ダンスのプロが分析する羽生さん(Precious.jp)<SEIMEI>

ダンスのプロが分析する羽生さん(Precious.jp)<SEIMEI>

今日も「Precious.jp」の菅沼さんの分析の続きです。

このサイトとTwitterは「小学館」が運営しているのか・・・とややガッカリしたのですが、他の記事の「リツイート」「いいね」が普段は一桁がやっとの所、今回の羽生さんの記事は「556RT」に「1079いいね」と、管理人はビックリしていると思います。大きな出版社なので、当然一枚岩ではないのでしょうが、女性セブン(ポストセブン)でガセネタ・捏造記事を垂れ流してる場合じゃないぞ?と、忠告しておきたいですね。

そういうモンスターのような作品を完成させてしまい、今もう一度「神聖な者」を降臨させなくてはいけないのは、完璧主義者の羽生選手にとって本当に大変なことだと思います。構成が変わったとはいえ、滑り慣れた自分の十八番を、リフレッシュした感覚で演じるのは、なかなか難しいことなので。ダンサーも踊りこみ過ぎると、当初の緊張感が薄れたり、振付の意味などが昇華され過ぎたりします。音と動きは完璧なのに、振付に魂が宿らない時があるんです。

ダンサー視点での「躍りこみ」のデメリットを指摘していて、面白いですね。ただ、フィギュアスケートでお客さんの前で滑る機会って、1シーズンでも数回ですから、場合によっては年に何十回も公演のある舞台とはちょっと違うかもしれません。しかも、ジャッジによる採点がつきまとってきますから、羽生さんに限って「緊張感が薄れる」ということは無いような気がします。

羽生選手のこの二つのプログラムは競技ではなく、もはや芸術作品。勝ち負けや技術の問題ではなく、芸術の域に達するということをご本人も目指していると思うので。今回の「SEIMEI」は競技的にミスがあったということよりも「神聖さ」を体現できていたか、という点が私は気になりました。それは、彼が目指す芸術作品において最も大事な部分であると思うので、おそらくご本人が一番悔しかった部分でもあると思います。

採点の問題をまったくご存じない(あるいは意図的に無視している)スポーツ関係者は「(ネイサン・)チェンが出ていない」という部分をことさら強調するわけですが、芸術畑の方がSEIMEIを「もはや芸術作品」と評してくれるのは嬉しいですよね。

最近ではそうでもなくなったですが、某雑誌で、まともに3Aすら跳べない男子若手選手の「表現者でありたい。表現面を見てほしい」とのインタビューを見て、「ただの逃げでしょう。もうちょっとジャンプ頑張ろうよ」と不満に感じたことがありました。

羽生さんの場合、「技術と芸術」の関係性について、彼の中では常に葛藤があったはずで、平昌五輪後の記者クラブで「芸術性は確かな技術に裏つけられてこそ」と、独特の持論を展開していました。そして、当時は「4Aこそがモチベーション」と発言していたように、「技術への拘り」は強かったはずです。

あれから2年経つわけですが、ズタボロの採点システムという負の影響があるにせよ、「芸術面の探究」という部分に羽生さんが傾倒している点は、大きな変化かと思います。

バラ1はあまり心配していないので、SEIMEIをぜひ完成させて、羽生さん、ぜひモントリオールの地から春の風を送ってください!

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    フィギュアの解説で、ジャンプに全く言及しない、プロ解説は新鮮ですね。

    技術と芸術の関係性については、羽生さんの中で大きな葛藤と苦悩があった(特に今期)であろうことは想像に難くないですね。菅沼さんも、今の羽生さんは「神聖さ」の体現を目指しているのではと言っていますが、2年前の羽生さんであれば、技術>芸術と断言していたと思いますが、寝ていた「子」たちを起こしてまで、今の羽生さんが成し遂げるようとしているのは、技術を超越した芸術なのでしょうね。
    あの平昌のSEIMEIを、ただでさえ30秒短いのに4Lzを入れた上で完成させるのは、もう神の領域というか、本当に羽生さんの競技プロの集大成のようで、実は私は少し怖いのです。

    菅沼さんが、羽生さんの次のプロにフランツ・リストとバルトークを押していて、どちらもハンガリー系なのが興味深いです。羽生さんには東欧のピアノが合うのかな。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      羽生さんも、このわずか2年の間に、けっこう揺れ動いてるな・・・と感じます。

      でも、それは彼がフィギュアスケートに真摯に向き合って、ストイックな日々を送っているからこそ、「いまのままじゃいけない!」「もっと進化したい!」と、常に自問自答していることの証明ですよね。

      テキトーにボーっと日々生きている自分からすれば、いつもあえて厳しい道を選ぼうとする羽生さんの精神力を、心から尊敬できますよ。

  2. ととちゃん より:

    「表現」云々を言えるのは、「確固たる技術」を確立できている人だけですよね。ジャンプに自信がなくなってくると「表現」と言い出すのは自重して欲しいですね。この点、羽生選手自身も、あのスケート連盟のインタで婉曲的に指摘していたと思います(ピアノの例などを出して)。

    ところで一般の人から見ても、SEIMEIはモンスターなんですね。それをもう1度召喚して「神」的なものを見せるには、やはりノーミスに近い演技が求められるでしょう。世選、楽しみでもあり、怖くもあります。
    (余談ですが、スポーツ関係者の方に別にあっぱれと言って欲しいとも思いませんよね笑)

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      SEIMEIについて、実はあの4CCの映像を見ていて、前半の方が大変じゃないか?と思っていました。

      ところが、4Lzはあともう少しという所でしたし、4S、3A、3Fもしっかり降りていた。後半部分のジャンプは、Originでも成功させていますし、コンディションが戻ればミスを無くせるような気がします。やはり、4Lzの確率が上がってくれば・・・という所ですね。

      あっぱれの番組もいつまで続くか分からないですね。スポーツ新聞がわざわざネット記事にして紹介するから話題になるだけで、あれを好んで見ている人ってそんなにいないような気がします。