彼らの歌と他のスケーターとのコラボは、スケオタのニーズ的にどうなの?という不安もありますね。
私も恒例の座談会読み始まりでした。
そして、山口氏が2015年の3連戦を引き合いに出していることに、junさん同様違和感を感じました。佐野さんが、TVで時差を伴う移動をあれほど強調してくれたのですから、誰かから言及があってもいいのに、と、そこは若干不満でした。
GPSアサインも、1戦目はアメリカとほぼ相場が決まっているし、実際スケジュールは出ていますよね。私もスケカナ、ロステレが考えられるベストかと。
そして羽生選手後のスケート界ですが…羽生選手が活躍出来る場さえあればいいという、推しのことしか考えないメンタルに最近ますますなってきたので、細々と続けばいいのでは?と思っています。
小海途さんだって、追わなくなりますよね?何より、マガジン自体もうフィギュアを出さないでしょう。
ととちゃん さま
座談会ではけっこう「端折っている」部分もあって、最初から読んでみると、けっこう疲労の部分も言及していますね。とはいえ、2015年との比較はナンセンスでしょう。
毎回楽しみにしている座談会ですが、あくまでも「活字になること」を意識した内容にセーブしてるなと。だからこそ、リアクションしていない高木さんが「雄弁に語っている」ように感じましたね。
おっしゃる通り、マガジンは言うまでもなく、スポニチだって、羽生さんが引退したらどうするの?と。売り上げガタ落ちなのは確実ですし、そもそもフィギュアの試合は、オリンピックでメダルを獲るか、新記録更新以外で、記事にならないでしょう。もちろん、「ウチの新聞も売れなくなるだろうなぁ・・・」と、オフレコでは話していると思いますね。
2015年のNHK杯からファイナルは間隔が短いということでカナダに帰らず日本調整でしたしね。
貴重な情報をありがとうございます!
やはり状況はかなり違ったようですね。